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ダンジョンモンスターになった俺は、今日も商人を襲っていた。
「ヒィイ!やめてくれぇ!」
何時ものように商人達は命乞いをしている……
頭の中はコアを育てる事でいっぱいだ!
俺は妻を抱える旦那の首を速攻で叩き落とした。
「ヒィイ!あなたぁ!」
「お前もすぐに楽にしてやるよ!自慢じゃ無いが、その辺の盗賊よりは素早い」
「バッドボーイさん!待って下さい!」
俺の事を止めるのは下っ端の奴だ……なんて名だったか?
「なんだ?」
「殺すの待って下さい!その女!俺に下せぇ!」
「欲しいのか?……これが?」
「はい!」
「……よし、いいだろう」
「やったぁ!」
普段は絶対にやらないが、良い事を思いついた。
俺は商人の妻を毛布でガチガチに包んでアジトへ戻った。
「バッドボーイ、珍しいな……そんなに上物って訳でもないが……これがお前の好みなのか?」
「ああ、そうだ」
俺は下っ端に声を掛け、何時ものようにダンジョンに鍛錬へ出かける……今日は女も一緒だ……
下っ端は親分の目を盗んでダンジョンに向かう。
当然だ、下っ端に自由時間など易々と貰えるわけがない……
『遅かったな……何だそれは?』
「餌だ……ここにゴブリンを1匹召喚しろ!」
ダンジョンは目の前にゴブリンを召喚する。
ゴブリンは俺を見るなり襲いかかってくる。
「身の程知らずが!」
俺はゴブリンを死なない程度に殴り飛ばして黙らせた。
殴り飛ばされたゴブリンは力の違いを認めたようで、大人しく座っている。
大人しいゴブリンを確認するとlvが3に上がっていた。
「殴られるだけでもこれか……これからが楽しみだな」
俺はゴブリンを奥の通路に移動させて下っ端を待つ。
「はぁはぁ……バッドボーイさん!来ましたよ!」
「おう!こっちに来いよ!」
「はい!」
何も疑わないで下っ端は簡単に背後を俺に見せる。
「な!バッドボーイさん!何するんです!やめてくださいよ!」
俺は下っ端を背後から羽交締めした。
下っ端は必死に暴れるが、lv20程度の奴に遅れは取らない。
「ゴキッ!グェェ!」
「あーあ、暴れるからだよ」
「や、やめてください!」
下っ端は泣いていた。
「お前みたいなクズの命を有効に使ってやるってんだよ……おい!」
俺はゴブリンを呼び、下っ端の装備してたナイフを投げた。
ゴブリンはナイフを握りしめて俺の仕草を確認している。
「何やってんだ?早く殺れよ」
ゴブリンはナイフを構えて走り寄ってくる。
「あ!あぶっ!バッドボーイさん!やめて!」
力の弱いゴブリンのナイフが下っ端の腹に浅く刺さり、下っ端はビクビクと抵抗するが、それでも俺は離さなかった。
ゴブリンは死ぬまで何度もナイフを突き立てた。
下っ端が死ぬ瞬間、俺にもレベルアップの感覚があった。
ゴブリンのレベル上げのつもりでいた俺は
自身のレベルを確認して驚愕した。
「嘘……だろ?」
確かにサポートをしてレベルアップをするのは珍しくない……lv21とはいえ曲がりなりにも下っ端は20代、
しかしlv43→lv45になんて……格下に対してのサポートでこれは異常だ。
俺は急いでゴブリンのレベルを確認する。
「lv……18だと?」
確かに格上を殺したゴブリン……だがこれは……
『何を驚いている?』
「これは一体なんだ?上がり過ぎだぞ!」
『お前はもうダンジョンのモンスター……ダンジョンの内で当然恩恵を受けるだろ……侵入者を殺せば、勿論ボーナスを獲得するのは当然の事だ』
「そうなのか……」
俺はまだまだ強くなる!……まてよ?
冷静に考えるとこれはマズイかもしれない……ゆっくりと盗賊団を食い潰すつもりだったが、親分はこの急激な成長を見過ごすだろうか?……いや、無いな……
奴は脅威を感じれば片腕でも切り捨てる。
明日の朝、親分がレベルを確認するまでに壊滅しなくてはならないだろう……
だが俺には算段があった。
サポートでこれだ、直接殺せば親分を超える事は可能だろう……
下っ端を10人は誘き寄せ、ゴブリンと俺がもっと成長すれば壊滅も容易い。
「おい!ゴブリンを後10匹程生産して置いてくれ!」
『お前が望むならそうしよう』
「それとお前!俺が居ない間は他の奴のリーダーになれ!殺すなよ?」
「ゴフッ!」
lv18ゴブリンは指示に素直に従い、ゴブリン達を殴り飛ばす。
俺はダンジョンを後にし、アジトへ向かった。




