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星を護る者  作者: 花鹿
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8/20

子供たちが消えた日

チーム・ルクシオのメンバー紹介


隊員・織田高虎(35)妻帯で子供が一人いる。叩き上げの軍人で

   その風貌は戦国武将を思わせる。アルコールは苦手で甘い

   ものが好き。


副長・土門勲(32)問題児揃いのルクシオメンバー間を、とり持

   つ苦労人。趣味は釣り。


   岡部次郎(32)どんな任務も、そつなくこなせる器用な人。

   趣味は、飛行機模型を作る事。

   

   鳴神玲(22)チームルクシオのエースパイロット。

   可愛い物が好き。愛車は赤いポルシェ。


   湯川俊典(28)ラボの責任者。新兵器・アイテムの開発や科

   学捜査に活躍する。

   

   氷川雪菜(22)潜入調査を得意し、格闘技にも精通してる。

   見た目はお嬢様。玲のライバル兼親友。

 

 緊急会見での思わぬ大バズリから数日後。


 世界中が「星宮ルリ」の可愛さに熱狂しているその裏で、日本の首都圏を舞台にした新たな影が音もなく忍び寄っていた。


 最近、都内にある学校で生徒の失踪事件が多発している。

 ある日突然、学校や通学路から自宅からも跡形もなく消えるのだ。


 目撃者も無し。

 交友関係に問題もなければ、家族間のトラブルもない。

 深刻なイジメも報告されておらず、家出の動機すら見当たらないという奇妙な空白。


 当初は、警察も単なる家出や連続失踪事件として捜査していたが・・・日々増えていく被害者の人数と、その該当範囲が異常な速度で拡大していくにつれ「これは普通の事件ではない」と判断。


 警察庁からジェニスへ極秘の調査の要請が舞い込んだのだ。


 #ジェニス本部、地下の第3ブリーフィングルーム。


 青く光る大型モニターの前には、チーム・ルクシオのメンバーが勢ぞろいしていた。


「これが、ここ一週間で消えた生徒たちのリストだ」


 リーダーの織田が険しい顔つきでタブレットを操作すると、壁面のスクリーンに数十人分の学生証の写真とデータがずらりと映し出される。


 その中には、小学生くらい少女から、高校生の男子生徒まで様々だった。


「身代金の要求もなければ、犯行声明も一切なし。まるで、神隠しにでもあったかのように忽然と消えている。警察の捜査も完全に行き詰まっている状態だ」


 副官の土門が腕を組み、低く唸るように言った。


「異形獣の襲撃ならまだ分かりやすいが・・・人間だけがピンポイントで消えるなんて、宇宙からの侵略者の新しい手口か?」


「あるいは、もっと厄介な隠密型の異星生命体潜伏の可能性もあるわね」


 部屋の隅、窓際に寄りかかっていた玲が冷静に分析を加える。

 そして、そのブリーフィングルームの一番端の席で、俺――星宮ルリは、フリル付きの制服の裾をそわそわと引っ張りながら、スクリーンに並ぶ失踪者のデータを眺めていた。


(なんか、嫌な予感がするぞ……。これ、絶対にただの事件じゃないだろ)


 平和な学園生活とは程遠い、怪異じみた失踪事件の謎。


「みんな、少し静かにしてくれ」


 湯川が手元の操作を行うと、大型モニターの失踪者リストが切り替わり、複雑な波形データや地図上の消失地点を示すピンが次々と映し出される。


「今回の事件・・・警察の初期捜査ではバラバラに見えたが、ウチのラボで徹底的にデータ解析を行った結果、いくつかの共通点があるのが分かった」


 湯川は眼鏡のブリッジを押し上げ、知的な光を宿した目をメンバーに向ける。


「まず一つ目は、消失現場に残された微量な特殊エネルギーの痕跡だ。異形獣が放ったエネルギーとは異なり、極めて高純度の精神共鳴波(サイコ・レゾナンス)が検出されている。そして二つ目・・・失踪した学生たちは全員、学問やスポーツなどの活動で突出した成績や残した者。あるいは趣味の分野で強い情熱を持っているいう共通項がある」


「特殊エネルギーだと?」


 織田が眉間を寄せながら腕を組む。


「ああ。我がラボの解析によれば、奴ら宇宙人は地球人の持つ『感情の揺らぎや、強い精神活動から発せられる熱量』を特殊な電磁場によって抽出・収穫している可能性が高い。つまり」


 湯川はスクリーンをさらに切り替え、宇宙空間を漂う巨大なエネルギー補給艦のシミュレーション図を表示した。


「奴らにとって人間とは、食料ではなく、自分たちの母船や兵器を稼働させるための『生体バッテリー』なんだ。若く、感受性が豊かで強大な情熱やストレスを抱える学生ほど、良質なエネルギー源として狙われやすい」


「なっ! 子供達をそんな事の為に誘拐しているのか!?」


 土門が思わず拳をテーブルに叩きつける。

 部屋の空気が一瞬で氷点下にまで冷え込んだ。


 その解説を聞きながら、端の席に座っていた俺――星宮ルリ(中身は元社畜)は、怒りが全身を駆け巡るのを感じていた。


(生体バッテリーって・・・それ、ブラック企業の社畜構造と完全に同じじゃないか!! ていうか、多感な学生たちが次々に電池代わりに回収されてるって、エグすぎるだろ……!)


 胸元のでっかいリボンをブルブルと震わせながら、俺は心の中で絶叫する。


 地球の平和だけでなく、学生たちの青春を守るためにも、この悪質な拉致計画を絶対に阻止しなければならない。

 

チーム・ルクシオと「魔法少女」の新たな戦いが、いま静かに幕を開けようとしていた。


 

次回予告

多発する学生たちの失踪事件。

しかし何の情報も得られない・・

そこで、起死回生の作戦が実行される事に

次回「反撃のジェニス」でFuture Go!!


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