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風読み

一日早く気球船がやってきた。

食料品や日用品をおろしている、船長は快く私たちを受け入れてくれた。

名はタイホウと言う。

牧場主とは馬車の頃からの長い付き合いだと。

船賃は牧場主から貰ったと言って湯浴みの出来るトイレ付きの個室部屋に案内された。

牧場主が奮発してくれたらしい。

鹿車も一緒に載せられると言うのでありがたい。

乗組員は10名程度いる。乗客は4人部屋に獣人が三人、二人部屋に穀物商人とその助手、もう一つの二人部屋には風読みと言う職業の師匠の老婆とその弟子の孫娘だ

と言う。

空き部屋は四人部屋一つと二人部屋二つ、結構繁盛している様だ。


荷を降ろして今日の作業が終了したらしい。

明日、ここでの加工肉や乳製品を積み込み出発の予定だと船長から説明を受けた。


久しぶりの地面なので今晩は牧場の新鮮な肉で焼肉だと喜んで言っていた。

私たちも一緒にとお呼ばれされた。

なんだか楽しそうだ。


ノルにその事を告げると、バーベキューだ、とまたしても訳のわからない事を言っているが。

とても嬉しそうなので頬が緩む。


風読みの孫娘がやってきた。

私が薬や魔術具を作ると聞いて興味があり話をしたくて来たと言う。

風読みの少女の名はサルマといい、祖母はミノルバ、コロボックルと言う種族で、天気を含め気象状況を見極めて気球船の運行に欠かせない役割を勤めていると胸を張る。


私の腰ぐらいの背丈でとても可愛らしい。

子供だと思ったが、成人していると言う、コロボックルは皆背丈が小さいらしい。

薬草にも精通している様で私とは話が合いそうだ。


気球船の高度を変える事で風の道に乗り目的地に向かう。

風読みの能力次第で運行状況が大きく変わるため重要な仕事なのだと鼻の穴を広げて話す。

なんだか微笑ましく可愛らしい。

猫が好きなので触っても良いかと尋ねて来たが、ノルの機嫌次第だと教える。

他の女の子に撫でられるノルを想像すると心がザワザワして来てしまった。

自分の心の狭さに少し恥じているとサルマは薬草と薬の調合が見たいと言って来たので鹿車の荷台へと二人で向かうことにした。


彼女の故郷は外郭山脈の麓の大樹海にあり、昔から農業や漁業、海運と言った天気に左右される仕事場に派遣されるのだと言う。

風読み協会というものがあり仕事を斡旋してもらう。

最近になって気球船の普及によって腕の良い風読みは気球船に引っ張りだこなのだと言う。

祖母の引退前に同行して一人前になる様訓練を受けている、色々な場所に行けるこの仕事がとても好きだと照れながら話す。


孤児院で使うためにつくったが、効果が今ひとつの魔術具をあげると言うと、そんな高価なもの貰えないと涙目で断っている。

人族の魔道具はとても高価らしい。

魔術具が無いと薬は作れないのだと説明して渋々受け取ったが、バー様に怒られると心配顔だ。


二人で薬を作っているとノルが呼びに来た。

もうそんな時間になっていたかと思いサルマと顔を見合わせて笑い合う。

好きな事をしていると時間の経つのを忘れてしまう。


サルマはノルに触ろうとして出した手に猫パンチをされている。

可哀想なので、ノルに少し触らせてやってくれと頼む。

なんだかさっきのザワザワは綺麗に無くなっていた。

ノルは私以外に懐かない、誇らしい気分になる。

私も心が狭いな、精進せねば。




バーベキューと聞いてこの身が猫だった事を悔やむ。

人の身であればもっと楽しめるはずなのに、、、

ちょっとしか食べられないんです。胃がもたれちゃうから。

毛玉を吐くのも苦しいが、食べたものを吐くのは勿体無い気持ちもありもっと苦しい。


バーベキュー会場をパトロールしていると、準備が整った様でクワンリを船長が捜している。

確か風読みと鹿車の荷台に向った様なので迎えに行く。


荷台で二人薬の調合をしながら楽しそうに話しをしている。

なんだかクワンリを取られたみたいでヤキモチを焼いてしまった。


子供では無い小さな女が俺の頭を撫でようとしてくるので、ヤキモチの気持ちも有り猫パンチをして拒否を伝えるが、クワンリに触れせてやってくれと頼まれたので仕方がなく触らせてやる。

本当は頭は信頼できるものしか触らせないのだ。

孤児院の子供達は例外だ。子供には甘い猫なのだが、この女は見た目は子供みたいだがなんか違う。

なので触らせないのだ。


背中を少し触らせてやって机を降りる、

んにゃ!

どうしても着地の際に声が漏れてしまう。

風読みの「可愛いい〜」

の声を背中で聞きながらバーベキュー会場に向かう。

俺はクワンリにしか懐かないのだよ。

俺も心が狭いな。

精進しよう。

ブックマークまた増えました。

アザース

引き続き良いね、ブックマーク、ご感想お待ちいたしております♪

よろしくお願いします。

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