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デート

この街はなかなか広い街の様だ。

この付近の農村の農家がこぞって買い出しに来る街らしい。

穀物を扱う商会も多い。

獣人も普通に街の人と同じように歩いている。


野良からの情報では三日に一回、付近の農家や旅の商人などが露店を出す市が開かれるそうだ。

今日がその日である。

獣人は国の管理の元、厳しい審査を受けないと買えないので、市では一般人が買う事はできない。

したたかな獣人の交渉術の成果と言っても良い。

それでも王宮を始め全国の領主や富裕層にモテモテなんだと言っていた。


朝からクワンリは市に行くと言ってウキウキだ。

女はどこの世界でも買い物好きだ。

そして買い物ができる様になったからみてくれとのクワンリからの申し出もあり、今日は二人でショッピングデートなので俺もウキウキだ。

男はどこの世界でも惚れた女の言いなりだ。


神殿広場でマーケットは開かれる。様々な色や形の屋台やテントがひしめき合って並んでいる。

中東のバザールを思い出す光景だ。

行った事ないけど。


早速クワンリが色付きヒヨコの露天の親父に捕まっている。

ただのヒヨコに色をつけているだけだと思念を送りその場を離れさせる。


四つ角で三つの小さな箱の一つのあたりを当てる賭け事の露天が出てる。

例のアレだ。

二つの箱を重ねて手で持って下の箱を投げ出してシャッフルする様に見せて上の箱を投げるってやつ。

何度か下の箱を投げといて勝たしてレートをあげて上の箱を投げる。

古典的なアレだ。


クワンリが興味を持っているので遊びでやってみたらと思念で伝える。

俺がついていてば、良い社会勉強だと思う。

クワンリは見破れるのだろうか?

興味深く塀の上から覗いて見てる事にした。


すごい。

全部的中だ。

大儲けしている。

店主が可哀想なので引き上げる事にした。


人の食べるものは味が濃いので、露天で買った食べ物はクワンリからちょっとだけ貰う。

ベンチに座ってイカ焼きを貰って食べながら何故全部的中できたのか聞くと、視力強化を使っていたらしい。

ちょっとズルい気もするが、他の人から騙し取っているのだから。

まあいいか。


ろくに買い物もしなかったけど、露天の食べ物を食べながら、活気のある市場を巡るのはとても楽しい。

途中人酔いしたクワンリがグッタリしてきたので、宿に帰る。

猫の姿でなく、人の姿でデートしたかったな。


明日一日休みを取って、明後日から出発する。

五日間の野営に備えてゆっくり休んでおこう。

暑さにばてています。

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