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1話

過去作掲載です

 酷い耳鳴りがする。

 辺りには焦げついた匂いとともに人の死体が転がりそこかしこからかすかなうめき声が聞こえる。


「そうか……爆撃されたのか……」


 どうやら長く続いた戦争に痺れを切らした企業連が絨毯爆撃を行ったようだ。

 運良く自分は周りの人がクッションになったのか大きな怪我はないが体の所々が痛む。


「うっ……」


 痛む体をなんとか起こしてあたりを見渡すとあたりの街は壊滅していた。


 黒煙が少し晴れてきた頃遠くから企業連の軍隊が乗り込んで来る音が聞こえた。

 それと同時に銃声が幾らか聞こえるがさらなる大量の銃声がそれをかき消したあとは何も聞こえなくなる。


 おそらくは動ける人間が街に入ってきた軍に少しでも抵抗しようとしたのだろう。

 でも結果はさらなる殺戮だった。


「終わりか……」


 3年間戦争に関わって来たが今までここまでのピンチはなかった。

 今までは運が良かったのだろうか?

 これまでがうまく行き過ぎていたのだろうか?


 分からないが自分の命はもう無いことが分かる。


 徐々に車両の音が近づいてくる。


「……」


 死にたくは……ない。

 でもここから抜け出す術もない。


 その時だった。


『対象Aにvoid1.2.3をインストールします』


 その声とともに俺の意識は暗転した。


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