謎の男との出逢い
翌日。
ようやく週末を迎えた。でも最近の週末の私は家でゴロゴロ。彼氏も居ないし、なーんか退屈…
最近、お洋服も買ってなかったからたまには………と思い、親友のななちゃんと池袋へ。
ななちゃんと逢うのは1ヶ月ぶりくらいかな。
「みきてぃーー!!」
「あ!ななちゃん!久しぶりー!」
「みきてぃー、久しぶりー!元気してた??」
………ななちゃんと居ると、なんだか落ち着く。
会社の先輩の山田さんや、イヤミな水野課長なんかのこともすっかり忘れられる。
「ねー、どこ行く?」
「んーーー、お洋服見ようよ!オシャレなお洋服見たいんだよね。ななちゃんも見たいでしょ?
」
「そだねー!行こうか!」
久しぶりにお洋服買って、カラオケして……
楽しかった帰り道に、白衣姿の何やら怪しげなオジサンがふと目に入った。
青いテーブルの隣にある看板を見ると、一瞬目を疑うフレーズが書いてあった。
「タイムマシンに乗ってみませんか?」
…………は?タイムマシン??
「ち、ちょっと、みきてぃー。あんま目を合わせない方がいいよ。行こっ!」
ななちゃんの忠告は全く耳に入らなかった。
呆然とその看板を見つめる私。
「ごめん!あたし、用事思い出しちゃったから、先帰るね…」
なんだか逃げるように帰っていった、ななちゃん。
それでもなお、私は怪しげな看板と、怪しげなオジサンを見詰めていた。
とゆうよりも、呆気に取られていたのかもしれない。
空想のマンガの世界にしか存在しないタイムマシン。
現実世界に存在することなど有り得ないタイムマシン。
それをこのオジサンが作った??
これはもしかしたら……
もう私の頭の中はグチャグチャになっていた。
ストレスがたまっていたのかなー?
呆然と立ち尽くす私の姿がそこにはあった。
「そこのお嬢さん!」
怪しげなオジサンに呼び止められた。
「あ………あたし??」
「タイムマシンに興味がおありですか?よろしければ、話だけでも聞いてくださいませんか?」
オジサンの言われるがままに、青いテーブルに促された。
「なんだかお嬢さんは少し疲れているようですね。もしかして、「昔はよかったなぁ」とお思いではごさいませんか??」
図星だった。ななちゃんとの買い物はただ気を紛らわしたかっただけ。
仕事でもミスばっかりで、正直明日、仕事に行くのが憂鬱になっていた。
「昔は輝いていたなぁ…」そうずーっと思っていた私は、このオジサンの話をいつしか真剣に聞いていた。
「輝いていた自分にもう一度逢いたいとは思いませんか?」
「思います!思います!!」
私はオジサンの質問に即答した。
「どうやったら、過去の私に逢えるんですか?」
矢継ぎ早に私はオジサンに質問をした。
「私がつくったタイムマシンを使えば簡単に逢えますよ!」
思った通りだった。これはひょっとするとひょっとする!
うまく使えば、学生の頃やってたバンドがメジャーデビューするのも夢ではない!
憂鬱な日常ともおさらばできる!!
「で、そのタイムマシン、いくらなんですか?」
乗る気満々の私。あとはお金の問題をクリアできれば…
「まだ試作品の段階ですから。お嬢さんがモニター第1号ということで、無料でお貸ししますよ!」
む、無料??
私の身体中に稲妻が走った。
「では、この契約書にサインを!」
オジサンに促されるがまま、私はタイムマシンのレンタル契約書にサインした。




