ブンカサイ フツカメ
昨日の中夜祭での事件で二日目の文化祭は中止する流れになっていた。
しかし、そうはならなかった。
そのあと、学校に
「ブンカサイヲチュウシシタラセイトヲコロス」
と赤い字でかかれた文書が送られてきたという。
私とキラリと明島くんと輝間くんで私が一昨日見た少女の真相を調べることにした。
「なぁ、キラリ」
輝間くんがキラリをよんだ。
二人はどこかへ行ってしまった。
「なぁ、ヒカリ」
こっちは明島くんだ。
「なにー?」
「もし、俺がいなくなったらどう思う?」
「え?」
「いや、なんでもないや」
「そんな、変なこと言わないでよ」
「もしもの話だ。きにするな」
「もしもし、そこのおふたりさん」
そこにおじさんの声がした。
「どなたですか??」
私は訪ねた。
目の前に軍服をきた、おじいさんが立っていた。
「わしはいま、20年くらい前に起きた事件について調べてるんじゃが」
「20年前の事件?」
明島くんは質問を返した。
「そうじゃ、20年前のこのような、楽しい文化祭の日のことじゃ。一人の少女が死んだ。」
私たちは目を丸くした。
「わしの勘じゃが、まだ、この世をさまよってる。復習のためじゃな」
「それってもしかして…」
そう、私がいいかけたときだった。
「ジャマモノハコロス」
そう言って私の首を絞めてきた。
しかし、すぐに彼は消えた。
いや、消滅した。
「もう、これ、霊でしょ!明島くんのいたずら?」
「いや…」
「え?どしたの?」
「もしかしたら、今回の事件の関係者にはおれと同じ能力を持った人間が関わってるみたいだな」
「明島くんの能力ってほかにも誰か持ってるの?」
「まず、俺の能力は血で繋がる。だから、おれの家族は全員もってる。さらに、愛した相手にもこの能力は移る。そう考えれば結構たくさんの人がこの能力を持ってることになるよ。もっとも、この能力をもった本家から血縁関係が遠くなるほど能力はよわくなるし、誰かを愛したその人物の能力の強さによって相手の能力の強さもかわるけどね」
「ふーん、不思議な能力ね。明島くんって好きな人いるの?」
「うるせーよ」
明島くんは冗談っぽく笑ってごまかした。
そんなとき、事件はおきた。
1年生が企画したお化け屋敷が暴走しているという噂を聞いた。
「暴走ってどうゆことだよ」
明島くんが呟く。
私はその辺の生徒に話を聞いてきた。
「どうやら、中に入った何人かが帰ってきてないみたいよ」
「それはやばいな…」
「助けにいかなきゃ」
「まて」
「ん?」
「一回、輝間たちと合流しよう」
「なんで?」
「腹へったんだよ」
「そんなこと?」
「それだけじゃない、もし、お化け屋敷にいって俺たちが帰ってこなかったら困るのはあの二人だろ」
「それもそうね、そうしましょ」
ちょうど正午だった。
「そっちはどうだった?」
明島くんは輝間くんに聞く
「なんもなかったよ。そっちは?」
「俺たちはな…」
とりあえず、おじさんの霊に襲われた時の事をはなした。
「なるほど、20年前の事件ね」
キラリが呟く。
「なんか、心当たりがあるのか?」
輝間くんが言う。
「たしかね、20年くらい前、影山はここの生徒だったわ」
キラリが答える
「なるほど、それは、調べる必要があるな」
輝間くんとキラリはすぐに立ち上がった。
「明島くん!私たちもお化け屋敷いこ!みんなを助けなくちゃ、」
「だめだ。俺にはあそこに誰かがいるのが見えてる」
「誰よ」
「わからない…でも、とても大きな闇だ」
「闇?」
「あぁ、悲しみ、怒り、苦しみ、憎しみ、そういったものの集まりだ、危険すぎる」
「じゃ、その憎しみをはらしてあげなきゃだね」
「そーゆーことだ。そうだな、さっきのじいさんみたいに学校の異変を解決しよ」
「だね」
私たちは校内を歩き回った。見た目は文化祭を楽しんでるカップル以外の何者でもなかった。
午後2時。
私たちはふたたび、キラリと輝間くんと合流した。
「すべてわかったわよ」
キラリは自信をもって言った。
「じゃ?いいか?ラスボスのところにいくぞ?」
明島くんは言った。
全員でうなずいた。
アケミをたすけなきゃ。
私たちはお化け屋敷へむかった。
そこには、影山先生もいた。
「なにしにきた!」
影山先生は叫んだ。
「私たちはあなたの招待をもう知っています」
キラリが叫び返した
「そうか」
影山先生に、驚いた様子は見られなかった。
もう一人、現れた。
その人は白衣を着た優しい人だった
「アンナ先生…」
私たちは声を失った。
輝間くんは訪ねた。
「どうしてあなたがここに…」