最終話「全てを笑顔に」
本編最終回です。
雲の上の小さな楽園「天界」
…………
「神よ、入りますよ」
そう言うとウリエル様は神様の返答を待たずして扉を開けます。
以前は許可をちゃんと取っていましたが、
もう面倒くさくなったようです。
「……今、後ろに何を隠した」
「ワ、ワシは何も知らんよ? 知らんもん!」
「見せろ」
ウリエル様はゴミを見るようなジト目で、
炎の大剣を神様に突きつけます。
こうなったらもう、神様は無理です。
「ご、ごめんなさいでしたーーーー!!!」
出したのはビールと枝豆でした。
あー……鉄板ですねえ。
「チッ」と舌打ちをするウリエル様は、
炎の大剣を横なぎに振るい……
バキャ!
ウリエル様の大剣がビールを木っ端微塵にして
神様の長い髭が少し焦げます。
「ひぃぃぃ!!」
ウリエル様がこうなってしまったら、
神様はもう土下座するしかありません。
「一つ教えろ……」
「な、なんでしょうか!!」
「トリエルの転生前の少女、桜井恵美は日本人だ」
「そうですね!」
「日本人の魂は死後、余程敬虔な教徒でない限り、
高天原に一度管理されるな」
「そうですね!」
「だが桜井恵美の魂の管理権はこちらにある」
「あ……それは」
「アマテラス様とトレードをしたな?」
「ぎ、ぎく……」
「お前が桜井恵美の死に哀れんで天界へ招こうとした。
それはいい。
だが、高天原が管理する魂は通常他所がどうこうできない」
「そ、そうですね」
「何とトレードした」
もう神様は脂汗でギットギト!
目は左右に泳ぎっぱなし。
ウリエル様はだんだん不機嫌に!
「言え」
「う……う」
「言え!!!!」
「パツ金イケメンホストの魂と交換しましたあ!!
非業な死を遂げた女の子って……いいと思ったので」
プルプル……
「この……クソ神どもがぁぁぁ!!!!
だから天界で何回合コンしても
クソみてえな男しか来ねえんだよ!!!!」
ドゴーーーーーン!!!!
振り下ろされた大剣は謁見の間を木っ端微塵にして、
神様はぽーーーーんと吹っ飛びすってんころりんこです。
「あの年増女神め……
旦那のニニギノミコト様に言いつけてやる……!!!」
そう言ってウリエル様はドスンドスンと出ていきました。
なおアマテラス様は後日めっぽう怒られ、
ウリエル様に「必ずイケメン揃いの合コンに招待する」
という事で機嫌を取ってなんとか根回しを図ろうとしたとか……
――――
「ウリエルちゃんってなんであんなに怖いのー……
だから婚期を……キャーーーー!!??」
「人妻が合コンなんぞ……してんじゃねぇぇぇぇぇ!!!!」
背後から炎の大剣を携えた天使が迫ってくるとか、
おっそろしいですよねー……
――――
地中の奥深くの死の世界「魔界」
かの世界に空はなく、かつては星空のように
光り輝いていた青い天井も、今では赤黒く変色しています。
美しい地下の楽園だったここは、
いつしか「死体捨て場」として天使達が使い、
結果地下で行き場のないガスや怨念が、瘴気へと変化。
それは吸ったものを凶暴にし、最悪魔物に変えるというもの。
そうしていつの間にか「魔界」と呼ばれ、
魔界では魔族同士の争いが地上以上に絶えず、
瘴気の負の連鎖は天界も浄化を完全に諦めたほどです。
その奥深く……
魔界に強大な空間を開けて作り出した
「暗黒魔界」と呼ばれる場所にかの者は、
今でも隔離されています。
七頭六翼の魔竜、サタンは
ルシファーと呼ばれていた頃の面影はどこにもなく、
身体は瘴気によって膨れ上がり、
およそ10mの巨竜と化しております。
その四肢は「封印」の権能を持つかつての双子の妹、
ミカエル様によって光の鎖で封印されておりますが、
それでも「反逆」の権能を持つサタンは魔界の瘴気を吸い続け、
徐々にその「封印」を解こうとしております。
かの者の権能はあらゆる「力」に「反逆」する権能です。
少しでも自力で上回れば負けない力です。
つまり、魔界の瘴気で力を付けるうち、
そのうちにいつかは破られるのです。
かの者サタンはグゥゥという低い呻き声をあげ、
赤黒く染まった魔界の天井を眺めます。
「ベルゼブブは失敗ったか……だが、
これさえ解ければもはや神など敵ではない。
我の反逆にはもう誰も勝てなくなるのだ………」
かつてもっとも神に近く、もっとも高貴だった天使は、
今や見る影もなく「堕ちて」いました。
――――
12月24日クリスマス・イブ。
町は色とりどりのイルミネーションで溢れ、
人の心を豊かにします。
「今日はすき焼きにしようか」
そう言い出したのはあなたでした。
すき焼きといえば桜井恵美こと現在の――エル、
通称トリエルの生前からの大好物であり、
「すき焼き」と聞いただけで彼女、
トリエルの目は「両目とも」茶色く輝きます。
思えば以前すき焼きにした時も、トリエルの両目は茶色く光り、
その日は初めて、
トリエルの表の権能による破壊がなかった日でした。
おそらく、すき焼きという言葉に恵美の魂が震え、
少し表に出てこれた結果なのでしょう。
そのすき焼きは、今ではトリエルを中心として
(あなたの家に強制的に)集まる絆の食事。
そう言っても過言ではないかもしれません。
だからこそ、あなたはクリスマス・イブという特別な日に、
すき焼きを選択したのです。
「えへへっ!! すき焼きすき焼き!!」
中央に置かれた四角いテーブルに大きな土鍋が置かれます。
カセットコンロの火が土鍋を温め、
やがてぐつぐつと音を立てます。
「もういい頃ですね。いただきましょう」
ピピがそういうと、周囲のおばけ達が集まってきます。
彼らは物理的な食事は必要としませんが、香りを食べる存在です。
すき焼きの香りは彼らも好きなようで、
小さなお椀を持ったりして食べるまねごとをしておりますね。
中には卵を用意してる個体までおりますよ。
あ、ほんとに割っちゃ勿体ないですよ!
いただきまーす! という声が7畳の部屋に響き、
やはり開口一番に箸を付けたのはトリエルでした。
肉やネギなど、一通りの具材を取ると……
むしゃごく! むしゃごく!
と相変わらず犬のような爆速食い。
おばけ達もマネをして、
中には喉が使える仕草をする個体までいます。
「まったく……少しは味わえよ……」
そう言って呆れるあなたの隣では
「あーーーーん」と頬を赤く染めて、
箸をあなたの口へ近ずけるピピの姿があります。
おばけ達には見つめられ、
ケラケラとバカにされ、
ガブリエルママからは「……フッ!!!」と鼻で笑われ、
バアルゼブルからは「お熱いことで」と皮肉を言われる。
もっとも、「あーーーん」に関しては
ガブリエルママもトリエルを抱っこしながらやってるので、
どっちもどっちではありますが。
「ママが取ったすき焼きは美味しいですか?
わたくしの可愛い可愛いトリエルちゃん」
「ちょっとちゅめたい」
「ガーーーン」
そんな食事風景が今日も広がります。
カオスな食事風景でしょうが、あなた自身は満更でもなさそうな、そんな笑みを浮かべています。
これまでこんな賑やかな生活はなかったことです。
あの肝試しの日から全てが変わりました。
トリエルの表の権能であるイタズラでは
様々なものを破壊されました。
時にはフィギュアが巨大化することもありました。
けれど、お花見の席で初めて
真の権能である「笑顔」が発動してから、
それは徐々に制御できるようになり、
お盆の際の願い事で桜井恵美の魂が
トリエルの体内に呼ばれてからは、
今では恵美ほど上手く扱えませんが、「トリエル」自身でも
笑顔の権能が扱えるようになりました。
ハロウィンでの桜井家で生前の母美恵と会った際は、
トリエルは初めて自分の意思だけでその権能が使えました。
そんなトリエルの成長を見てか、あなたはどこか嬉しそうな、
あるいは寂しそうな、そんな目で彼女を見つめています。
そしてそれはバアルゼブルも同じようで……
あなたの視線に気付くと彼は何事もなかったかのように振る舞い、
皆とすき焼きを楽しみました。
…………
――――
…………
夜23時、ここは町の外。
丘の上の広場で彼は、バアルゼブルは町を眺めていました。
「こんな時間にどこへ行く気だよ」
「コンビニエンスストアで紅茶でも買おうかと」
「もっとマシな嘘つけよ」
バアルゼブルは振り返らず、
イルミネーションを見ながら答えます。
「気付いていながら巻かなかったな」
「巻けばもっと大事になっていたでしょう」
…………
数秒の沈黙が流れ、あなたが口を開きます。
「行くのか」
「ええ」
「……死ぬぞ」
「十中八九そうなるでしょうね」
「なぜトリエルに声をかけなかった」
「かけようとは思いましたよ。ですが……出来なかった」
ここでバアルゼブルはやっと振り返ります。
その目はやや赤く、まるで涙を流した後のようです。
「人間界の団らんというのは悪くない。
あのような食事は、ベルゼブブであった頃の……いいえ、
かつて天にいた頃の私でさえなかったものです。
素晴らしい……恥を捨てるなら、
心が震える……素直にそう評価できます」
「だから巻き込めなかったってか?」
ここであなたは拳を握りしめ、
「ざけんな!」とバアルゼブルに殴りかかります。
彼はそれを避けず、頬にくらいます。
「避けないんだな」
「自分の頬は中々全力では殴れないものですからね」
「バカだろお前」
「かもしれません」
「なんで頼らないんだ!」
声を張り上げるあなたを、バアルゼブルは真っ直ぐに見つめます。
その目は先程よりも赤い。そう見えます。
「頼れるわけがない!」
ここでバアルゼブルも声を張り上げます。
これまでの彼ならありえなかったことです。
「頼ったら……壊してしまう。
私のエゴであの団らんを、
あの素晴らしい家を壊してしまうかもしれない。
……それが恐ろしい。何よりも、何よりも恐ろしい……!
逆の立場であったなら、あなたにそれができますか?
闇に生きてきたものが、ある時急に光を得て、
過去との清算ために、その光を危険に晒せますか?」
「……無理だな」
その言葉はあなたには理解できました。
7畳の部屋で独りで暮らしていたあなたは、どこか彼と似ていた。
トリエルによって光を得たあなたは、同じ立場であったのなら、
間違いなくそうしていたでしょう。
バアルゼブルは踵を返すと「ここでお別れです」
そう言って手を掲げると、魔界へのゲートを開きます。
…………
その時でした。
「悪いな。全て聞かせてもらった」
一柱の大きな炎が広場に立ち上り、
四翼の大天使、天界序列二位のウリエル様が出現します。
「そこまで話を聞いて、尚更、
お前を一人で生かすわけには行かないな」
「貴女一柱が加わったところで―」
バアルゼブルがそう言いかけた時です。
ウリエル様がフッと笑います。
「誰が私だけだと言った?」
「もー! どこか行くなら声掛けてよー!」
その声にあなたもバアルゼブルも驚いたように振り返ります。
そこには手を振るトリエルとその横に立つガブリエルママ、
ピピ、アンポンタン達もいます。
「ウリエル……図りましたね」
「これで一人では行けまい」
「トリエルの執事である貴方に居なくなられると困ります」
「バアルゼブルさんからは
美味しい紅茶の淹れ方を教えてもらいたいです」
ガブリエルママが黒メガネを放り投げ、
大天使ガブリエル様の姿をとり、
ピピはワンピースのスカートを広げます。
「またあのシュート見せてくれよ! バアルの兄貴!」
「兄貴がいないとコイツをいじめる相手が減っちまうぜ!」
「水くせえよ! 兄貴! オイラの屁よりもな!」
アンポンタンも彼らなりに励ましているようです。
「トリエルも手伝うから……一緒に行こう」
そう言ってトリエルはシルクハットを投げて
ハローを出現させます。
それは桜色に光り、笑顔の権能の発動を意味します。
トリエルの髪はピンク色のままですが、
その目は赤と茶色のオッドアイのまま強く輝いています。
「じゃ俺も……だな」
「……とても素晴らしくて、最高に大馬鹿な者達だ……」
下を向くバアルゼブルからは光るものが見え、
彼はそれを拭います。
「皆様のお力を、どうかお貸しください」
バアルゼブルはそう言って敬礼をし、
あなた達は彼の手をみんなで取ります。
「行きましょうか」
ゲートは開かれ、あなた達は魔界へと消えました。
――――
そこは魔界上層の岩山でした。
既に黒い瘴気が立ち込め、胸に重い感触が響きます。
トリエルの笑顔の権能により、
それらは虹色の光に置き換わりばあーっと広がりますが、
やがてすぐに闇に包まれ、この繰り返しになります。
トリエルの権能がなければ、
あなたは一瞬で取り込まれ命はなかったでしょう。
そう確認できるほどに、
魔界の瘴気はあなたの想像を超えておりました。
「全力で使っていないとはいえ……
トリエルの権能でも浄化出来ないなんて…」
あなたの言葉にピピは
「それだけこの魔界という世界は瘴気に満ちているのかと」
そう言ってあなたを守るように前に立ちます。
「根源を絶たねば瘴気はなくなりませんよ」
ガブリエル様は風を飛ばし瘴気を払いますが、
すぐに視界が暗くなります。
彼女の繁栄の権能でさせ、
やはり濃すぎる瘴気の前では無力なようです。
「同じ天使として、
私達は責任を感じなければならないのかもな……
魔界という世界を作り出してしまった」
「ミカエル殿がいれば、
あるいは結果は変わっていたやもしれませんがね」
バアルゼブルのその言葉に、あなたはここで疑問を抱きます。
「そのミカエルさんってのは偉いのか?
なんでこんな時にいないんだ?」
ウリエル様は大剣を振りかざし、
瘴気を消し飛ばしながら答えます。
「ミカエル様は序列一位のお方でルシファーの双子の妹だった」
「ルシファーって、サタンだよな!? そいつの!?」
「ああ。……ミカエル様は封印の権能を持っておられる。
ミカエル様であれば、確かにどれほど心強かったろう……」
「いないのか?」
ウリエル様は言い難そうに少し押し黙ってから口を開きます。
「ミカエル様は一戦の後、責任を感じられ、
窓際部署の転生課に移転を自ら申し出られてな……
そこは本当にやることがないんだ。
ただ近年、何故か異常なほど日本からの転生陳情と、
それに伴う魂トレードが多くてな……
ある転生者に、転生前にボーナスで欲しいものはありますか?
と尋ねたところ、
こともあろうにそいつは “君” と、
ミカエル様を指定したのだ……」
それを聞いて、あなたは日本人として責任を感じました。
「すみません!!!! ……ほんっっっっっっっとうに、
日本人がすみません!!!!」
ていうか、最後の話、
どこかで聞いたことがあるな……とあなたは思いつつ、
今頃異世界でチートしているであろう、
ミカエル様にエールを送るのでした。
――――
「封印!! 封印!! 封印!! 封印!!」
どこぞの異世界では、転生した日本人(役たたず)を尻に敷き、
魔族相手に序列一位の大天使(超美少女)がチートしまくる……
そんな絵面のミカエル様の姿がありました。
「かーえーしーてー!!!! お家にかーえーしーてー!!!!」
――――
ちなみに後見は序列四位の水の大天使ラファエル様が
充てられましたが、
やはり転生ボーナスで「君」と指定され、異世界にぽーい。
以後転生課は恐怖の部署として、
現在は担当不在で転生ボーナスはくじ引きとか。
またアマテラス様が片っ端からイケメンの魂を欲しがるため、
婚期を逃す天使の皆様も多いとか……
今や日本の高天原は転生ブームの影響で高級ホストクラブ化し、
その中央でイケメン達をはべらせて
毎晩遊んでいるアマテラス様の姿があるとか何とか……
――――
「異世界転生もっと流行れー!
もう長ったらしい十王の裁判いらないから、
明らか地獄に行かない希望者には、
三途の川から天界への直行ジェットも用意しましょう!」
「アマテラス様、本日の天界への移転希望者は78名おります」
「はーーーい!
78名のパツ金イケメンを高天原へごしょうたーい!!」
――――
そうこう話しているうちに、
先頭をゆくバアルゼブルの足が止まります。
「この下です」
「……いるのか?」
そこには大きな穴があり、上からは下の全貌は確認できませんが、
上層とは比較にならないほどの瘴気が満ち、
上へと這い出てくる様子が見て取れます。
ゴクリ。
あなたはそう息を呑みます。
勢いで着いてきたはいいけれど、あなたはただの生身の人間です。
トリエルの権能で守られてなければ、
一瞬で瘴気で死んでしまう弱い人間です。
そんなあなたがこれから悪魔の王、悪魔竜王サタンへ、
その眼前へ行こうというのです。
喉も渇けば足も震えてきます。
ピピはあなたに抱きつくように重なると
「ヒミが守ります」そう、あなただけに聞こえるように語りかけ、
あなたも勇気を奮い立たせます。
「……行こう」
飛べないあなたはピピに運んでもらい、
あなた達は暗黒魔界へと降りていきます……
…………
その時です。
ギュイン! と一瞬何かが下から光ったように見えます。
トリエルがとっさに下に回り込むと
瘴気のブレスがあなた達を襲います。
トリエルの権能により、それは綿あめに変えられ飛散しますが、
その勢いは花見の席で見た時の半分もないように、
あなたには見えました。
「ウッ!!」
無力化は出来たものの、風圧でトリエルが一瞬怯みます。
「これが反逆の権能ってやつか……」
破壊と悪意を無力化する「笑顔」と、権能に逆らう「反逆」
その両者が早くもぶつかった瞬間です。
遠くからのそれはトリエルの「笑顔」が勝ちましたが、
その勢いは弱くなっていました。
近づけばどうなるかは、あなたにも分かりません。
「グゥゥゥオオォォォォッ!!!!」
地響きのような咆哮が暗黒魔界上空にこだまし、
それだけであなたの微かな勇気を一気に奪っていきます。
「うわっ!!??」
バランスを崩したあなたとピピが地面に落下すると、
そこには今にも光の鎖を引きちぎらんとする
サタンの姿がありました。
10mに達する黒い巨体、七つの頭、十本の角、六枚の翼、
そのどれもがあなたを圧倒します。
グググ!!!
グググググ!!!
「おいおいおい!!??」
怒りに燃えるサタンが渾身の力で鎖を引っ張り、
それが徐々に浮き上がっていきます。
そして………
バキー……………ン………
それはついに外れ、
サタンが先に落ちてしまったあなたを襲います。
「やめてー!!」
あなたの守護霊であるピピが両手を広げてあなたを庇いますが、
それで守りきれないのは明らかです。
「はぁぁッ!!」
その叫び声と共に、
上空よりサタンをも包み込むほどの巨大な炎の刃が下ろされます。
それはまるで壁のように、
あなたを守ろうとするピピの眼前で下ろされ、
サタンの攻撃が一瞬緩みます。
「逃げろ!!」
ウリエル様のその叫びに、ピピはあなたを抱え、
その場を下がりますが、
尚もサタンが追いかけ突進してきた時です。
黒いタキシード姿の男がサタンの前へ現れ、
蹴りでそれを止めます。
足からは瘴気とは違う、光の気が放たれています。
「ベルゼブブ!! 貴様!!」
「ベルゼブブ? そんな者は……存在しない!!」
怒りに燃えるサタンをバアルゼブルが蹴りあげると、
首の一つが吹き飛びます。
しかしそれはすぐに元に戻り、バアルゼブルを睨みます。
「よくもおめおめと帰ってきたものだな!!」
「ええ……ですからこうして、
引導を渡して差し上げようと……いうのですよ!!」
バアルゼブルは渾身の光の回し蹴りを
サタンの前足に食らわせると、4本ある爪の一つが消し飛び、
サタンがそのバランスを崩して前方へ倒れ込みます。
「グッ!!」
後方であなたはそれを見守りながら「行けるんじゃ?」
そう思いましたが、快進撃はここまででした。
「図に………乗るなぁぁぁ!!!」
サタンの黒いハローが漆黒に輝き反逆の権能が発動します。
するとバアルゼブルの蹴りは、
当たる前に何かに弾かれるように手前で止まり、
バアルゼブルの顔が歪みます。
「ダメージが跳ね返っているのか!?」
「反逆の権能の力でしょうか」
「あ、あんなのオイラ達じゃどうにもなんないよー」
降りてきたアンポンタン達もピピにしがみつき、
ブルブルと震えています。
反逆の権能はあなたが考えているよりも強いものでした。
「終わりだ!! ベルゼブブ!!!」
サタンの前足が振り下ろされる!! その瞬間です。
ギィィィィ!! という轟音が響き、
トリエルが立ち塞がり、後ろにガブリエル様が控えます。
そのトリエルの前には板チョコレートが生成され、
笑顔と反逆の権能同士が激しくぶつかり合っています。
「下がって!! あの人を守って!!」
「バアルゼブル!! わたくしに捕まって!」
「転進します」
バアルゼブルが後ろへ飛ぶと、
ガブリエル様がバアルゼブルを抱え後方へ飛びます。
そして、ウリエル様もあなたに合流し、トリエルを見守ります。
「行けそうなのか……」
「……押されているな」
あなたの言葉にウリエル様は冷静に返します。
トリエルの周囲には七色の光が輝き、
周囲の瘴気も浄化していますが、絶対値が足りません。
消す量よりも増える量の方が多いのです。
しかも肝心のトリエルは反逆の権能と反発しあって、
現状負けはしないものの、確実に押されていきます。
「お願いみんな!」
トリエルはその権能で、
眷属のおばけやびっくり箱を作り出しますが……
「ひぇぇぇ!!」
「えーーーーん!!」
作り出した眷属達は泣き出して右往左往……
「徐々に反逆の権能が競り勝っておりますね」
バアルゼブルが唇を噛み締めます。
笑顔の権能で作った眷属のはずなのに、
今彼らは恐怖で泣いている。
つまり、笑顔の真逆です。
これではトリエルの権能も力を十分発揮できません。
「みんな!! 逃げないで!! 笑って!!」
トリエルはなんとか笑顔を作って励ましますが、
眷属達は逃げ疲れて瘴気で消えてしまいます。
「グハハハハ!! その程度か!!!」
サタンのブレスがトリエルを襲います。
今は綿あめに変わっていますが、
その量は先程よりも減っています。
このままでは確実に負けます。
「何か手はないのか!!」
あなたはこの窮地を脱しようと、
なんとか必死で考えを巡らせます…
・トリエルの権能の源は笑顔だ。
・トリエルの真の権能を司るのは桜井恵美の魂だ。
・桜井恵美は――エルと自身を名乗っていた。
・お盆以降、恵美の力が強まって、
トリエルはかつてのオッドアイに戻った。
その時、あなたの中で電撃が走り、一つの可能性が浮上します。
トリエルの力が弱くなったのは
皆が「トリエル」というあだ名を付け、
――エルの中でトリエルという、
別の自我が形成されたからではないのか……
そのせいで、――エルとしての権能を
上手く扱えないのではないか…
これを裏ずける証拠が実はありました。
これまでトリエルは恵美が笑顔の権能を使った時、
その記憶を持っていませんでした。
「本当の名前だ」
「名前?」
「ウリエルさん! トリエルには昔、
本当の名前があったはずだ!!」
「それが分かれば、巻き返せるか? ガブリエルは知らんのか?」
「すみません……」
ここでまたしてもあなたの中で、
複数のピースがはまっていきます。
・生前のトリエルの名は桜井恵美。
・恵美という名は笑みに由来する。
・笑顔の権能の真の所有者は恵美。
・神様は恵美を哀れんで天界へ招待し、天使へ転生させた。
「……大丈夫。本当の名は今わかった」
あなたは確信を込めてニヤリと笑いました。
「本当ですか!?」
ガブリエル様のその問いに、あなたはうなずきます。
「一つしかない。俺が神様なら絶対にこの名前にする」
「あなた様……」
ガブリエル様とピピは祈るように手を組み、
あなたはみんなを見つめます。
「みんな、どうにか俺をトリエルのところまで運んでくれ……
そうすれば……勝てる」
「わかりました。ヒミが必ず守ります」
「信じますよ。あなたを」
「良かろう。行くぞ!」
「このガブリエルが責任をもって届けましょう」
「注意ぐらいはオイラ達が引き付けてやる!」
…………
トリエルまでの距離はおよそ200m……
おそらく世界一長い200mのリレーが今、始まります。
まずはガブリエル様があなたを抱えて全力で飛び、
アンポンタンもあなたの背中にしがみつきます、
残り150m……そこにサタンの頭の一つからブレスが発せられます。
そのブレスはギュォォォォ!! という凄まじい轟音と共に、
魔界の台地を削っていきます。
直撃を喰らえば、ひとたまりもありません。
「ウリエル!!」
ガブリエル様はあなたを放り投げると、
そのブレスを一人で受けます。
「ガブリエルさん!!!」
グゥォォォォォン! という爆音を上げて
ガブリエル様が後ろへ吹き飛ばされます。
「わたくしに構う暇があるなら……行きなさい!」
地面に落下し、走るあなたをウリエル様が捕まえ飛び立ちます。
「まっすぐ前だけを見ていろ!!」
残り100m……
またしてもブレスがあなたを襲いますが、
ウリエル様は上下左右に巧みにかわし、残り50m……
「トリエルーーーー!!!」
あなたは叫びますが、戦いに集中しているのか、
まだ声は届きません。
そこへ複数のブレスがウリエル様を襲います。
「ちぃ!!!」
ウリエル様が下を見ると、
バアルゼブルとピピがうなずいています。
ウリエル様があなたを下に落とす瞬間、
瘴気のブレスがウリエル様に襲いかかり、
彼女は後方へ飛ばされます。
「いけーーーー!!!」
その叫びを聞き、無事を確認すると
バアルゼブルはアンポンタンにこう言います。
「皆さん、少し彼を守るクッションになってもらえますか?」
「な、何を……!?」
「マカセロー!」
ピピがあなたに捕まると、
バアルゼブルは背中にしがみつくアンポンタンを思い切り蹴り、
あなたをアンポンタンごと飛ばします。
「うおぉぉぉぉぉっ!!!!」
「ぎょぇぇぇぇぇぇ!!??」
ここでアンポンタン達があなたから離れ、サタンに対して……
「アッカンベー!!」
「お尻ペンペーン!!」
「お前の母ちゃん出べそー!!」
と連携してサタンを勇敢に挑発し、その注意を引き付けます。
低級霊である彼らに少しでもサタンの攻撃が当たれば、
間違いなく命はありません。
あなたをトリエルの元へ届けようと、
決死の思いでの彼らなりの行動です。
「小賢しい!!」
サタンの注意が一瞬アンポンタンに向いた、
その隙にピピがあなたを放り投げ、
向きをトリエルの位置に修正します。
「お願いします!!!」
…………
「トリエルーーーーー!!!!」
ここでようやくトリエルがあなたに気付き、
あなたを抱きしめます。
その時、七つのブレスが一斉に襲いますが、
「やめてーーー!!」というトリエルの中の恵美の叫びにより、
一時的に笑顔の権能がサタンを爆発的に上回ります。
一瞬サタンの首が六つ消し飛び、周りの瘴気が晴れました。
しかしこれは刹那。既に再生は始まっています。
チャンスは今しかありません。
「トリエル、お前の本当の名は……」
――エミエルだ――
その瞬間でした。トリエル……いいえ、
エミエルから桜色の光が放たれ、
彼女の髪は茶色から桜色のグラデーションに変わり、
両目が強く赤と茶色に発光します。
それは真の天使名を思い出したことで、
トリエルの自我とエミエルこと、
桜井恵美の魂が一つの肉体を共有したことを表しました。
そうすることで、二人が一つの権能を使えるようになる。
それを意味するのです。
「な、なに!?」
「……ありがとう。あなたならって信じてた」
エミエルはあなたを抱きしめたまま、頬を桜色に染めて、
そっと目を閉じて、あなたの唇に口付けをします。
「……ピピには内緒にしてね……」
そういうとエミエルはあなたを下に落とし、
あなたの身体はマシュマロのクッションで包まれます。
「エミエル……」
この時、あなたはなんでこれまで、エミエルこと桜井恵美の魂が、
あなたの生命の危機にだけ燃え上がったのか、
母親の危機ですら反応しなかったそれが起きたのか、
ようやく理解できました。
表のトリエルの魂は
生前の恵美の年齢の6歳程度の精神年齢ですが、
エミエルの精神年齢は生きていれば
そうなっていた桜井恵美と同じ16歳。
初恋を経験していたとしても、おかしくない歳です。
エミエルこと桜井恵美は、
トリエルの中でずっとあなたを見ていて、
そしてあなたに初めての恋をしていたのです。
例えあなたの心がピピにあったとしても、
笑顔の天使であるエミエルはそれを笑顔で応援していました。
けど……今だけその想いを打ち明けたのです。
「みんな……お願い」
エミエルとして真の姿を取り戻した彼女は目を閉じ、
眷属を呼びます。
クマのぬいぐるみ、おばけ、びっくり箱、
それらは笑顔で「わーーーい!!」と魔界を走り回ります。
するとどうでしょう。浄化された瘴気から七色の光が現れ、
そこから更に光が現れては連鎖的に浄化していきます。
「なんだ……お前のその力は」
「知ってる? 笑顔ってね……伝染するんだよ!」
そうエミエルはニコリとサタンに微笑みます。
そう……これこそがエミエルの本当の天使の権能
「笑顔の拡散」です。
笑顔の権能はその中の一つにしか過ぎなかったのです。
浄化された瘴気からは小さな眷属が生まれ、
それが笑顔の権能もち、雪だるま式に周囲に広げていきます。
……するとここで。
「なるほどな……つまりこういうことか」
「なぜわたくしは扇風機なのですか」
「お似合いですよ」
そこには大きな打ち上げ花火の剣を持ったウリエル様と、
扇風機を持ったガブリエル様、
七色に輝く足を持ったバアルゼブルが立っていました。
「どうやら笑顔の権能が伝染すると、私達でも扱えるらしいな」
「その変わり、一切の破壊行動は出来ないみたいですが」
「ククク、元々お救いするのが目的、
ちょうどよいではないですか」
三柱の天使と元悪魔はお互いに笑顔を見せあって飛んでいきます。
「さあ……特別サービスだ!! よーく見ていろ!!
今だけ私は……花火の大天使だ!!!!」
ウリエル様が花火の大剣を横なぎに振ると、
そこからは無数の花火がバババババーン!!! と広がり、
魔界の天井を七色の光で照らしていきます。
すると、すると周りの瘴気が減り、
供給が減ったことでサタンの首が一つ消滅し、6つになります。
「さあ、風ですよーーー!!!」
ガブリエル様が扇風機を回転しながら回すと、
そこからは小さな妖精達が笑顔で飛び回り、
次々と七色の光で魔界の瘴気を浄化していきます。
「やらせん!!!!」
サタンはブレスを吐きますが、瞬間からそれが綿あめに変わり、
妖精達が美味しそうに食べていきます。
「おかわりー!」
「バカな……」
ここでまたサタンの首がパアン……と、一つ減ります。
「ほう……これは愉快ですね」
バアルゼブルの蹴りからは光のリボンが生成され、
蹴りの軌道を輝かせると、
クマのぬいぐるみ達がそのリボンを掴んで遊んでいます。
「わーーーーーい!!!」
「うはは! 綺麗ー!」
瘴気がさらに減ったことで、
サタンの首が減り、これで残り4つです。
「クッソー! 俺もなんか出来りゃなー!」
あなたはここまで来て参加出来ないことに拳を握ると、
悔しそうに……
コンチキショー!!! とやぶれかぶれで叫びますが、
その叫びが実態化してサタンにぶつかります。
それはポヨンと七色に弾けて、
サタンの外内の瘴気を奪っていきます。
「これは……こうなりゃこっちのもんだ!! やるぞ! ピピ!」
「はい!!」
「この……アンポンタンーーーーー!!!!」
「あなた様………大好きですーーーーー!!!」
二人のこの叫びも実態化してサタンを襲い、その首は3つに。
「おのれ……!! おのれぇぇ!!」
サタンはあなたを襲おうとしますが、
直後、巨大な七色のゼリーがあなたの目の前に現れて、
サタンの爪を寄せ付けません。
それはサタンが攻撃すればするほど、
内部の瘴気を吸い取っていきます。
「へへへっ! 面白そうじゃん!」
アンポンタン達もそれがわかったかのように
サタンの前まで飛んでいくと、
その軌道はかつてのように虹色の軌跡を描きます。
彼らアンポンタン達は協力して、
わざわざ目の前で「アホ」と描いてから……
「アッカンベー!」
アッチのアッカンベーからはおばけが生まれ、
そのおばけもアッカンベーをして、
更にそこからと無限ループのように広がっていきます。
「お尻ペンペーン!!」
ポンポのお尻ペンペンは鼓のようにポンポンポンと鳴り響き、
どこからともなく……
よっ……よっ……よっ……と
お尻ペンペンに合わせて、歌舞伎のような声が聞こえだし……
そして、いよーーーーーーー……という一際大きな声が。
それに合わせてポンポがお尻を……
ポポン!!
その音で七色の波動が一気に広がり、首は残り2つ。
「最後はーーー!!!」
タンタが首の一つに目をつけると……
ぶーーーーーーーー!!! とプーをします!!
笑顔の権能で強化されたプーは
真っ黄色のガスとなってサタンの首にまとわりつき、
しっかりお尻もスリスリ……あまりの臭さにその首は消滅。
そして、ついにサタンの首は一つだけに。
気付けば魔界の天井は星空のように青く輝き、
地面からはその光を乱反射した水が青く幻想的に周囲を照らし、
空中にはかつていたであろう、低級の精霊が輝き、
捨てられた天使達の魂も笑顔で現れ、手を繋ぎ飛んでいきます。
「これが……魔界の本当の姿」
「綺麗……」
周囲は七色の光で溢れ、中央には笑顔の天使エミエルと、
もはや逆らう力をなくしたサタンが立っています。
「いけーーーー!!!」
あなたのその叫びにエミエルは残る首目掛けて飛んでいきます。
「エミエルーーーー」「エミエルさん!!」
「エミエル様ー!」「わたくしの可愛いエミエル!!」
「エミエル様、どうか主を!」「いけ! エミエル!」
ぎゅ……
「もう怖くないし、寂しくないよ……
だから……
わたしと、一緒に……笑お?」
笑って欲しい。
一人の少女のその願いは、生前では叶いませんでした。
けれど、その魂に刻まれた強い願いは天使の種子となり、
少女は桜色の微笑みの天使エミエルとして生まれ変わりました。
天使エミエルの持つ権能は「笑顔」
それはあらゆる悪意や破壊を絶対的に無力化する “形” です。
何故ならば、笑う時、それは皆、無垢になるからです。
エミエルはサタンの最後の首に抱きつくと、
サタンからはおびただしい瘴気が一気に溢れ、
断末魔と共に、サタンの状態は変化していきます。
それは魔界の完全浄化を知らせる号砲となり、
サタンとの決戦は終わりを告げました。
――――
その頃地上では、地下から溢れる七色の光に包まれ、
世界中の人々が一日だけ、笑顔に包まれ、
とある紛争地域は武装を解除し、笑顔で和平へと進んだとか。
このことは後に「クリスマス・イブの奇跡」として
語り継がれていきます。
笑顔の天使エミエルは神様すら浄化を諦め、そして見放した魔界を
完全浄化したばかりでなく、その余波で、余波だけで、
一日だけとはいえ、世界中を笑顔にしたのです。
それは地上の完全浄化と平和の可能性を確かに、
神様に示しました。
――――
…………
「で……なんでお前がここにいんだーーーーー
サターーーーーン!!!!」
そこにはかつてのルシファー……ではなく、
何故か竜の翼と角と尻尾を持った幼女、サタンがおりました。
とりあえず着るものがないみたいなので、
あなたの黒T(超ブカブカ)を着せています。
ワンピース状態ですね。
「お前はミカエルの兄貴だろー!!!」
「妾に聞くでないわ!!
妾とて、しゅきでこうなっちゃわけちゃうわ!!」
サタンちゃんは舌を噛むくらい幼くなったようでしゅ。
「おそらく、瘴気に浸かりすぎたのが原因かと。
もはやエミエル様の権能を持ってしても、
かつての姿を再生できなかったのです」
「で、こんなしがたに妾はちゅくりかえられたのか!!」
「おそらく……ぷぷ」
「笑うでないわ!!!」
サタンちゃんは地団駄を踏みますが、それがまた可愛いでしゅ。
「なんでもいいけど出てけよ!!」
ぺチーン!!
「人間がなまいきをいうでないわ!」
サタンちゃんの尻尾ビンタであなたはノックダウン!!
あなたの家内カーストがまた下がりました。
「ふざけんなーーーーー!!!
ここは………俺の家じゃーーーーーー!!!!」
「ふん……じゃ!!」
こうして7畳の部屋にまた家族(?)が増え、
ますますカオスな状況になっていくのでした。
…………
めでたしはいいません。
この話は、【あなた】のカオスな日常は終わらないのですから。
…………
「綺麗にまとめようとすんなーーーー!!!!」
本編のストーリーはこれで終わりです。
良ければ評価をお願いいたします。
レビューも歓迎です。




