2 年1400円負担減のために不妊治療すらもさせない高額療養費負担増作戦
筆者:
さて、1では結婚へのインセンティブ低下とそれに伴う「共働き強制社会」というのがお分かりいただけたと思うのですが、
質問者:
高額療養費制度についてよく分かっていない方が多いと思うので解説してもらえますか?
筆者:
高額療養費制度とは医療費の家計負担が重くならないよう、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が1か月あたりの上限額を超えた分が支給される制度です。
「費用」とつくから分かりにくいですが、実際は国から戻ってくる制度なんですね。ただ、今現在はマイナ保険証又は「限度額適用認定証」を提示することでその場で割り引かれるというケースもあるようです。
一体どのような計算システムなのかと言いますと、
まず各年収別の「自己負担限度額」というのが月額定められており、現状では
月額報酬81万円以上は 252,600円+(総医療費※1-842,000円)×1%
月額報酬51万5千~81万円は 167,400円+(総医療費-558,000円)×1%
月額報酬27万~51万5千円は 80,100円+(総医療費-267,000円)×1%
月額報酬27万円未満は 57,600円
住民税非課税世帯 35,400円
とこのような区分になっています。
例えば70歳未満の方が総額100万円の医療を受けたとします。
保険は3割負担なので30万円本来支払うことになるのですが、各年収別の負担限度額までしか負担する必要は無く、
差額分が戻ってくるのです。
例えば月額50万円の収入の方の世帯は80,100円+(1,000,000円-267,000円)×1%=87,430円の負担で済むのです。(ただし、70歳未満は1回あたりの負担額が21,000円以上でなければ1ケ月あたりの合計金額に合算されません)
質問者:
筆者:
ところが令和8年8月と令和9年8月と2段階に分けて負担額が増える案となっています。
令和8年8月以降では先ほどの50万世帯の場合、85,800円+(1,000,000円-286,000円)×1%=93,940円になります。
令和9年8月以降では報酬の区分が12区分と複雑化します。月50万円は等級7となり
110,400円+(1,000,000円-368,000円)×1%=116,720円となんと3万円近くも月に負担額が増えてしまうんです(ちなみにこの年収帯が一番大きく負担増の影響を受けることになります)。
質問者:
同じ治療を受けてもたった2年後に3万円も負担額が増えるなんてちょっと酷すぎますね……。
それで、この高額療養費と少子化問題について何がどう影響するんですか?
筆者:
一般的に女性が妊娠しにくくなってしまうのは「卵子の老化」が原因であると言われています。
年齢を重ねてからの妊娠・出産はお子さんが染色体異常の病気であるダウン症を引き起こす可能性が高まると言われています。
また10代の頃30万個ある卵子は毎月1000個ずつ失われていき、50歳の頃にはほぼゼロになるそうです。
それと同時に知っておきたいこととしては「女性の社会進出」が進めば進むほど、晩婚化が進み妊娠も出産も厳しくなるんです。
そのために不妊治療を受ける方が増えていくことになります。
不妊治療は22年から医療適用を受けることが出来るようになり、高額療養費にも該当します。
しかし、せっかく医療適用を受けられるようになったのに、今回の高額療養費の負担増の影響を受けてしまうのです。
質問者:
なるほど、ここで高額療養費負担の話になるんですね……。
不妊治療は1回あたり30万円から50万円と言われていますから、この負担が増えてしまうのは痛いですね……。
筆者:
しかも結婚している層からしたら今回一番影響を受ける年収600万円ぐらいが一番層としては厚そうですからね。
そこに一番大きな負担増を強いるというのは異常としか言いようではありません。
実は先ほどの計算式は多数回該当の継続的に治療を受けている方に関しては全く負担増の影響が無いのですが、年3回以下の高額療養費支給の該当の場合は先ほどの負担増が起きるのです。
体外受精を含む生殖補助医療と言うのは保険適用が40歳未満が6回、40歳以上43歳未満は3回と回数制限があります(保険適用無しであればそれ以上の回数の治療も受けることが可能ですが自費で全額負担することになります)。
そのために体調をかなり整えないと実施そのものが難しいので
不妊治療を年に4回以上もするという事は中々考えにくいのです。
そうなるとほぼ100%の確率で「負担増」になるんです(現在の高額療養費負担者の8割が負担増になるそうです)。
質問者:
どうしてもお子さんが欲しいご家庭では3万円ぐらいの差は誤差かもしれませんけど、その分子育てにかけられるお金が減りますからね……。
少なくとも少子化対策とは逆行する流れになってしまいますよね……。
筆者:
実際に国会で高額療養費についての質疑があった際に、
「不妊治療を行っている方から、今回のような引き上げになってしまうと負担が大きくなって不妊治療を続けることが困難なので、これを機に不妊治療をやめることを考えてる」
と言う話も出たぐらいなので、マイナスの影響は少なからずあると思いますね。
質問者:
ところで、この高額療養費は社会保険料の負担軽減のために行われると思うんですけど、いくら安くなるんですか?
筆者:
この記事によると年1400円です。 https://www.zenshoren.or.jp/2026/03/30/post-44980
質問者:
え? たったそれだけなんですか? 600万円の世帯は3万円負担が増えるのに?
筆者:
全国民の数からしたら高額な医療を受ける方は少ないですからね。
だからこそ、「受診控え」が起きてしまうなどセーフティーネットを失って良いのか? と疑問を呈している方が多いという事です。
ただ、そのほとんどは「左派」と呼ばれる方たちなので結構かき消されている印象はありますけどね。
質問者:
税制と保険料で共働きをせざるを得ない状況を作っておきながら、たった1400円のために高額療養費負担を増やすのは「包囲網を狭めている」印象を受けますね……。
筆者:
表向きは「少子化対策は喫緊の課題」としながらこんなことをしているんですから悪質性が大きいですよね。
この上で独身世帯へ支援をするどころか逆に「独身税」のようなものを課したりしていますからね。
分かりにくい形で自分たちのお仲間以外の「日本人絶滅」を狙っているんですから本当にタチが悪いとしか言いようがないです。
高市首相の積極財政はポーズだけで実情は「偽積極財政」だということです。
本当に積極財政をしたいのであれば、これらの高額療養費負担増や独身税は永久凍結、増税するにしても年収2000万円以上のみに限るべきでしょう。
政治家のお仲間に配るためにあらゆる名目でもって徴収したいと言う事実をもっと広めていければと思っています。
質問者:
確かに、前の政権が作った制度だとか言っても内閣総理大臣なんですから中止することだって可能ですよね……。
筆者:
制度なんて複数年かかることは当たり前なんですから少しでも制度に関わった政権全てに責任があると思います。
下らない言い訳は聞き飽きましたので、とにかく日本国民の負担を減らすべきだと思います。
さて最後に結婚に金がかかる上に「愛は3年で冷める」と言う要素もあることから「結婚はコスパが悪い」と言う発想が広まっていると思います。




