第21話
第21話「学祭とお隣さん③」
今日は学祭2日目、店の当番と姉さんの劇の時間が被らなかったから行ってやるか。そんな思いで朝をむかえた。学校に着いて少しするとまた放送がなった。
「みなさん結縁祭2日目です。泣いても笑っても今日が最後です。みんなでめちゃくちゃ楽しみましょう。それでは結縁祭2日目スタートです!」
僕は朝一番で店の当番だった。今日もうちのたこ焼き屋は人気だった。俺の当番がもう少しで終わる頃に千乃さんが来た。
「文也くんの当番っていつまで?」
「あと10分くらいですかね」
「じゃあさ青星ちゃんの劇一緒に見に行かない?」
「いいですね。行きましょう」
「じゃあ、あそこのベンチで待ってるね」
「了解です」
そんな会話をしているのをサークルの友人に見られていたらしい。
「文也お前誰だよあの美人な人は?」
僕はなんて答えるのが最適解かわからなかった。お隣さんって言ったらどうなる?偽彼氏だから彼女って言ったほうがいいか?友達とは少し違うよな。個人的にはお隣さんが最適解な気もするがお隣さんなんて言ったらめんどくさくなるのは目に見えている。そんな事を考えていると千乃さんがこっちに来た。
「文也くんもう少しで青星ちゃんの劇始まっちゃうよ」
「お姉さん綺麗ですけど文也とはどういう関係なんですか?」
こいつ本人の前で聞きやがった。何してくれてんだよ。千乃さんも答えるのに困ってしまうだろ。
「綺麗だなんてありがとね。私は文也くんの彼女だよ」
「え?え?は?」
この人言いやがった。これは非常にまずい。一応偽彼氏だから間違ってはいないのがたちが悪い。
「文也お前こんな綺麗な彼女いたのかよ」
「ま、まあね」
「先に言っといてくれよ。これまで合コンとか色々誘って悪かったな。これからはもうしないから」
「うん、ありがとう」
なんか千乃さんの爆弾発言?がプラスの方向にいった。結果オーライなのか?
「カップルの時間を奪うのは悪いな。俺はこのへんで御暇しますわ。じゃあな」
「おう、じゃあな」
「なんであんな事いったんですか?」
「なんの事?」
「とぼけないでくださいよ」
「だって嘘はついて無いでしょ」
「まぁ、そうですけど」
「でも、彼女作らないって言ってるのに合コンとか行ってたんだ〜」
「行ってないですよ。誘われただけです。毎回断ってますよ」
「ふーん」
なんかホッとしてしまった私がいる。
「ほら、はやく行きますよ。姉さんの劇始まるんでしょ」
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