告白
〜登場人物〜
朝方雛。
杉本晃。
「あー!やっぱり」
私が声をかけたのは芝生で寝転んでいる晃君だ。
「なんだよ雛。雷斗のとこいかねーのか?」
「・・・え?」
「俺・・・知ってんだ。お前と雷斗が付き合ってること・・・」
「な・・んで?」
「見ちゃったんだ・・・。よかったな両想いで」
嘘・・・!
両思いじゃないよ・・・!
私が好きなのは晃君なんだよッ!!
「ちがうッ!!」
私は思わず叫んでしまった。
「え?」
キョトンッとする晃君の顔。
・・・ハッ
口に手を当てる私。
どう・・・しよう。
なんて言えばいいか・・・。
「りょ・・・両思いじゃないよッ!!」
「じゃぁなんで付き合ってるんだよ?」
「そ・・・れは」
私の視線はだんだん下へと向いていく。
「好きな人がいるけどその人との恋は叶わないからその人への恋を忘れるためよ・・・」
「ふ〜ん・・・」
あっさりとした返事。
ちょっと寂しい気も・・・。
「・・・誰か分かってるの?」
「知らん」
「・・・晃君だよ?」
「え?!」
・・・言ってしまった・・・。
告白みたいだ。
「私は晃君が好きなの」
「・・・でも俺・・・」
「有美佳さんがいるもんね。わかってる」
「わるいな・・・」
「いいよ!」
これでいい。
本当の気持ち伝えられたからいいの・・・。