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人生に絶望していたら異世界のデスゲームに巻き込まれました~ヤンデレ悪魔を召還したので、最期まで楽しもうと思います!~  作者: 雨宮 叶月


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2/22

異世界のデスゲーム

目覚めると、そこは知らない世界だった。

癖ですぐに体を起こす。

目に飛び込んできたのは、漫画によく出てくるような、広い大聖堂。

先ほどのことなんて、もう覚えていなかった。


天井は高く、光を受けてステンドグラス風のガラスがきらきらと光っている。


「…あれ、ここ、どこ…?」

「何があったの…?」

「帰りたいよ…!」


クラスメイトが次々と起きる。


「みんな、落ち着いて!」


担任の、森川優里(もりかわゆうり)先生。私たちが中学1年生の時に産休を取り、3年生になった今、戻ってきてなぜか私のクラスの担任になった。

……私に、理不尽な扱いをした人。名前とは正反対な性格。


「皆さん、起きたようですね。」

前方に、誰かがスッと現れた。スーツと仮面。主催者だろうかと予測する。


「初めまして、惑星地球、日本の夜風中学校3年4組の皆さん。私はファーストと申します。

 さあ、デスゲームの開幕です!」


「…え?」


唖然とするクラスメイト。


「皆さんには、デスゲームをしていただきます!」


「ど、どういうことですか!早く帰らせてください!」

クラスで声の大きい、野球部の西川がそう言った。


「そのままの意味です。皆さんは、これからデスゲームをしていただきます。終わるのは、そうですねぇ………全てのゲームが終わるか、私たちが満足してからですね!」


「そんな…」


「…何の目的でこんなことするんですか!」

担任が叫ぶ。


一部の男子の間でおぉ、となぜか称賛する声が聞こえた。

担任は目立ちたいだけだろうが。


「目的、ですか。そんな大それたことではありませんよ。…刺激が欲しいからです!」


「刺激…?」


「ここは、貴方達にとって異世界。そこで命の危機に晒されたら、人の本性が出る。……人の『正しさ』が壊れていく瞬間って、美しいと思いません?皆さん、楽しませてくださいね!」


「何で私たちだけ…」

誰かが(つぶや)く。


「貴方達だけではありませんよ。ほかの中学校を呼んだこともありますし、夜風中学校から、もう1クラス、ええと、どのクラスかは覚えていないのですが、呼んでいますよ!」


「………」


「ふふっ、分かってもらえたようですね。では、今から準備を始めます。」

そう言うと、ファーストはどこからか杖を出し、軽く振った。


すると、私たちはふわっと浮き、体が変化した。

不思議な感覚だ。


「え…どうなってるの?」


困惑した声が飛び交う。


Dが口を開いた。

「皆さんには今、18歳頃の肉体に変化する魔法をかけました。14歳、または15歳の皆さんより体力があるはずですから。制服も皆さんに合わせて大きくなったと思います。基本制服で過ごすことになります!」


「あの~、質問いいですかぁ?」

そこで手を上げた女子がいた。

末吉柚乃(すえよしゆの)。おしゃれに敏感で、優しいところもあるが素行は悪めだ。


「はいどうぞ!」


「ここって、髪型とか、メイクって自由で大丈夫なんですかぁ?」


「大丈夫ですよ!ただ、メイクは自然な範囲でお願いします。」


「はーい」


私は自分の手を見つめた。

特に何も変わっていないが、少し大人になったような感じがする。


笑いがこみあげてきた。

自然と口角が上がる。


(………なんて、面白そうなんだ!)


きっと私は最後まで生き残れない。

それに。

……みんな、絶望すればいい。


痛みに、苦しみに。


生きたいでしょう?生き残りたいでしょう?

ああ、そのときを見るのがなんて待ち遠しいのだろうか。


「では次に移ります!皆さん立って、出席番号順に並んでください!」


私は立ち上がった。


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