表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/10

⑼『甘い音は、風に乗って』

⑼『甘い音は、風に乗って』



異質なる現実の在り処を探しながら、俺は街を彷徨していた。バイクによって、彷徨していた。雨が風にも、苦労は付きまとうが、しかし、甘い音は、風に乗って、なのである。小説家Aが、眼前で頷いている幻影が見えるのは、気のせいだろうか。



とにもかくにも、甘い音とは、雨音という言葉に酷似している。雨音が聞こえる様に、皆々に、甘い音が、聞こて貰いたいのである。俺は、どうしようもない空虚に苛まれ、その挙句、ビルとビルの間をジャンプしている夢さえ、見だしたんだ。



しかし、もういいだろう、そう小説家Aが嘯く。何度も、リールの様なものが回転し、俺は俺だと、その文字の回転に同意していたら、本当に、文字が話し掛けてきたんだ。俺は仰天したが、しかしそれも、甘い音の一部だったと、振り返れば、今思う。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ