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 リズを少し休ませるとテントを収納した。

 リズを背負い、近くの村まで辿り着くと馬車に乗ってマーティアに戻る。

 ギルド本部に連れて行って専属の医者に診せると折れた箇所を包帯とギプスで固定された。

 初老の医者は言った。

「全治三ヶ月だね。獣人だともう少し早いから二ヶ月くらいかな。それまでは安静にして」

「二ヶ月……」

 それはつまりアメリアとの約束までの残り日数リズはもう戦えないということだった。

 でもここで悪化したら最悪だ。リズの為にも受け入れるしかない。

「……分かりました」

 俺が了承すると隣にいたリズは言った。

「大丈夫です。もう痛くないですし、問題ありません」

 医者は呆れた。

「今は薬草と回復魔法のおかげで痛みが少ないだけだよ。重傷を治すのは魔法でも難しい。それこそトップクラスの魔法使いじゃないと不可能だ。彼らは大抵専属契約を結んでるから普通の人間は大金を積まれない限りは治してくれない。獣人なんて論外だろうね」

 村で医者に診てもらうとしたけど獣人だからと断られた。プライドが高い魔法使いなんて尚更だろう。

 リズは笑顔で俺の方を向いた。

「大丈夫ですから。さあ。またモンスターを倒しに行きましょう」

 リズの気持ちが分かる俺は胸が痛かった。それでもここは主人として言わないといけない。

「ダメだ。しばらくは宿で安静にしてよう」

「で、でも――」

「これは命令だ」

 いつになく強くそう言うとリズはしゅんとして耳を垂らした。

 やれやれと思いつつも、これから先のことを考えると胃が痛かった。

 ロックワームのクリスタルは一千万ゴールドになった。

 洞窟のモンスターとこれまで得てきたお金を合わせると一千五百万ゴールド。

 大金だけど、三千万ゴールドにはこの倍がいる。

 残りは一ヶ月ちょっと。リズなしで残りの金額を稼ぐのは絶望的だった。


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