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固有スキル【生成AI】で異世界全自動化 〜魔法陣はAIで組み、国はAIが建て、気づけば俺の仕事がなくなりました〜  作者: 歩人


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第83話: 鈍器と剛剣

 城壁外の訓練場に、朝靄が漂っていた。


 冷たい空気が頬を刺す。足元の草に朝露が光り、踏むたびにじゃりっと音を立てた。


 レンは訓練場の端に立っていた。右手に剣——本物の剣だ。カイルが選んでくれた片手剣。騎士用の長剣ではなく、短めで軽い、どちらかと言えば旅人向けの汎用剣。


「これがお前に合うサイズだ」


 カイルがそう言って渡してくれた。鍛冶ギルドの量産品だが、手入れは行き届いている。


「……軽いな」


「軽くねえよ。お前の筋力が足りないから軽く感じるだけだ」


「褒めてんのか」


「褒めてねえ」


 訓練場の反対側。


 アルデンが立っていた。


 白銀の騎士鎧。マントはなし。右手に長剣——セントラリアの正統派騎士剣。刀身が朝日を反射して、白く光っている。


 剣を見ただけでわかる。重い。あの剣を片手で振るう腕力。あの鎧を纏って動く体力。——レンとは物理的なスペックが違いすぎる。


「来たか、アルゴリズ王」


 アルデンの声が朝の空気に響いた。


「来たよ。来なかったらエルナに殺される」


「……冗談を言える余裕があるな」


「余裕じゃない。これは現実だ」


 訓練場の周囲には、観客が集まっていた。


 カイルが腕を組んで柵の前に立っている。隣にはダリウスが手帳を持って——たぶん、外交的な問題にならないか記録している。ハンナが柵の上に座り、エルナは柵にもたれて、腕を組んで見ていた。


 少し離れた場所に、セレスティアが侍女とともに立っていた。王女の正装ではなく、簡素なドレス。だがどこにいても王族だとわかるオーラがある。深い青の瞳が、アルデンとレンを交互に見ている。


「ルール確認するぞ」


 カイルが声を張った。


「真剣での立ち合い。ただし殺傷は禁止。相手を倒す、または戦闘不能にする、または降参で決着。審判は俺。——異論は?」


「ない」


「ない」


「よし。——始め!」




 アルデンが動いた。


 速い。


 一歩目で間合いを詰め、二歩目で剣が振り上がる。銀色の軌跡が朝日を割って——右上段から振り下ろされた。


 レンの頭の中で、AIの分析が閃いた。


 ——右上段。確率四十二パーセント。初手で来た。


 体が動いた。カイルに叩き込まれた回避動作——半身に構え、左に体をずらす。


 剣が空を切った。風圧が頬を撫でた。


 かわした。


「——ほう」


 アルデンの目が、わずかに見開かれた。


「避けたか」


「ギリギリだけどな」


 レンの心臓が跳ねている。今の一撃、まともに受けたら腕ごと持っていかれる。木剣の練習とは重さが違う。殺傷禁止とはいえ、あの剣で打たれたら骨は折れる。


 アルデンが追撃した。袈裟懸け——左上から右下への斜めの斬撃。


 ——袈裟懸け。確率二十八パーセント。右上段のあとに来るパターン。


 レンは後方に跳んだ。剣先が胸の前を通過した。革鎧の表面を、金属が掠める音。


 近い。


「逃げるのか?」


「逃げてない。距離を取ってるんだ」


「同じことだ」


 アルデンが踏み込んだ。三連撃——右、左、突き。流れるような剣筋。正統派の型が美しく、そして重い。


 レンは——受けなかった。受けたら弾かれる。力の差は明白だ。


 代わりに、動き続けた。


 AIの予測を参考に、次の一撃がどこから来るかを読む。読んだ上で、自分の体を動かす。逃げるのではなく、ずらす。紙一重の回避を繰り返す。


 一撃目——右に半歩。


 二撃目——左に身を捩る。


 三撃目——剣を立てて軌道を逸らす。


 腕に衝撃が走った。受け流しは成功したが、手が痺れる。握力が削れていく。


「……っ」


「悪くない。だが——」


 アルデンが間合いを詰めた。至近距離。レンの回避スペースが消える。


「——受けてみろ」


 横薙ぎ。重い。


 レンは剣を横に構えて受けた——が、衝撃で体ごと吹き飛ばされた。地面を転がり、砂埃が舞う。


「レン!」


 カイルの声。


「まだだ」


 レンが立ち上がった。口の中に砂の味がする。左肘を打ったらしく、腕に鈍い痛みが走っている。


 だが——立てる。


「……粘るな」


 アルデンの声に、感情が混ざった。軽蔑ではない。もっと複雑な何か。


「俺は粘るのだけは得意なんだ」


「何の話だ」


「前世の話。サービスのリリース前は三日徹夜が普通だった。——粘らないと死ぬ環境にいたんでね」


「前世?」


「気にするな。ただの独り言だ」


 レンが剣を構え直した。右手が震えている。握力が限界に近い。三日間の特訓で蓄積した筋肉痛が、全身に叫んでいる。


 ——AIの推奨は「撤退」だ。


 体力消耗率、七十四パーセント。握力残存率、推定三十一パーセント。勝利確率——。


 見なかった。


 勝利確率は見なくていい。


 カイルが言った。「使える武器は使え。だが、命令じゃなく参考にしろ」。


 エルナが言った。「自分で戦いなさいよ」。


 ——自分で戦う。AIの数字は参考にする。でも、逃げるかどうかは俺が決める。


「アルデン、来い」


 レンが——初めて、自分から仕掛けた。


 短い剣を低く構えて、前に出る。右上段ではなく——下段からの切り上げ。カイルが「お前の体格なら、下から行け」と教えた動き。


 アルデンの剣が迎撃に来た——が、レンの動きは予測の外だった。正統派の剣術ではない。型もない。ただ、AIの予測を自分の体で実行した——不格好で、不器用で、だが予測外の一撃。


 剣先がアルデンの鎧を掠めた。


 金属が擦れる音が、訓練場に響いた。


「——!」


 アルデンの目が見開かれた。


 一瞬——ほんの一瞬、動きが止まった。


 レンは——その隙を突かなかった。突く技術がなかった。だが、その一瞬が「届いた」という事実だけで十分だった。


「……今のは」


「下手くそだろ」


「下手くそだ。だが——読めなかった」


 アルデンの口元が——わずかに歪んだ。笑ったのかもしれない。


「面白い男だ」




 そこからは、消耗戦だった。


 レンの体力はとうに限界を超えていた。AIの予測精度も、レン自身の反応速度の低下とともに落ちていく。


 アルデンの剣は容赦なく振るわれた。一撃。また一撃。重い。速い。正確。騎士の鍛錬が積み重ねた実力が、一太刀ごとに叩きつけられる。


 レンは避けた。避けた。避けきれずに受けた。弾かれた。転んだ。立ち上がった。


 また避けた。また受けた。また弾かれた。また立ち上がった。


「倒れろ」


 アルデンが言った。感情を抑えた声。


「降参しろ。お前は十分やった」


「まだ立ててるだろ」


「立っているだけだ。戦えていない」


「立ってるなら、まだ終わってない」


 レンが剣を構えた。右手の感覚がほとんどない。左手を添えて、両手で握る。構えが崩れている。足元がふらついている。


 客観的に見て——ボロボロだった。


 観客席のエルナが、唇を噛んでいた。ハンナがエルナの腕を握っている。カイルは腕を組んだまま動かない。


 セレスティアが——アルデンを見ていた。深い青の瞳が、騎士の背中を射抜いている。


「終わらせろ、アルデン」


 セレスティアの声が響いた。


「これ以上は無意味ですわ。レンハルト殿は十分に勇気を示しました」


 アルデンが——剣を振り上げた。


 渾身の一撃。正統派の型——右上段からの全力の打ち下ろし。


 レンのAIが叫んだ。


 ——回避不能。直撃予測。推奨行動:降参。


 レンは——降参しなかった。


 両手の剣を、斜めに構えた。受け流しではない。正面から——受ける。


 金属がぶつかる轟音。


 腕が軋んだ。膝が折れた。地面にめり込むように——だが、倒れなかった。


 剣が——折れた。


 レンの短剣が、根元から折れた。金属片が飛び散り、手にはただの柄だけが残った。


 アルデンの長剣が、折れた剣の向こうで——止まっていた。


 レンの額から一センチの位置で。


 静寂。


 訓練場が凍りついた。


 アルデンが——剣を引いた。ゆっくりと。


 レンは膝をついていた。折れた剣の柄を握ったまま。息が荒い。視界が霞んでいる。全身が痛い。


 でも——倒れていない。


「……」


 アルデンが長剣を鞘に戻した。


 長い沈黙。




 アルデンは——わからなくなっていた。


 目の前の男は、弱い。


 剣術はお粗末の一言に尽きる。体力は騎士見習い以下。間合いの取り方は基本ができていない。素振り三日の人間に負ける騎士はいない。


 なのに——。


 ——なぜ、倒せなかった?


 いや、倒せた。十合のうち九合は圧倒していた。この男の剣は、正直に言って話にならない。


 だが——。


 この男は、逃げなかった。


 AIが撤退を推奨していたのは、剣を交えていてわかった。何度か、明らかに「逃げる方が合理的な」場面があった。距離を取り、時間を稼ぎ、体力差で自然に試合を終わらせることもできた。


 それをしなかった。


 下段からの切り上げ——あの不格好な一撃。型もなく、力もなく、美しさの欠片もない。だが、あれは「攻め」だった。劣勢の中で、自分から前に出た。AIの予測を使って——だが、動いたのは自分の体で、決めたのは自分の意志で。


 私は、この男を密偵として何ヶ月も監視してきた。


 数字で国を作る男だと思っていた。AIに全てを委ね、効率だけで動く冷たい支配者だと。


 違った。


 この男は——人間で国を作る男だ。


 AIを使う。だが、最後に立つのは自分の足だ。


 剣を交えてわかった。あの鍛冶屋の親父が泣いていた時——この男の国で、あの泣いている鍛冶師を見た時に感じたものと、同じものが、今ここにある。


 不器用で、不格好で、最適解ではない。


 でも——人間の答えだ。




 レンが——立ち上がった。


 折れた剣の柄を地面に置いた。砂埃を払い、よろめきながらも両足で立つ。


「……引き分け、だな」


 アルデンが言った。


 カイルが片眉を上げた。「引き分けって、どう見ても——」と言いかけたが、アルデンの目を見て口を閉じた。


「引き分けだ」


 アルデンがもう一度、はっきりと言った。


「お前は倒れなかった。私は止めた。——勝敗はつかない」


 レンは——息を整えた。


「……ありがとう。たぶん、あと一撃食らったら俺は意識飛んでた」


「わかっている。だから止めた」


「騎士の情けってやつか」


「違う」


 アルデンの目が、真っ直ぐにレンを見た。


「情けではない。——敬意だ」


 沈黙。


 朝の風が、訓練場を吹き抜けた。


「……貴様、弱いが」


「知ってる」


「……逃げなかった」


「逃げたらAIが最適って言うだろ」


 レンが息を吐いた。苦笑が浮かぶ。


「でも、逃げない方がいい時もある」


 アルデンは——何も言わなかった。だが、その鋼色の目に、何かが変わった。


 軽蔑でもなく、敵意でもなく——。


 騎士が、認めた相手に向ける目だった。




 決闘が終わった後。


 レンは訓練場の端のベンチに座り込んでいた。全身が動かない。腕が上がらない。足が震えている。


 エルナが——水筒を差し出した。


「はい」


「……ありがとう」


 水を飲んだ。冷たい水が喉を通る。生き返る心地がした。


「で、結果は?」


「引き分け」


「嘘でしょ」


「嘘じゃない。……まあ、実質負けてるけど」


「知ってた。見てたもん」


 エルナがレンの隣に座った。素朴なワンピースのエプロンから、パンの匂いがする。


「ボロボロじゃない」


「ボロボロだな」


「剣折れてたし」


「折れてたな」


「かっこよくはなかった」


「……だよな」


「でも——」


 エルナが前を向いた。朝日が訓練場を照らしている。


「逃げなかったのは、ちょっとだけ見直した」


「何点だ」


「45点」


「上がった」


「微増よ。調子に乗らないで」


 レンは——笑った。


 全身が痛いのに、笑えた。




 訓練場の反対側。


 アルデンがセレスティアの前に立っていた。膝をつき、頭を垂れている。


「姫殿下。決闘は——引き分けに終わりました」


「見ていたわ」


 セレスティアの声が、いつもより柔らかかった。


「あなたが引き分けと言うなら、引き分けなのでしょう」


「……」


「アルデン。顔を上げなさい」


 アルデンが顔を上げた。


 セレスティアが——笑っていた。高飛車でも、皮肉でもない。穏やかな笑み。


「あなたの贖罪は——受け取ったわ。あの男も、たぶん受け取っている」


「姫殿下……」


「立ちなさい。騎士が膝をつくのは、誓いの時だけよ」


 アルデンが立ち上がった。


 セレスティアが訓練場の向こうに目を向けた。ベンチでエルナと並んで座っているレンの姿。


「……面白い男ですわね。弱いくせに、折れない」


「はい」


「あの男と剣を交えて、あなたは何を思ったの?」


 アルデンは——少し考えた。


「あの男は——数字で国を作る男ではありませんでした」


「ほう?」


「人間で国を作る男です。AIを道具として使うが、最後に立つのは——自分の足で」


 セレスティアが小さく頷いた。


「わたくしも、そう見えましたわ」


 朝の風が、プラチナブロンドの髪を揺らした。


「さて。政略婚の交渉は——これから本番ですわね」


「姫殿下。私は——」


「あなたの件は、もういいわ。わたくしが怒ったのは本当だけれど——」


 セレスティアが歩き出した。侍女が慌ててついていく。


「——わたくしのために剣を振ったことは、忘れないわよ」


 アルデンは——その背中を見送った。


 胸の奥が、締め付けられるように痛んだ。剣傷ではない。もっと古くて、もっと深い——名前をつけてはいけない痛み。


 騎士は、主君に恋をしてはいけない。


 だが、してしまったものは——。


「……」


 アルデンは、訓練場の向こうを見た。


 レンがベンチから立ち上がろうとして、よろけて、エルナに支えられている。エルナが「だから無理しないでって言ったでしょ」と怒っている。レンが「立てる。立てるから」と言い張っている。


 ——あの男には、ああいう女がいる。


 不器用だが、正直で、真っ直ぐな女が。


 自分には——。


 アルデンは目を閉じた。


 今は、考えない。


 騎士の仕事は、守ること。それだけだ。




 その夜。執務室。


 レンは全身に湿布を貼られた状態で、椅子に座っていた。ノエルの水属性治癒魔法で傷は塞がったが、筋肉痛だけは魔法でも治らないらしい。


「魔法って万能じゃないんだな」


「筋肉痛は怪我ではなく成長です。治す対象ではございません」


「痛みは痛みだろ」


「三日前の自分と今の自分の差、それが痛みの正体ですよ。ご主人様」


 扉がノックされた。


 アルデンだった。鎧を脱いだ私服姿。シンプルな白いシャツと濃紺のズボン。騎士の威圧感が少し和らいで、年相応の青年に見える。


「少し話せるか」


「座れよ。茶を出す——いや、出す体力がない。自分で淹れてくれ」


「……遠慮なく」


 アルデンが棚からカップを取り、湯を注いだ。茶葉を入れる手つきが、意外にも慣れている。


「騎士でもお茶は淹れるんだな」


「野営では自分でやる。当然だ」


 二人が向かい合って座った。茶の湯気が立ち上る。


「今日の決闘——感謝する」


「感謝? 俺が?」


「私の贖罪を、正面から受けてくれた。逃げずに。——あの短い剣で、私の剣を受けた時。正直に言う。驚いた」


「俺も驚いた。剣が折れるとは思わなかった」


「……それは、私も思わなかった。力を入れすぎた」


「弁償してくれよ」


「……善処する」


 レンが茶を飲んだ。一息つく。


「アルデン。一つ聞いていいか」


「なんだ」


「お前が姫様のために動く理由。——ただの忠誠心じゃないだろ」


 アルデンのカップが、一瞬止まった。


「……何が言いたい」


「別に。ただ——お前が鍛冶師の親父に自分の父親を重ねたように、姫様のために動く理由にも、そういう個人的な何かがあるんだろうなと思っただけだ」


 アルデンは——答えなかった。


 茶を飲んだ。長い沈黙。


「……レンハルト」


「ん」


「お前には——あのパン屋の娘がいるな」


「エルナ? いるけど、別に俺たちはそういう——」


「嘘をつくな。剣を交えればわかる」


「何がわかるんだ」


「お前が折れなかった理由が、あの娘にあることくらいはわかる。——私も騎士だ。守るべきものがある男の剣は、折れない」


 レンは——何も言えなかった。


「まあ、剣は物理的に折れたがな」


「それは言うな」


 二人が——同時に笑った。


 小さな笑い声が、夜の執務室に響いた。


 敵対が消え、贖罪が受け入れられ、剣を交わした先に残ったのは——奇妙で、不器用で、でも確かな信頼の芽だった。


「アルデン」


「なんだ」


「工作の件は、まだ許してない」


「……承知している」


「でも——お前が止めた理由は、信じる」


「……」


「それと、お前の剣は強かった。正直、本気で死ぬかと思った」


「殺す気はなかった」


「わかってる。でも、怖かったのは本当だ」


 レンが立ち上がった。全身が悲鳴を上げたが、なんとか立てた。


「借りは——剣じゃなくていい。いつかこの国のために力を貸してくれ。それで返してくれ」


 アルデンが——立ち上がった。


 右手を差し出した。


「……認めよう、レンハルト。いや——レン」


 初めて、名前で呼んだ。


「お前の戦い方は、私とは違うが——弱くはない」


 レンがその手を握った。


 硬い手だった。剣ダコと訓練の傷跡。六十年の鍛冶師の手とは違う、だが同じように何かを守ってきた手。


「お前もな」


 握手は短かった。


 だが、確かだった。



最後まで読んでいただきありがとうございました。


第83話「鈍器と剛剣」。レン vs アルデンの決闘回です。


この決闘で書きたかったことは「レンは強くない」ということです。三日の特訓で騎士に勝てるわけがない。でも、勝ち負けじゃなかった。アルデンが本当に見たかったのは、レンが「逃げないかどうか」。AIが撤退を推奨する状況で、人間として立ち続けるかどうか。


タイトルの「鈍器と剛剣」は、レンの不格好な剣とアルデンの正統派の剣。レンの戦い方は美しくない。型もない。でも鈍器のように——何度叩きつけられても形が変わらない。それがレンハルト・コードという男の強さです。


次話からは恋愛パートに入ります。セレスティアの攻勢。エルナの動揺。ヴォルフとの共同鍛造研究。そして——大陸祭の花火。物語は「承」の後半へ向かいます。

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