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第九十二話 シスター布団再び

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「シスター頼みますがな」

「良いけど……シスター的に此れは聖職者の行動じゃないと思うの」


 クリスの要請で僕に近づいてくるシスター。


「なんちゃって聖職者が何言ってんの駄目駄目シスター」

「サラちゃん酷いっ!」

「ほらさっさとやるの。駄目駄目シスター」

「は~~い」


 サラの毒舌に非難の声を上げるシスター。


「何をするんですかっ!」


 ぽよん。


「はふ?」


 気が付いたら視界が暗くなっていた。

 甘い香りと柔らかな感触を顔全体で感じる。


「ふごふご」

「息を荒くしないで欲しいんだけどなシスター的に恥ずかしいし」


 このフカフカとした柔らかい感触は……。

 まさかっ!

 久し振りのシスター布団っ!

 いかんっ!

 あまりの心地良さに眠気が……。


 最近徹夜続きだったからなな……。

 う~~ん。

 

「すや~~すや~~」


 こうして僕は不本意ながら眠りに付いた。



 ◇



 チャポン。

 ビチャッ!

 ザアアア――……。

 


 うん?


 水の音?


 というか何でだろう?


 顔以外の全身が温かい。


 しかし良く寝たな~~。

 完全に熟睡してたよ。


 はふ。


 というか暖かくて気持ち良い~~。


 めちゃくちゃ気持ち良いよ~~。


 それに背中の感触が凄く気持ち良いな。


 柔らかくてさ~~。


 それに柑橘系の果物のような香りが僕の後ろからする。

 良い香り~~。


 はふ。


 良い~~気持ち~~。


 極上の柔らかいクッションに座っているみたいだ。


「あらあら良い湯ですね」


 何故か僕の後ろの辺りからマリさんの声がする。


 うん?

 何で?


「フ~~。そうですねシスター的にはこの景色も良いと思うけど」

「そうがな流石はククル商会だけはあるがな」


 更にマリさんの後ろからシスターのリラックスした声が聞こえる。

 その隣からはクリスの相槌を打つ声がする。


 ゴシゴシ。


「腐……良い石鹸ね」

「そうがな」


 ザバ――……。


 サキ姉さんの声がクリスの横から聞こえる。


 うん?


 あれ?


 何で?


 此処で僕の意識が徐々にはっきりしてくる。

 

 此処はククル商会の僕が泊まってる個室では?


 しかも何故か水の音がするぞ?


「良い温泉ね」


 ビシッ!


 僕は固まった。


 今……何と言いました?


 温泉ですと?


 しかも会話から察すると女湯?

 

 ……。

 ………。

 …………。


 いやあ~~。


 良い夢を見てるな~~。


 まさか温泉の夢を見るなんて。


 はっはっはっ。


 笑えるな~~。(棒読み)


 ……。

 ………。

 …………。



 現実逃避は辞めようか……。(冷や汗)

 

 今の現状は目を開けて見ないと何とも言えないしね~~。


 はっはっは~~。(遠い目)



 あ~~。(現実逃避中)


 ……。

 ………。

 …………。



 見たくねええええええええええっ!


 そうも言えないか~~。

 嫌な予感がするんだけど……。


「う……ん?」


 僕は恐る恐る目を開ける。


 無論だが今気が付きましたというアピールを忘れない。


 不味い状況かもしれないしね~~。

 でないと取り返しの付かない事になりそうだし。


 手遅れかもしれないが……。(諦め)


 はっはっはっ~~はあ~~~。(溜息)

 


 

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