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第五話 戦闘技術。

終らせる予定でしたが続きを書きます。


 一年後。

 

 

 あれからサキ姉さんに色々教えてもらいました。

 僕は魔術師のジョブをレベル2。

 僧侶のレベルを1に鍛え上げた。

 この二つの必要魔力が足りなくなって鍛えたのは……。

 鍛冶師及び薬師に学者や錬金術と商人のレベルを3になるように頑張った。


 ……引き換えに大切な物を失くしましたが……。(白目)

 ……水に濡れたピッチピッチの半ズボンと絹製の白シャツを着る意味がわかんない……。


 それまでサキ姉さんショタコンと思ってましたがショタも好きなんだと……。

 二番目に好きなのは白髪の歴戦の戦士風の爺さんなんだと。


 ……ストライクゾーン広すぎだろうサキ姉さん。

 いいんだけどね……。

 将来の嫁が二人になったし……。(現実逃避中)


 唐突だがこの世界は危険に満ち溢れている。

 当たり前だ。

 此処は多くの魔物の住む世界だからだ。

 この世界に住むのなら身を守る方法は三つ。

 

 最初に大きな国や都もしくは村などの自衛組織の元で保護してもらう。

 次に魔物の居ない所に住む。

 最後は自分の身は自分で守る。


 最初は現実的だ。

 

 だが上に立つものがトチ狂ってたら理不尽な目にあう。

 例えば重税を掛けられ生き地獄を味わうとか。

 

 二番目は現実的ではない。

 

 魔物は全ての生物の中でも環境適応能力が最も高い。

 故に魔物がいない場所なんて存在しない。

 

 最後の自分自身が強くなる。


 修行は死ぬほど苦しいが全て自己責任なので一番気が楽だ。


 と言うわけで僕は三番目を選んだ。

 なお、この村は他の村と違い税金は無い。

 其の為、自衛は全てが自己責任だ。

 まあ家族を守るのは別だが……。

 自分の身は自分で守るのが当たり前。

 そして強者は請われたら、なるべく教えるのが当たり前。

 まあ中には鍛錬を嫌がる者がいるのはしかたない。


 

 ◇



 ククル村の小川の一つ。


「クリス~素振り五百回終ったよ」


 この頃になるとようやく僕は上手く発音できるようになっていた。

 ですので普通に会話をしていた。

 そんな僕は村の子供達に剣を教えていたクリスに木剣を持って報告に行く。

 クリスは嫌そうな顔をして此方を振り向く。


「嘘だろ? 嫌がらせで言ったのに……」

「本人の前でそれを言うのは人としてどうかと……」

「わざとだがな」

「分かってます」

「チッ……ズルしとらんだろうな。掌を見せてみ?」

「うん」

「クリス。大人げない」

「そうだ、そうだ」

「うるさいがな、おらっ! みんな素振りしろっ!」

「「きゃあっ!」」


 クリスは二人の村の子に怒鳴る。

 教えてる村の子……。

 女の子二人が楽しそうに悲鳴を上げ蜘蛛の子を散らすように逃げる。


「そら、見せてみ?」


 クリスに掌を見せる。

 激痛に堪える僕。

 開いた掌は何度も血豆が潰れて皮膚がズルズルになっていた。

 

「ズルしとらんな……いいやろ。教えたる」

「本当?」

「サキ姉さんとの約束やがな。守ったる」

「やったっ!」

「だがしかしっ! サラはどうでも良いがサキ姉さんとの仲は認めんっ!」

「……」


 このシスコン。


 と心で思ったのは言うまでもない。

 というか今まで優しい人と思ってたのに……。

 サキ姉さんが絡むと途端に性格が一変したぞこの人……。



「シスコン~」

「変態クリス~」

「うるさいがなっ!」


 ……僕を除く三人の鬼ごっこが始まった。



 ◇



「ひいひい」

「はあはあ」

「はあ、はあ」


 三人共あの後、限界を超えて走り続けたせいか思いっきり汗を掻いていた。

 そのまま死んだように地面に倒れた。


「う~クリスの所為で汗で汚れた」

「シスコンの所為で汗ダクダクなの」

「ふう~仕方ないがな。水浴びでもするがな」

「え~寒いよ」

「そ~そ~」

「お風呂がいい」

「公衆浴場」


 クリスの言葉に不満を述べる。


「あのな、王都なら公衆浴場はあるかもしれんがここはないがな」

「え~」

「クリスの家にお風呂ないない~?」

「あのな。個人の風呂なんて王侯貴族位しか持ってないがな」


 でしょうね……。

 僕がこの世界に転生してから桶に入れたお湯で体を拭くか水浴びしかした事ないし。


「前のお家にあったよ~」

「そうそう」

「そら有るがな。あんた等この村に逃げてきた元貴族の難民だし」

「難民? 亡命ではなく」

「機密やら何やらもっとらんし、亡命でも棄民でもなくただの難民だがな」

「本当なのクリス?」

「そうでなければ剣なんぞ、サキ姉さんに頼まれなければ、めんどくさいから教えんよ」


 言われてみれば確かに二人はどこと無く気品がある。


「私の名はキキなの~十二歳よろしくね。ジョブは魔獣騎兵」


 髪を青く肩まで伸ばし、やや釣り目の瞳は黒に白い肌。

 その美貌は将来を期待させるものだった。


「わたくしの名はキル。同じく十二歳。キキの双子の妹なの。ジョブは精霊剣士」


 此方は腰まで髪を伸ばして糸で纏めているが、それ以外はキキの双子の妹と言うだけあり、そっくりだった。


「こらこら、そう簡単に自分のジョブを教える奴がいるかがな」

「「きゃあ~~」」

 

 ガシガシと二人の頭を撫でるクリス。

 僕は二人の言葉に息を呑んだ。

 

 魔獣騎兵に精霊剣士?

 

 こんな幼い二人が?

 中位と上位のジョブの持ち主なの?


 魔獣騎兵と精霊剣士。


 以前説明する機会の無かった中位と上位のジョブの一つだ。

 前はこの二つのジョブの説明が出来なかったので此処で教えよう。


 中位ジョブ。


 これは成長速度が下位よりやや遅いジョブだ。

 それぞれ下位のジョブ二種類を十レベル上げてセットし種族によって選択し進化変更されるジョブだ。

 新たに選択できるようになったジョブは下位の物を超える能力を持つ。

 

 例えばキキの魔獣騎兵。

 

 此れは召喚師と騎兵を選択する事で進化及び変更できる。

 召喚した魔物や動物を常騎として跨り戦う事が出来る。そんなジョブだ。

 その能力は下位を超える。


 上位ジョブ。


 此れは全ジョブの中でもっとも成長の遅いジョブだ。

 それぞれ下位のジョブを四種類。

 若しくは中位のジョブを二種類選択する事で進化及び選択出来る。


 キルの精霊剣士がそれだ。


 魔術師と召喚師に戦士や兵士を選択する事で進化変更できる。

 召喚した精霊を戦いに使役できる。

 その能力は下位や中位を遥かに越える。


 最後に派生ジョブだが此れはまだ詳しい事が分からない。

 

 分かっている事はこの派生ジョブはかなり特殊なジョブである事。

 その為派生条件は特定の行動。

 若しくは条件を満たした時のみしか分からないらしい。

 しかもその能力はピンからキリまであることが知られてる。


 まあ駄目神の特典を見れば分かるだろうが気が進まない。

 膨大な量だからだ。

 いや。

 本当に。


 下位より中位。

 中位より上位。

 とジョブの能力は強力になるが全てではない。

 

 派生は強力なのはとことん強いし。

 下位の中にはレベルに依存するものもあるし。

 特定化の条件でのみ強くなるジョブもあるからだ。


 そんなジョブを幼い二人が持ってるのだ僕は驚きを隠せないでいた。

 

「そうなの~サキには以前だけど王国に住んでた時、屋敷にあった本を写本させてあげたの」

「しかも物凄く貴重なのなの」

「えっ……何故なんですか? 身も知らぬ他人にそんな事するなんて」

「身も知らない者じゃないよ~」

「そうだよ。ククル村の大賢者に借りを作りたかったしたし」

「はい?」

「カイル。不思議そうな顔をするな。本当の話だがな」

「それに、雷光のサラも有名人なの~」

「剣鬼クリスもねもね。後はリリスは魔……」

「そこまでや、風呂やけど無いもの強請りだし、諦めや」

「「え~」」


 クリスの言葉に気落ちする二人。

 というか僕はチートだと思ったけど全然だな……。

 それはそうと風呂か……。


「あ~~だったら作ろうか? お風呂」

「「「はい?」」」


 僕の言葉に目を点にする三人。



 ◇



 汗を拭く手ぬぐいは有るが、手桶は無かったので三人に持ってきてもらう。

 元貴族の二人には、村の家に石鹸が有ると言うので持ってきてもらう。

 その間、僕は焚き火で石を焼いていた。


「ここにお風呂? どうやって作るがな」

「そうそう」

「どうやるの~?」

「こうやります」


 使うのは第一級魔術【土壁】


 本来は土壁を作り敵の突撃を防いだりする魔術だ。

 だが今回はサラ姉さんに教えてもらった応用を使う。

 あらかじめ同じ第一級魔術【落とし穴】を使い、人が何人か入れる浅い穴を作る。

 そこに魔力で型を作り、本来なら魔力を流し込み完成させる。

 だが代わりに周囲の石や砂利を引き寄せ隙間無く詰め込む。

 本当なら水が地面に染み込まない様にしたいが我慢してもらおう。

 気をつけないと泥水になるんだよね……。

 こうする事で風呂が完成した。

 そこへ第一級魔術【水球】で水を満たし焼けた石を木の枝で入れて完成。

 

「完成です」


 僕はドヤ顔で三人に笑う。


「「「おおお~」」」

「入るときは焼いた石に気をつけて下さい。後は水を混ぜすぎると泥で汚れますから…」

「入るがなっ!」

「「おーっ!」」

「あのう…男女別で入らないと…」


 止めるまもなく三人は服を脱ぎだす。

 慌てて僕は後ろを向く。


「カイルお前も脱げっ!」

「いや僕は男ですし……ていうかクリスも……」

「子供が遠慮するなっ!」


 貴方も子供でしょうっ!


「脱がしちゃえ~」

「そうそう」

「三人ががりっ!」


 こうして僕は三人に剥かれました。


「えく、えく、酷い」


 地面に蹲り僕は泣いてました。

 なんなんだろうか……。

 この兄弟は逆セクハラが酷いんですけど。


「うあ~罪悪感が半端ないがな」

「やりすぎたね~」

「どんまい、どんまい」


 全然悪いことしたと思ってませんよ三人共。

 

「さあて。風呂にでも入るか」

「「おーっ!」」

「……」

「カイル。お前も入るんだぞ」


 ズバンッ!


 頭から風呂に叩き込まれる僕。


「ぶばあああああああああっ!」

「しもうたがな、頭から入った」

「溺れてる~」

「うんうん」

「溺れてませんっ! もう男の僕とクリスは女の子の後に…」

 

 先に女の子達をお風呂に入れて、後からクリスと入るつもりだった。

 そう言うつもりだった。

 だが目の前の光景に自分の主張を忘れ絶句していた。


「どうしたんだがな? 間抜けな顔をして」

「どうしたのかな~目を丸くして」

「そうなのなの」

「お……」

「「「お?」」」

「女の子ですかああああああっ! クリスッ!」

「「「はい?」」」


 タオルで前を隠してるキキとキルは兎も角。

 目の前で堂々腕を組んでいるクリスは首を傾げる。

 クリスには股の間に僕と同じ物は付いてない。

 代わりに胸は僅かに膨らんでいた。


「何を今更……俺は女だぞ」

「見た目は男だけどね~」

「色気はないのないの」

 

 頭を振るクリスはキキとキルの頭の側頭部をグリグリと捻る。


「といか風呂の続きだがな」

「い……や……僕は男なんですがああああっ!」

「きにしない~~」

「ないない」

「ぎやあああああああっ!」


 こうして全身隈なく洗われました。(グスン)



 


 次の日から僕は剣の基本を教わることになった。

 まず足を肩幅まで広げ中腰に体を落とす。

 腕を水平にしその姿勢を保つ。

 それを三十分。

 慣れてきたら耐えられる時間を増やしていく。

 二時間ぐらい、その姿勢を保ち続ける。

 それが出来るようになると、石など重りを腕に乗せるようになった。

 もしくはそのまま独特な歩き方で、地面に突き立てられた杭の上を歩く。

 その状態で僕に投げられた小石を避ける。

 他は足を木の枝に括り付けられそのまま腹筋。

 それらをやり続けた。

 結構きつかったがなんとか遣り遂げた。

 なんだかんだ言いつつクリスは自分で約束したことは守ってくれた。

 

 うん。

 ありがたい。


 ただし不満を言えば訓練を終了してから僕を風呂で全裸で洗うのは辞めて欲しい。

 

 幼児だから男とした見られないのは分かってます。

 だけど中味は違うので精神的にきつい物があるのですが……。

 ……まあ仕方ない……。

 


 早く大人に成りたい……。

 でないと生殺しだ。

 ……ふう。


 ……こうして時間が過ぎていった。






 


お読みくださり有難うございました。

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