第四話 勉強。
評価をお願いします。
魔力に目覚めました。
その日から唯ひたすらに魔術の修行に打ち込み続けました。
とはいえ子供に内包されている魔力は少ない。
なので直ぐに切れます。
そこで魔力が切れる前に修行を一旦辞め体力作りに精を出します。
ランニングに腹筋、腕立て伏せなどをやりました。
やり過ぎると心身の成長の妨げになります。
ですのでそこからは魔術の勉強に励むことになります。
ですがここで問題が…。
知識を得るために【世界の叡智】を活用するのはいい。
ですがある日突然、文字も読めないはずの僕が、色々知ってるのは不自然だと気がつきました。
ではどうすればいいか?
そう考えていると良い案を思いつきました。
「勉強を教えて欲しい?」
「うん、サキ姉さん」
僕が考えた方法は簡単。
最初は誰かに教えて貰えばいいと言う事。
これなら後から自分で頑張った事にすればいい。
それで誤魔化せるだろうと考えました。
「なして?」
孤児院の食堂。
机で眼鏡を掛け、家計簿を付けているサキ姉さんは首を傾げる。
それはそれとして、なんで高級品の眼鏡なんか持ってんだろう?
自作したんだろうか?
可愛いけどさ。
「すこしでもサキのてだすけをしたいの、だめ?」
僕は可愛らしく首を傾げ眼をウルウルさせる。
漫画なら目から星がキラキラと描かれているよなあ。
ちなみにこの村は識字率が低い。
その為、村の者には読み書きや四則計算などを子供や大人達に教えるのはシスターの代わりをサキ姉さんが担当してる。
しかし村一番で頭が良いサキ姉さんには致命的な欠点がある。
それは隠れショタコンだという事。
好みは幅が広いが、僕位の年齢の男の子が一番好みだ。
だが今まで直接手を出された事はない。
まあ……僕の着替えを血走った目で見てる時点でアウトだが……。
……まあいいでしょう。
僕は出来るだけあざとくサキ姉さん見つめる。
サキ姉さんなら、その可愛さのあまりに一発で鼻血をだすレベルを狙ってである。
ブハッ。
「う~ん」
案の定鼻血を出すサキ姉さん。
……いや良いけど。
どうせ将来サキ姉さんも嫁にするつもりだし。
「良いわよ。その代わりお願いが有るんだけど……」
「な~に?」
「サキお姉ちゃん大好き! 僕のお嫁さんになって! と言って」
「サキお姉ちゃん大好き! 僕のお嫁さんになって!」
「グハッ!」
さらに盛大な鼻血を出すサキ姉。
……少し引いた。
……まあいいけど。
「今度短パンと薄い白シャツ着てくんない?」
「……」
欲望に目をぎらつかせた異性って怖い……。
そう思ったのは初めてでした。
やっぱり嫁の一人にするの辞めようかな……。
◇
村の外れにある建築用の石材と漆喰を使った作業小屋と倉庫。
ここは魔術でサキ姉さんが作り上げたものだ。
外には薪が積み上げられてる。
他には溶鉱炉に鍛冶を行う作業場も作られている。
「遠慮しないで中に入って」
「うん」
サキ姉さんがランプに灯を灯して倉庫を開ける。
するとインク独特の匂いと埃の臭さが鼻に付いた。
個人で所有しているとは思えないほどの蔵書の数々。
それが奥の本棚にずらりとあった。
空いた隙間には質の悪い紙がねじ込まれている。
多分これはメモ用紙の代わりか。
もしくは書きとめた物の端を紐で縛って本にするためのものだな。
本棚の上を見る。
そこにはホルマリン漬けの動物の内臓や小動物が所狭しと並べられている。
部屋の中央を見る。
アルコールランプに試験管、フラスコに様々な実験器具が整頓されて置いてあった。
部屋に入り後ろを振り返る。
入口の両脇の棚には様々な鉱石に様々な乾燥させた薬草や動物の骨が瓶詰めにされていた。
理科の実験室みたいですね。
「隣の作業小屋や外の鍛冶場で紙や実験に使うガラス製品を作ってるの。凄いでしょう」
「すごーい」
「それほどでもないよ。後は武器や防具なんかも作ってるの」
「ほんとう?」
カチャ。カチャ。
「なにしてるの?」
「ふっ?」
後ろのドアの鍵を掛けようとするサキ姉さんに質問する。
但し無表情で。
「なにしてるの?」
「ドアノブの調子がおかしいから見てたの」
「ふ~ん」
僕の言葉に脂汗を流すサキ姉さん。
駄目だこの人。
早く何とかしないと……。
後日、合鍵を貰ったのは言うまでもない。
◇
いろんな意味で駄目駄目なサキ姉さん。
だが勉強の教え方だけは上手かった。
伊達にこの村で教師の真似事をしてない。
文字の読み書きに算術に歴史など色々教えてくれた。
但し自分の膝の上で……。
「足し算に引き算は直ぐにできたね」
「うん」
「は~天才って居るものね」
などと雑談しつつ教えてくれるのはいい。
ですがあまり動かないでください。
唯でさえ密着して甘い匂いを嗅いでるのに、膨らみかけの柔らかい部分が当たって赤面してます。
「……そう?」
「じゃぁ次は…」
この国の歴史などや、世界各国の名称に特徴、そして魔物やジョブの事を教えてくれた。
ここら辺はゲームと同じで助かった。
但し問題があった。
この村の存在だ。
僕が知る限りこの村はゲームでは存在しなかった。
「まあ後は私が教えられる事は錬金術や鍛冶に薬草学ね」
「まじゅつは?」
「う~ん。私が使えるのは魔術師の呪文は第九級までなんだよね。僧侶の呪文は第八級までだし」
「……」
いやサキ姉さん貴方の年齢でそれは規格外ですよ。
この世界で習得できる魔術は十級まで。
一レベルの魔術師が習得できるのは一級まで。
三レベルで二級と奇数レベルで習得していく。
ゲームの設定ではレベル十九で全て習得できる。
だがそれは普通に覚えれば大体十年ぐらい掛かる。
しかも魔術を特化して覚えてだ。
僧侶のジョブでも同じだ。
まあ……誰かとパワーレベリングをしたんだろうがそれでも凄すぎる。
しかも苦労して覚えても極一部の魔物の中には魔術無効化能力まで持っている者もいる。
そういった奴にはどんな攻撃魔術も通用しない。
それに対抗する為には魔術師のレベルに依存するが、第三級魔術に位置する魔術障壁を張りつつ、物理攻撃で仕留めるしかない。
本来ならば。
だけどそれでも高位の魔術を習得した者の優位性は覆せない。
戦い方次第では魔術無効化能力を持つ魔物を相手にできる者も居る。
サキ姉さんのように高レベルなら。
話が脱線した。
つまりサキ姉さんはそれだけ規格外と言うことだ。
「サキすご~い」
「そう? 腐腐腐……」
「サキ? 何か言葉おかしくない?」
「気のせいよ」
「そーお?」
変な所を触らないでください。
此れさえ無ければいい人なんだけど……。
後日、散々触られたり変な事をさせられた僕はかなり怒りました。
するとそのお詫びにと此処の設備をいつでも自由に使ってよいという許可をもらった。
ラッキーである。
但し人間として大事なものを失った気がする…。
ふう……。(現実逃避中)
やらされた例。
其の一。男なのにスカート……。
其の二。男なのに紐ビキニ……。
其の三。男なのにメイド服などに着替えさせられました……。
などなど。
他にもやらされたが省かせていただきます。
サキ姉さん腐ってる……。
いや元は取れたんだけどね……。
たぶん。
いや、どうかな……。
お読みくださり有難うございました。




