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第三十四話 襲撃。 

これで今回は終わりです

 壊れた建物の修繕費を考えたら、なんかもう軽く現実逃避したくなった。

 僕から見て一番後方に位置する人物は、下着姿の木剣を握ったキキ。

 此れは素直に眼福で僕の役得ではある。

 下着姿のキキは、小麦色に焼けた健康的に焼けた肌と普段隠されている白い肌との対比が美しい。

 ただ見たくも無いのが、キキの前から走ってくる二人の女性達。

 どちらも元冒険者なのだろうが、キキと違い何方も三十台の女性だ。

 やや後ろから走ってくる女性はまだ見れる。

 現役を退いても、まだ鍛えてるのか体が緩んでいないから。

 だけどその前を走る女性は駄目だ。

 腹や腰回り等の色んな部分が緩みすぎている。

 典型的なメタボ体型です。

 商会から安定した給金を貰ってるので太ってしまったのは分かる。

 でもそれは太りすぎだろうっ!

 達磨だぞっ!

 体型が。(泣く)

 

 ドスッ!

 ドスッ!

 ドスッ!


 と……歩くたびに足下の煉瓦が音を立ててるんだが。(現実逃避)

 まあ~~相手するリスクが減ったと思えばいいのか。

 確かあの人雇う前は凄い美人だったよな。

時間とは無惨で無情だな……。


 

 僕は瞬時に魔術師のジョブに変更。

 第一級魔術【眠りの大気】を起動する。

 無論此処では、煉瓦に鉛が混在しているので全ての魔術は弱体化する。

 なので普段よりも魔力を多めに消費し、キキ以外の全員を眠らせる。

 ……というかキキはレベルが高すぎて、僕の睡眠魔術は効かないんだが。

 

「けえええええええええええっ!」


 やめて。

 そんな憎しみを込めた目で僕を見ないで。

 気勢を上げるキキ。

 恐らくは鉄の棒が仕込まれているであろう木剣を掲げ僕に斬りかかる。

 さて。

 キキとまともにやり合ったら僕は死ぬ。

 なので手札を切る。

 僅が今まで稼いだ僅かな時間をここで活用。

 その時間をジョブを暗殺者に変更する事に使用。

 そして暗殺者固有スキルを発動する。

 

 【体内薬物過剰生成】を起動。

 

 体内で過剰に生成された脳内薬物を瞬時に精製し、一時的に火事場のクソ力を引き出すスキルだ。

 此れを使用すれば僕は全てのレベルが三倍相当になる……はず。

 効果は不安定だからあまり過信はできない。

 しかも当然短時間しか使えない。

 使用時間に応じて酷い反動がくるからだ。

 この際だ。目を瞑る。

 主な副作用は暫くの間、筋肉断裂に複雑骨折でのたうち回るという所だろうか。

 下手すれば痛みに絶えられずショック死します。

 他の副作用としては暫くの間全てのステータスが低下する。

 ……まあいい。

 此れで暫くは互角。

 

 まあ……素早く決着をつけないと此方が自滅するんだけど。


 僕は護身用短剣を抜きながら武道家にジョブを変更する。

 すかさず僕は魔力を護身用短剣に込め、更に気で敏捷性を上げる。

 護身用短剣でそのまま木剣の腹を滑らせる様に捻り込みキキの攻撃を受け流す。


 ガキンッ!

 ゴキッ!


 の……はずが相手の力が強すぎた。

 僕の右腕が折れたあああああああっ!

 暗殺者のスキル、無痛覚のスキルを咄嗟に起動させる。

 とはいえすぐに武道家にジョブ変更したので本来の十分の一しか痛み止めの効果がない。

 だけど今はそれで充分。

 それはともかく今の攻防は下手したら短剣ごと僕が真っ二つにされていたぞ。


 嫌な汗が流れる。


「しっ!」


 僕を殺そうと木剣を一旦引くキキ。

 剣の間合い(ショートレンジ)にはさせないよ。

 僕は間合いを詰め格闘戦(クロスレンジ)に移る。

 残った無事な左手で速度重視でキキの顔に連続攻撃。

 それを避けるキキ。

 僕は再度、武道家から暗殺者のジョブに変更。

 暗殺者本来の無痛覚スキルで右腕の痛みを完全に誤魔化す。

 キキは構わず木剣で僕を攻撃しようとしている。

 残念。

 そこは剣の間合いではないからね。

 長物はすでに役には立たんよ。

 さて仕上げに入ろうか。

 暗殺者独特の動きで木剣を避け続ける。

 そこはキキの特化型のジョブの悲しさ。

 剣の間合い以外ではそのジョブ特性は生かしきれない。

 しかし時間を掛ければ僕も不利。

 幾らスキルでレベル差を誤魔化しても、今でもキキの方が地力は上。

 寧ろ僕がこの程度の被害で済んでる方が奇跡だ。


「ちっ!」


 キキは木剣を捨て僕に素手で殴りかかる。

 この時点で根競べは僕の勝ちが確定した。

 キキの素手攻撃を回避しながら懐に入る。

 しかしキキに僕は頭を掴まれそうになる。

 頭を捕まえ膝を叩き込み、僕の内臓を破裂させる気だろう。


 此方の狙い通りに。


 この時、僕との身長差で少し前屈みになったキキの体勢が崩れる。

 それを逃さず僕は体勢を更に低くし、キキの足首を掴み持ち上げた。


 ゴドッ!


「いあああああああああつ!」


 頭を強打して転がるキキ。

 痛みに弱すぎだと思うんだが……。

 まあいい。


 痺れ薬の入った容器を出してキキの口にぶちまける。


「きゅうううううう」

 

 ……いや。

 別にいいけど。

 気絶したんだし文句はないんだけど。

 悲鳴が可愛らしすぎない?

 ……まあいいが。

 綺麗にではないが、痺れ薬は一応口内に入ったみたいですね。

 彼女の口から白い泡が出てる。

 後は【快癒】で全員を治せばいいか……。

 とはいえ時間は掛けられない。

 黒幕を抑えないと次の襲撃者が来る可能性がある。

 さてと……。

 

「クリス。其方はどうでした」

「おう、遅かったがな」

「……」

 

 ……気絶してるキルの上に座ってるんですけど。

 欠伸をしながら……。

 そこまで余裕だったのかい。


 僕はあまりのクリスとの力量差に溜息を付いた。





 PS この後僕は約束通りにクリスに接吻を要求し舌を入れたら殴られました。

    

    クスン。(泣く)

 


 

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