第二十七話 帝都内 新ジョブ
すみません。
三話しか出来ませんでした。
連続で投稿します
僕は門の方を見る。
距離にして一キロメートル位かな?
衛兵を呼びに言っても間に合わない距離か……。
道行く人々は関わりになりたくないので、ワザと彼女達の方を見ない様に歩いている。
たまに視線を向ける人も居るが、セリス達を拘束してる男の一人がそれを逆に睨みつける。
さて……。
問題が悪化するのを待つ間に新しいジョブでも習得しておくか。
最悪の場合、クリスと僕で三人を守りながら闘わなければならない。
クリスのジョブは剣鬼と強力だ。
だけど相手に剣が届かない間合いになると途端に弱くなる。
それが剣鬼というジョブの特徴だ。
己の得意とする間合いでは恐ろしく強いがそれ以外では脆い。
これが特化型のジョブの欠点だ。
その代わり万能型より成長速度が早い。
クリスに対して僕は万能型。
だからどんな間合いでも闘える。
その代わり特化型と違い成長が遅い。
まあその為に、万能型でも成長の速い暗殺者のジョブを習得したんだが。
対人戦闘において暗殺者は恐ろしく強いからね。
というか対人に強いのは暗殺スキルの相性かな。
そんな訳でクリスと戦う時は、僕でも充分な距離さえ取れれば引き分けに持ち込める。
うん。(目を逸らす)
きっと。(冷や汗)
多分ね。(希望的願望)
サキ姉さんの持つ大賢者のジョブは後方支援型だが彼女は前衛もこなせる。
これはひとえに、サキ姉さんの戦闘センスだ。
普通なら近距離戦が苦手なジョブなのに彼女は間合いの取り方が抜群に上手い。
あの人は凄い。
なにしろあのシスターと互角に戦えるんだから。
シスターも万能型だ。
だがあれは最早人外を超えてる。
長い年月で全てのジョブを高レベルまで上げたんだろう。
たぶん神さえ殺せる。
僕は実際に転生前に神を見たから言える。
故に人外ではなく神外と呼ぶべきか……。
出来ればあの神を殺して欲しい。
駄目神とか。
特に駄目神なんか。
大事なんで二回言いました。
だって僕はあんな場所に赤ん坊に放置転生されて直ぐ死にそうになったし。(目を逸らす)
まあ……どうせ会えないからもういいか。
サラに到ってはあれは別格。
恐らくは万能型だとは思う。
だがはっきり言って僕には良く分からない。
昔一度だけ帰らずの森でシスターとサラは大喧嘩した事があった。
僕はその時まではシスターの圧勝だと思っていた。
だが僕の予想に反し戦いは互角。
圧倒的な破壊力を誇るシスター。
それに対し視認出来ない程の圧倒的速度で戦うサラ。
電光石火。
まさしくそんな言葉が相応しいと言うべきか。
そんな実力者の二人が大喧嘩をしたのだ。
激突による衝撃で半径百メートルが何も無い更地になるほどだった。
元魔王直属の四天王。
その肩書きは伊達ではないという事か。
後に聞いたんだが、此れでも両方一割程度しか本気を出してなかったそうだ。
……凄すぎる。
しかしその四天王と魔王をもってしても殺せなかった化け物かあ~~。
どんな奴だったんだろうか?
まあいい。
話が逸れた。
僕は今後の事を考えて武道家のジョブを取ろうと考えてる。
このジョブの構成は前世のゲームをプレイしていた時の僕のスタイルだ。
長遠距離は魔道弓兵。
長距離飛行と移動力は竜騎士。
隠密能力及び対人戦闘に長けた成長速度の速い暗殺者。
跳躍や戦闘速度に優れた竜兵士。
そして気功と回復に長けた武道家。
まだ状況次第ではジョブを増やすかもしれない。
だが僕は基本的にこの構成を基本としてる。
……だから別にボッチで仲間が出来ないからこんな構成にしている訳ではないからね。(言い訳)
暗殺者の同胞は居たが……。
あれはノーカンで良いだろう。
何しろ全員素姓を知らないし。
仲間では無いと言っておこう。
だから延々と経験値を溜め、複数の上位ジョブを習得し何とかするソロプレイが楽しいんだ~~。
ソロプレイが好きであのゲームをやっていたんだからね。(泣く)
だからボッチでは無いよ。
いかん。
目から汗が……。
まあいい話を戻そう。
武道家になる為の下位のジョブの構成は次の通り。
格闘家と戦士に僧侶及び気功師だ。
現在僕が習得してるジョブの中でレベルの低いのは戦士と格闘家だ。
だから溜めていた経験値を使って両者を十レベルにまで上げる。
気功師は暗殺者のジョブに必要な下位職だったので既に十五レベルになっているのでそのまま。
僧侶は十二レベルまで上げていたのそのまま。
それらを使って武道家にジョブチェンジすれば二十二レベルという事になる。
但しこれは武器を使用した場合。
格闘をメインにし防具を軽装にした場合は総合で三十一レベルになる。
これは武器持ちだと後衛のジョブが格闘だと前衛扱いになるからだ。
似たジョブにモンクという物がある。
ジョブの構成は同じだが此れは格闘戦しか出来ない。
まあ僕は使わないから説明は省くが……。
話が逸れた。さて本題に当たろうか。
新ジョブを選択した僕は改めて騒ぎの元を見る。
「ああん! 何見てんだっ!」
「ひっ!」
そのまま踵を変え逃げ出す通行人。
僕が新しいジョブの思索に没頭していたら動きに進展があったみたいだ。
「てめえら! セリスを放せっ!」
「うるせえっ!」
ゴスッ!
「痛っ!」
シシルが果敢にも挑みかかるが男の一人に殴られ倒れる。
「シシルッ!」
「おおっと動くなよ」
男の一人がそのまま剣を触り鞘から剣を抜く。
そして剣先をシシルに向ける。
「あんた此処で先に剣を抜く意味分かってんの?」
ミリアは男の一人を睨む。
「ああん? なんだって? 此処らの衛兵のレベルで俺らを捕まえられるとでも思ってんのか?」
「そ~~そ~~」
「ひひっ!」
男達が下品な笑い方をした。
「ねえ、クリス」
「なんだがな」
「あの人達。クリスは兎も角、キキやキルがこの国に居るって事知らないの?」
「まあ基本的には城下まで下りないのが王族だからな。最近王族になったあいつ等も例外ではないな」
「なんで?」
「基本王族や貴族てのは人族と違い、ここらでは兵器扱いだからな」
「ふうん」
「下手に城下に下りると無用な騒動が起きる。普通はながな」
「聞いた話ではキキとキルは城下のククル商会の娯楽室に結構な頻度で遊びに行ってたみたいだけど」
「さてがな……」
クリスは目を逸らしながら冷や汗をかく。
「ええと」
「多分お忍びで見回りしてたのでは? がな」
クリス。目を逸らしながら言わないで。
「つまり多少の例外はあると?」
「う……うんがな」
ああ……。
うん。
あくまでも建前だけなのね。
実際は民とキチンとした信頼関係を築いていれば別に問題にならないのね。
つまりあの二人は見回りを兼ねた治安維持なのね。
……という建前の息抜きなんだね。(溜息)
まあ…王族も所詮人だし良いけどさ。
はあ……。
頭痛いね。
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