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083(能力開眼)

 その日は目が爛々としてナチュラルハイになってた。しかし、ウォーライフはログイン人数200人。まともに戦える状態じゃない。ハイリミットのテーブルもない。小規模戦が1つだけ。それも人数が集まらず、ずっと放置されてる。いよいよ、大幅改変かな?




――夕方、本堂で和事兄ちゃんのお経をBGMに寝落ちする。フワッと覚醒すると、また幽体離脱だ。胡座をかいて座ってる自分を俯瞰で見る。

 よし、和事兄ちゃんにイタズラしてやろう。


 俺は幽体のまま、和事兄ちゃんの肩を叩こうとした時、ピキッ。なんだ? バチで木魚を叩いてる感覚が伝わってくる。急に重力を感じた。どういう事だ!? 俺が和事兄ちゃんの体を乗っ取ったぁ〜!?


 どうやって元に戻るんだろ? とりあえず、和事兄ちゃんの体でコマネチをする。袈裟が邪魔だな。俺は強く念じる、戻れと。


 すると、フワッと幽体が抜け、自分の体に戻す。


「…………はっ! お経を詠みながら居眠りをしてしまうとは。圭市、今のは父さんに内緒だぞ?」

「うっ……ふわ〜! よく寝た。和事兄ちゃん、なんか言った?」

「なっ、何でもないんだ。今日はもう寝たらどうだ。一睡もしてないんだろ?」

「そうさせてもらうよ」


 俺は部屋に戻り、ベッドに横たわって考える。他人を操れる…………。ドムの殺害や俺に謎のメッセージを送ってきた。俺がドムを殺した? いや、まさかな。真実は解らないが、今のところ事実では俺がホンボシ……他に操る能力者が居なければ。あれ以来、類似する事件は起きてない、確認されてない。ホンボシは死んだ?

 待てよ? 眠ってる間はずっと意識があるのか? あっ! まさか、紫色の毒霧で能力に目覚めた? あのババア、何者だ!?

 遣える回数は1回? だから、類似した事件が起きない?


 俺は眠る。フワッと幽体が抜ける。やっぱり、意識がある。


 よし、この能力を使って、遠藤のバカに天罰を与えてやる。とりあえず、飯松ウィステリア工業へ行こう。遠藤のバカは社長になった初日だ。まだ会社に居るだろうな。


 俺は窓に触れてみる。透き通る! 外に出てみる。この姿って他人から見られるのかな? ひとつひとつ試していこう。


 俺は低空飛行しながら国道まで行く。盛ってる飯松アベニューに行ってみるが、誰も俺に気付かない。面白い能力だ。

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