表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
82/169

082(怪しいリング)

 俺はヘッドマウントディスプレイを外し、専用スーツからデニム、Tシャツ、白いジャケットに着替える。


 俺はふと、右手を見た。怪しい指輪が中指に着いてる。

 いざというときは紫色の石を砕け……か。どれくらいの強度なんだろ? デコピンで石を小突いてみる。パキッ。ああ! 割れちゃった!

 紫色の煙が部屋に充満する。


「ゲホッ! ゲホッ!」


 窓を開けて換気をするが煙を吸ってしまった。なんかヤバそう、眼と呼吸器がヒリヒリする。――痛い! 胸が締め付けられる! 痛い! あのババア、毒を盛りやがったな!?


 震える手でウェアラブル端末から救急車を呼ぼうとした時、スーっと体が軽くなる。毒ではない? 一時的なものか。まさか、いざというときって毒霧で対応しろってこと!?


 俺はしっかりと換気をしてから、伯父さんの部屋に行き、ドアをノックする。


「伯父さん、入るよ」

「圭市君かい? 入りなさい」


 俺は引き戸を開けて伯父さんの部屋に入る。


「圭市君。和事から聞いたよ、探偵事務所は明暗寺でやりなさい」

「本当にいいの? ってかもうシティで会社設立しちゃったけど」

「それでいい。いざとなれば…………ほれっ」


 伯父さんは壁に掛かってる薙刀に目を遣る。


「闘うつもり!?」

「あくまでも、いざというときだよ」

「……ありがとう、伯父さん」

「ポーカー大会で大勝したみたいだけど、税金ガッポリ盗られたでしょ?」

「まあね。かなり痛い」

「佳子さんも見付けないとね」

「アメリカには居ない。次は日本津々浦々を探すよ。その次はヨーロッパだ」

「一昔前のように格安航空会社が当たり前で、自由に行き来する事が出来ればいいんだけどね…………」

「伯父さん、どうかした?」

「圭市君、寝てないだろう。時差ボケ? 白目が真っ赤に充血してるよ」

「機内で寝すぎたみたい」


 本当は毒霧だけど。


「今日はお経をあげよう」

「遠藤力蔵社長の葬儀は?」

「今週の土曜日だよ。圭市君も行くかい?」

「世話になった人だけど、どうせ愚息が喪主をやるから行かない」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ