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008(仲間)

 俺は社員証をパネルにかざし、男性用ロッカールームに入ると、クラスメートだった、下平が居た。茶髪だが、間違いない。下平明人(しもだいらあきひと)だ。味方が居て良かった。もうユニホームに着替えてるな。


「よう、下平。ここの会社受かったのか」

「まっつぁん? まっつぁんも飯松ウィステリア工業に? 入社試験に居たっけ?」

「顔パスで入社したよ」

「どういうこと?」

「ズバリ言うと、コネだ。従兄とここの御曹司が仲良くてさ」

「まっつぁんのスペックの高さも評価されたんじゃないの? ウォーライフで前人未到の100連勝したんでしょ」

「この1ヶ月で130連勝まで伸ばしたよ」

「スゲー! 早く着替えてきなよ。グリーンのユニホームってダサいけど。あと、御曹司って遠藤力でしょ。ヤバい奴みたいだよ」

「ああ。遠藤は気難しいみたいだけど大丈夫だろう」

「じゃあ、講堂で待ってるから」


 俺は自分のロッカーを社員証のナンバーを見ながら探す。1周回って入り口付近だった。


 俺は入社試験を受けてないから、勝手が解らない。まあ、徐々に慣れてくか。

 ロッカーを開け、ジャケットを脱ぐ。中には緑色のユニホームと帽子が入ってた。サイズが合ってれば良いけど。


「良い筋肉だな、君」


 いきなり、後ろから声を掛けられた。俺は振り向き、自慢話をする。


「柔道初段なんですよ〜」

「へ〜! 凄いね! 得意技は?」


 話し掛けてきたオッサンは感心してるようだ。


「背負い投げ、内股、大外刈ですかね」

「体力を遣うから、君なら大丈夫そうだね。私はB棟のライン長の小宮山(こみやま)だ。宜しくね」

「松本圭市です。宜しくお願いします」

「後でプラントを案内するから、またね」


 俺はウェアラブル端末の時計を確認する、9時57分。マズイ、急がないと!


 電話で確認しておけば良かった……。ユニホームがピチピチだ。


 俺はロッカールームを出ると、近くのドアに【この先、講堂】と書かれていた。

 社員証をパネルにかざし、階段を上る。


「それでは、着席して下さい」


 イカン、始まった。


 講堂は食堂も兼ねてるのか。左側に厨房がある。2〜300人は座れる、だだっ広い所だ。

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