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階段から転落して思い出しました!89歳まで生きた私、今度の人生は異世界で半島領の次女です  作者:


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試験当日、そして思わぬ異議申し立て

翌朝。

王都の宿で目覚めたメイヤとリディアは、胸の高鳴りを抑えきれずにいた。


今日はついに――学園試験の日。


「いよいよだね、リディア」

「うん。……でも少しだけ、緊張してきた」


ミュネがふたりの髪を整えながら微笑む。


「お嬢様方は、これまで通りにしていれば大丈夫ですよ。胸を張って行ってらっしゃいませ」


■午前:学科試験


王都学園の大講堂には、地方から来た貴族子女、準貴族、商家出身者、平民などが数百名集められ、緊張の空気が漂う。


内容は――


・読み書き計算

・領地管理の基礎

・税や流通の基本知識

・歴史と地理

・生活安全(武具や火の危険理解)


いわば、貴族として最低限必要な“基礎教養”だ。


メイヤは淡々と解いていく。詰め込みではなく、“領地で実務として使っていた知識”だから迷いがない。


リディアもまた、集中して問題を読み進める。


◆◆◆


■昼食:3人の小さな息抜き


試験帰りに学園外の食堂へ。

ロウガ隊が教えてくれた、学生御用達の庶民的な食堂だ。


「この煮込み……美味しい!」

「パンがふわふわですっ」


「これで銀貨1枚とは、王都は競争が激しいですねぇ」


緊張もほぐれ、2人は笑顔のまま午後へ向かう。


■午後:実技試験


実技といっても派手なものではない。


・模擬木剣を使った基礎体術(模擬戦)

・模擬槍を使った基礎体術(模擬戦)

・弓を使った的撃ち

 上記の内、一つ以上必ず選択。複数可。


・基礎体力試験

・簡単な怪我の対処法

・野営の基礎実地


「領地で教わった内容が……こんな所で役立つなんて」


「森での外作業や、シラナリ穀の畑で鍛えられたおかげだね!」


リディアは体術の動きがしなやかで、教師が何度も頷いていた。


◆◆◆


■夜:ほのぼの夕食


試験を終えた2人は、宿の食堂でゆっくり夕食を取った。


「これで終わったんだね……」


「うん、明後日の発表が楽しみだよ!」


「落ち着かない2日間になりそうですけどねぇ……ふふふ」


緊張がほぐれたのか、メイヤは途中でうとうとしてミュネに支えられたりと、穏やかな時間が流れた。


◆◆◆


■三日後:合格発表


再び大講堂に受験者が集められる。


最初に貼り出されたのは――学科試験の得点。


「メイヤ・アルトリウス――満点」


周囲がざわつく。


「満点なんて……何年ぶりだ?」

「いや、“初”じゃなかったか?」


メイヤ本人はぽかんとしていた。


リディアも平均95点という超高得点で名前が載っている。


続いて実技。


リディア――満点。

メイヤ――上位数名に入る高評価。


「お、お姉ちゃん! すごいよ!」

「メイヤこそ!」


2人で手を取り合い、喜び合う。


教師の説明が続く。


「学科・実技とも基準点を大きく上回ったため、両名には“即時卒業資格”が付与される」


会場がどよめいた。


即時卒業資格とは、“入学してすぐにでも卒業扱いになれるほどの能力”がある者に限り与えられる特別称号だ。


しかし、称号授与直後――


「異議申し立てがあります!!」


鋭い男の声が講堂に響いた。


ざわっ……


会場が揺れる。


教師たちがざわつき、学園長が壇上に現れる。


「っ……セレステさん!?」

「なんでここに……!」


あの セレステ が立っていた。


凛とした姿勢で、学園長。

メイヤとリディアは驚愕して固まった。


「異議申し立ての内容は……学園長室で説明する。メイヤ・アルトリウス、リディア・アルトリウス、来なさい」


学園長が静かに告げる。


2人はごくりと息をのみ――

不安に包まれながら、学園長室へ向かうことになった。


その背中を、周囲の受験者たちがざわめきの中で見つめていた。

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