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【完結】神様と呼ばれた精霊医 ~その癒しは奇跡か、祝福か~   作者: 川原 源明
第21章 世界へ

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最終話 エピローグ

 卒業して十年の月日が流れていた。


 月日が経つのは、早い。


 私はと言うと、ファラと一緒にパルティア王国のネクロヴェール地方を探索して過ごしていた。


 暗い森、古い遺跡。冒険者の日々。


「姉さん、今日はここまでで良いですかね?」


「あぁ、構わない、この後手術なんだろ?」


「うん、グリーサで肺の移植で、そのあと聖地で心臓移植ですね」


「お前も大変だな、連日じゃねぇかよ」


 ファラが心配そうに言う。


「まぁ、明日からしばらく予定入ってないから探索に集中出来るかと」


「だといいな、ならさっさと設営しちまおうぜ」


「はい、まん丸お願いね」


『は~い』


 まん丸がさくさくっと、野営する場所を作ってくれた。木々が動き、空間が広がる。


「ありがとう、んじゃ先輩行ってきますね」


「あぁ」


 帝都の治癒院に飛んだ。


 光が包み、景色が変わる。


「ごめん、お待たせ」


「ん~ん、探索中にごめんね」


 ミアンが笑顔で迎える。


「大丈夫、準備は?」


「出来てるよ、ダミーもクゥちゃんが用意してくれてるよ」


「そっか、んじゃ皆が準備できたら早速始めようか」


「うん」


 さくさくっと肺移植を済ませて次は聖地ラミナの治癒院と……。


「んじゃ、ミアン片付けとかあとのことお願いね」


「うん、ありがとうね」


 今度は聖地ラミナの治癒院に飛んだ。


 また光が包む。世界が移り変わる。


 治癒院のスタッフルームに行くと、ファラの一年後輩であり、私が入学したときには錬金科六年だったミミ先輩がいた。


 現在彼女は、聖地ラミナの治癒院副院長に就任している。


「あっ、ラミナさん」


 ミミ先輩が顔を上げる。


「ミミ先輩すいません遅くなりました」


「いえいえ、大丈夫ですよ、準備は既に終わっているので、お願いしていいですか?」


「はい、それじゃあ」


 さくさくっと心臓移植を済ませた。手が、自然に動く。


「んじゃ、後お願いします」


「はい、ありがとうございました」


 最後にファラの元に戻った。


 暗い森、焚き火の光。


「今日は早かったな、夕飯出来てるぞ」


「すいません任せっきりで」


「しかたねぇだろ」


 ファラからスープの入った器を受け取った。温かい感触。良い匂いが広がる。


「ミミは元気にしてたか?」


「元気でしたよ」


「そうか、もう何年も会ってねぇからな」


「手紙くらい出せば良いじゃ無いですか」


「私がそんなことすると思うか?」


「いや……?」


 ファラは重度の筆無精だ、昔は私も手紙を送っていたが返事が一度も来なかった。


「分ってんなら言うなよ、とりあえず明日は周囲探索して、明後日はネクロフォース城の掃除だな」


「ですね」


「さっさと寝ようぜ」


「はい」


 星が、空に瞬く。


 静かな夜。



---


 私は、基本ファラと一緒にS級コンビとして冒険者活動をしている。


 リアナ、セレス、ミアンやイリーナから依頼があればそれぞれの治癒院での手術に対応するが、基本は自由気ままな冒険者として活動し、寄った村や町で対応が必要であれば、治療や手術をしている。


 対価はリタがやっていたように、落ち穂でも貝殻でも何でもいいことにしている。


 ミアンは、帝都の治癒院で活動、時々医学科の授業に立ち会っているらしい。変わらず、明るい笑顔で。


 イリーナは、医学学科長として日々忙しい毎日を送っているらしい。優しく、厳しく。


 ヴィッシュは、錬金科の学科長、アカデミーの副学長として日々忙しい毎日をおくっているらしい。相変わらず、熱心に。


 ライラは、ミアンと一緒に治癒院での活動をしたり、帝国内の各町から義手義足の依頼を受け手が空いているときは各臓器の役割を果たす魔道具を作るために日々研究に勤しんでいるらしい。夢を追い続けて。


 ハンゾー、ミラは倭国で二人の子どもに恵まれ幸せに過ごしているとか……?穏やかな日々を。


 ミッシェル、ラミィー、シーラ三人は、城を出て自由気ままな冒険者として活動しているとかいないとか……?それぞれの道を。


 プリムは、ミネユニロント王国に嫁いで幸せに暮らしているらしい。笑顔で、きっと。


 精霊達。


 クゥは、私の居なくなった後、怪盗役をやったり、探偵事をしたりと楽しそうに過ごしている。いたずらっぽく。


 セレスは、ロシナティスから改名した聖地ラミナで複数のパン屋で看板娘をしながら農園管理をして忙しそうに過ごしている。笑顔で、いつも。


 リアナは、魔大陸二番目の都市の長として、グリフォンたちと共に町の発展や治安維持に精を出しているらしい。誇り高く。


 その他の精霊達はクロノスを含めて私の側でいつも楽しそうにしている。


 皆、それぞれの場所で。


 それぞれの道を。


 幸せに。


 私も、この道を歩み続ける。


 ファラと共に、精霊達と共に。


 新しい冒険が、待っている。


 新しい命を救うために。


 そして、自由に。


 空を見上げる。


 星が、瞬く。


 美しい夜空。


 明日も、きっと良い日になる。


 そう思いながら、私は目を閉じた。


 穏やかな夜。


 温かな時間。


 これからも、ずっと。


神様と呼ばれた精霊医を、最後まで読んでいただきありがとうございました。

このストーリーをもって終わりとなります。



もしよろしければ現在連載中の


大阪のおばちゃん占い師、異世界に転生しギャルとなる ―運命は変わってへんで―

https://ncode.syosetu.com/n6277lu/


を読んでもらえればと思います。本作品とは違い、コメディ要素強めの作品となっています。

よろしくお願いいたします。

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