表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
明日も葵の風が吹く  作者: 有坂総一郎
御庭番、有坂民部

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
75/266

Another View 毛利重就2

明和6年4月15日 江戸 長州藩上屋敷


3月月末に再び黒き異形の船が現れた。今回は周防灘に面した台場に接近した上、こちらの威嚇射撃をおちょくるように動き、そして追跡した小早を砲撃で沈められたという。また、馬関海峡に設置した複数の台場は相手にせず速度を上げて通過した。


2月に越後屋から聞いた品川沖にいる黒船を早馬で偵察に出掛けさせたが、その黒船は定期的に品川に出入りしていたが、最近の情報では一隻残らず出払ったという。国元からの情報では3隻の艦隊行動で所属は明らかでなかったと言うが、品川沖にいた例の黒船も3隻・・・そしてそれには葵の御紋と沢瀉紋が翻っていた。


おそらくは品川にいた黒船が正体なのだろう。だが、幕府所属であるという確かな証拠もないまま訴え出ても相手にされないであろうし、そもそも、こちらは幕府の許可なしに山口城を建設している。また、台場の普請と大筒の量産も許可を得ていない。


仮に品川のアレが幕府所属であり、周防灘と馬関海峡に現れたとすると、その目的は我が長州藩への圧力もしくは威力偵察と言ったところだろう。


山口城の建設と藩庁移転がバレたとしても、萩もしくは山口の破却と何らかのお咎め程度で済むだろうが、越後屋との製鉄所の建設だけは守り抜かねばならぬ。また、越後屋にすら黙っておる大嶺の石炭採掘も守り抜かねば・・・。反射炉と石炭を守り抜ければ、仮に長門一国に減封されたとしても蘇ることが出来る。越後屋を切り捨ててもだ。


「誰かある。」


「殿、およびでしょうか?」


「国元に急使を。大嶺への人の出入りを今以上に厳しくせよ。大嶺から厚狭までの鉄道建設を急がせよ。」


「はっ。では、すぐに発します。」


「うむ。」


これで大嶺の秘密は暫く保持できるであろう。問題は如何に長門一国を守り抜くかだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ