表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
恋をした  作者: 珀志水
1/7

しょっぱなから殺人シーンです。

個人的にはそうでもないと思うのだけど、友人各位からはグロイと苦情を頂いたのでワンクッション。

グロイの苦手だって人は逃げて。チョー逃げて。































 振り上げられた鈍器で、左顔面が陥没した。

 譬えようもない痛みに、絶叫できるものならしたかった。すでに掻き切られた喉から、頼りない空気の抜ける音しかしない今、それが叶うこともないだろうが。

 鈍ることのない痛覚は、鮮明に、ダイレクトな痛みをそのまま伝えてくる。発狂しそうでしない精神は、すでに〝慣れ〟を覚えて状況観察を始めていた。

 辛うじて残っている右眼球が捉えるは、白く美しい男。白髪というよりは銀に近い髪は、月明かりに照らされて、幻想のように煌めいている。口元に歪な笑みを湛え、卑しいほどに美麗な男は、けれど、無表情に()()殺して(・・・)いる(・・)

「なんだろう。なにか、な、にか、たたた、たり…な――――い?」

 空ろに呟かれた言葉は、傷み、朽ちていく。どうやら聴覚がイカレ始めたらしい。ぐるりと、腸を掻き混ぜられ、ずるりずるり、引き抜かれているのは小腸だろうか。

「ぅゔー」

 子供の癇癪を見ているようだった。私の一部であったそれらを叩きつけ、振り回し、投げつける。刃の欠けた包丁で千切れた私の右腕をめった刺しにして、己の中の不可解な感情を吐き出そうとする。瞳が濡れてもいないのに、縮こまった肩は小刻みに震え、泣いているのだと理解する。

 もしこの腕がまだあって、動いていたら、優しく抱きしめてやることもできただろうに。できないことを思い描いて、内心で嘲笑した。

 自分を現在進行形で殺している相手を気遣うなんて、私はマゾの素質でもあるのだろうか。それとも、心が摩耗、あるいは摩滅しているのか。

 どちらだろう?

 どちらだろう。

 どちらだろう…。

 ああ、どちらでもいい。そんなこと。

 繰り返されていることを気にしても仕方がない。それよりも、この繰り返しから抜け出すことを考えなければならない。

 何の繰り返しかって?

 決まっている。





 彼が私を殺し、私が彼に殺される、果ての見えない、この螺旋のようなそれだ。


ホラー…ホラー?

昔書いた小説の改訂版。

とりあえずこれはさっさと書きあげられそう…だと思うw

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ