いや誰だよお前
「で、スイーツを食した後は卓球ショップへ行くというのは知ってたけどな...」
「流石です、白茅さん。では、この後は近くのスポーツセンターで私と夜更けまで打ち合うというのは予想していましたか?」
「全くもって予想しておりませんでしたよ!?」
スイーツバイキングの閉店(食いすぎてもう晩飯いらない)までいた俺達は咲穂子が寄りたいと言っていた駅近くの卓球ショップにいる。
「ではなぜ先程は”俺は遅く帰りたいんだ...”と独り言のように呟いていたのですか?」
「それ話し盛られてないか?俺はただ妹に試合で遅くなるから帰りが早すぎると怪しまれるんだよ。」
「そうだったんですか、あと背後に注意したほうが───」
咲穂子が忠告する前に俺の両手を後ろに組まされ、手錠をかけられた。
「は、はい?」
俺は何が何だかわからず、背後の威圧感漂う方へ向く。
「全て話しは聞かせてもらったわ。どんな死刑がお望み?おにいちゃん♡」
その背後には発言に狂気を感じる満面の笑みの姫様がいましたとさ!はい、色々な意味でおしまいおしまい!
「妹よ...いや姫様よ...な、なぜここにいらっしゃるんでしょうか?」
「たまにここのお店のお手伝いしてるの。で、そこの冷徹な目付きをしたJKは誰?」
「初めまして、咲穂子柊利と申します。で、今も乾いた笑顔で白茅さんの腹を殴っているのあなたは妹さんですか?」
「「ふふふ」」
何この二人、雰囲気が不穏過ぎるんだけど怖いよ〜誰か助けてよ〜あと腹痛てぇよ〜
『そいつを話してやったらどうだい?レディー達。』
その透き通るような声はなにも前ぶれなく降り注いだ。
「久しぶりだね...明日春くん。」
その金髪の美形な青年は久しいような目で俺を見てきた。
「いや誰だよお前。」
だが、俺には覚えがなかった。




