月の光
「ちょっと!屑兄!私の練習に見に来てくれるって言ったじゃない!」
拘束から解放されて(9話参照)帰ってきたらこれですよ。うちの姫様は頬をプクーッと膨らませて大変お怒りのようだ。しょうがないやん...ね?
「いやぁ、すまない姫様ぁぁあ!」
「もう!あとお腹空いた!早くして!童貞!」
姫のご機嫌をとるためにここは「男」白茅明日春が魅せるしかないようだな!
「仰せのままに!姫よ!」
俺は学校の制服の上にエプロンを巻き、キッチンへ向かう。
「屑兄が明日私の卓球部に来なかったら罰を与えるわ!」
「(゜ー゜)(。_。)ウンウン」
冷蔵庫の中身でできる料理としたらなにがあるだろうか。
「何でも言う事を聞く...それが罰よ!」
「(゜ー゜)(。_。)ウンウン」
ご飯は炊けているのか、炒飯一択だな。
「ど、どんなこともよ?例えば一緒に寝たりとか...」
「(゜ー゜)(。_。)ウンウン(゜ー゜)(。_。)ウンウン」
冷蔵庫の野菜とハム!なかなかの一品!いや逸品ってとこかな!
「お、おふお風呂と、か、も?」
意外と炒飯って簡単だよな。
「楽勝だぜ!」
「〜〜〜〜っっ!!!」
そして皿に盛り付けたら...
「はい完成〜〜!!って姫様!?」
すげぇ顔が真っ赤なんですけど!?なにがあったんだ!?てか姫様と何を話してたか全く記憶にないんだが。
「ohuohu...ro...」
「水風呂に突っ込めば治るかな...」
「バカァ!」
「痛つて!」
俺は姫様の渾身の平手打ちをくらいその場で倒れ込んだ。もう今日は寝たいっすよ。
〜明日春の部屋〜
姫様は俺の炒飯をなんだかんだで完食して満足したのか部屋に戻ってしまった。なんかぶつぶつ言ってたけど何を言ってたかはわからなかった。
「ん?メールきてたのか。」
どうやら宛名は咲穂子みたいだ。最近、数少ない俺の連絡帳が1つ増えて嬉しいなんて思ってないんだからね!
『白茅さん、夜中に色々することがあるのに邪魔をして申し訳ありません。』
「どうかしたのか?」
なんか意味深的なとこは無視して既読がつくまでラノベでも読もうかな。
〜1分後〜
『今度の休日一緒に出掛けませんか?』
ちょちょ待って、これはデートじゃないデートじゃないんだ!勘違いするなよ童貞の俺!ここはさりげなくクールに返信してやるぜ!」
「いいぜ?」
『その返答を出すまでに10分かかるとは童貞丸出しですね、白茅さん。」
「そこは気にしないでくれ〜!!」
俺は携帯の画面では届かない咲穂子に叫んだ。
『では、休日楽しみにしています。おやすみなさい。』
俺はgoodnightと打ち込んだ後携帯の電源を消した。
「意外と楽しみだな...」
窓のカーテンから差し込む月の光を見ながら俺は眠りについた。




