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魔法少女 アート⭐︎ありあ  作者: うさぎさん⭐︎


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3/3

2 お絵描きワールドへ


「もう、なんなの? ……何で私が戦わなきゃならないの⁈」


   ⭐︎    ⭐︎    ⭐︎


 フィンは語った。

「ありあ。

 効率と正確さを重視する、デジタル思考のオメガ・ルミナンス星に、

あたたかさやぬくもりを重視する、我がプリズム星は、侵略されてしまったんだ。

 そのペンダントは、おまえと魂の色を同じくする、亡きアリア姫の宿ったペンダントだ」

「な、亡き?」

「ありあ。プリズム星と、地球のため、戦ってくれるよな?」


「そんなこと言われてもなぁ」

 肩にのっかった、うさぎ姿のフィンが、ありあに言う。

「ありあ。あれが、おまえの学校か?」

「う、うん」

 ありあたちの通う、日良小学校が見えてきた。

「いいか、ありあ。オメガ・ルミナンス星は、この地球の未来を担う子どもたちに目をつけた」

「子どもたちって、フィンくんだって、子どもでしょ?」

 人間の姿のフィンは、ありあより少しだけお兄さんに見えた。

「うるさい! 俺は、少なくとも、おまえの倍は生きてるぞ」

「うっそ?」

「嘘なもんか。

 やつらは、子供たちの使うタブレットの、教育プログラムをハッキングして、子どもたちをじわじわと洗脳しようとしてるんだ」

「そんな!」

「すべては、オメガ・ルミナンス星の、王と大AIの仕業」

「大AI? って?」

「オメガ・ルミナンス星の、AIを束ねてるAIだ。王が大AIを使い、自分の星を管理したり、プリズム星を支配するのに、使ったりしてるんだ」

「う、うーん……」

「しかも、具体的には、子どもたちの使うお絵かきソフトやアプリを介して、みんなをデジタル色に洗脳しようとしている」

「お絵かきで?

 ……そんなの許せない!」

「そうだろ? だから、おまえがやるんだ。

 そのペンダントで」

「ふえ?」


 ありあが少し俯きがちに、5ー3組の教室に足を踏み入れようとする。

 が、前方からやってきた、メガネをかけた男子にぶつかる。

 落下する、タブレットと、スケッチブック。

「あ!」

「え?」

 少年、周防すおうジンが、慌てる。

「ご、ごめんなさい、壊れてないよね? あれ?」

 タブレットのディスプレイに、お絵かきアプリで製作中の、アニメ絵の女の子が写っている。

「これ、周防くんが描いたの? すごく上手!」

「……!」

 ジンが素速くタブレットを取り上げると、廊下に出ていってしまう。

「? 周防くん」

 その顔が真っ赤だった。

 

 スケッチブックを抱え直して、ありあは、自分の席にランドセルを下ろす。

「ありあちゃん、おはよう!」

「あかりちゃん! おはよう!」

 あかりが、今日もやってきた。

「周防くんと、話してたの?」

「ううん。ぶつかっただけ」

「……周防くんって、ちょっととっつきにくいよね?

 いつも、一人だし」

「う、う〜〜ん……。

 あ、でも。あの絵……。

 周防くんって、絵がとっても上手いみたい。色も、線も、私には出せない感じで」


《ありあ。ありあ》


 胸元から声がする。

「フィンくん?」

 ありあは辺りを見回す。

「こ、困るよ。こんなとこで……」


《大丈夫だ、この声はおまえにしか聞こえない》


「え?」


《おまえも心の中で俺を描けば、俺に心の声が聴こえる》


「ほんと? じゃあ」


《カレーライス。カレーライス!》


《なにがカレーライスやねん!》


《ご、ごめん。なんとなく、試しに》


《ありあ、行くぞ。タブレットの中の、お絵描きワールドへ!》


「ちょっと、待って!」

 ありあは、教室の後ろの、キャビネットからタブレットを取ってくる。


《あはは。タブレット持ってくるの、忘れてた》


《ありあ〜〜》


 ありあがタブレットの電源を入れる。


《お絵かきアプリ・アルカディアを開いて!》


   ⭐︎    ⭐︎    ⭐︎


 ありあが、大きな瞳を開く。

「ここは……?」   

 空間にたくさんのウィンドウが、どこか機械的に浮かんでいる。 

「え……なに、これ……?」


 


【次回予告】

 フィンだぜ。

 地球に来て、ありあにペンダント託したのは、いいんだけど、

 ちょびっと危なっかしい。

 しかたないから、俺がサポートしてやるよ! 


 次回<魔法少女 アート⭐︎ありあ見参!>

 みんなの想い、優しい絵で守るぜ!⭐︎


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