作戦第一号案
暇くらいはつぶしたい
「宝よ、其方に世界の命運がかかっておるのだ頼む」
「いや無理ですって!俺のいた世界争いなんて局所的地でしか起きてなかったし、その場所に俺住んでなかったし。
俺の生活は寝て起きて、やりたくない作業やらされて、遊んでそしたら寝ての繰り返しシステムよ?争いなんて無縁ですわ」
少し落ち着き、縄で縛られ座りながら俺は王様と今尚元勇者の討伐について激アツ討論をしていた。この王様、女神様間違えない女神様嘘つかない。とどこぞの部族の如く俺がここに来ただけでもう世界が良い方へ向かってると思い込んでいる。嫌だわ。
なので、優しい優しい俺は厳しい現実を教えてあげているのだが、全て流されてる。スルー良くない人の話は聞こう?コミュニケーション大事。
「もし、元勇者を倒して世界を救ってくれたのなら勿論礼もする。望みを出来る限り叶えよう」
「だーかーらー、超絶化け物相手になんでそこら辺歩いてそうな人捕まえて戦わせようとしてんの?俺には戦闘技術なんか無いの!戦闘力なんてここにいる兵士さんより圧倒的に下なんだよ?なのになんでレッツゴー冒険へさせようとしてるん、教えてよ〜憎いの?ねぇ?嫌いなの?」
ウダウダ討論を続けていると
「私は…嫌いです」
「は?」
なんか王女様から嫌いって言われたんやけど、もう意味わかりませんですね。俺なんかした?
「こんな人が彼の方を倒せる筈ありません…。いつも真面目で強く努力家の彼の方をこんなさっきから泣き言や変なことばかり言う、弱々しく女々しい男に倒せる筈ありません!」
広間シーンってしちゃったよ、もう空気微妙だよコレ。え?元勇者さんのこと愛してました的な?そんな感じ?恋愛とか混ぜるかぁ〜、勘弁してくれよ…仮に俺が強くなって元勇者をコロッとしたらこの王女さんから永遠に憎まれそうじゃん。確認しとくか。
「えー、王女様?1つ聞きたんですけどよろしいですか?」
「何か?」
「こんな事聞くのは失礼だと思うんですよ、しかしハッキリさせとこうと思いまして…もしかして元勇者さんと愛し合ってます的な感じですかね?」
「彼とは魔王が討伐された後に結ばれる筈でした、しかし褒美なんかで結ばれる愛ではありませんでした!元々彼と私は…グスグスッ」
クソ野郎ーー!こんな爆弾置いて何人類の敵やってんの!これ本当に恨まれるじゃん!
てか、召喚された時点で敵認定されてね?だからなんか王様以外なんか冷たい態度なんだね!よっぽど好かれてんじゃねぇか元勇者チクショウ!人類の敵を倒す方が悪役って救われねぇよ!
周りから嫌われて、特別な力が無く、この世界の人類を救えってどんな糞ゲーだよ!いや、待てよだったら…
「王様、わかりました」
「すまないな、やってくれるか」
「思い付きましたよ、ようは人類滅亡を防げば良いんですよね?」
「うむ、その通り。一刻も早く元凶である元勇者を…」
「違う」
「ん?」
「倒すんじゃなぁい…俺は元勇者を勇者に戻してみせる!そもそも戦うって選択肢だけなのがおかしかったんだよ、そう!俺が元勇者から魔王の力を奪って魔王になれば全て解決する!」
周りが唖然としている、王様や王妃は何その斜め下の答えはという顔、そして王女は
「彼が戻るの?本当に?」
少し明るい顔をしている…元勇者好き過ぎだろ。しかし、さっきまでの刺々しい空気はどこにも無い。
そう俺には力が無い、これはきっとこれから力を受け容れる為に空けてあるのだ。変に力があるこの世界の人だと受け容れる事ができないのだろう、だから異世界の何の変哲もない俺ならば器として成り立ち…アレ?俺魔王になったらどうなんだろう…殺されないよね?人格しっかりしてればへ、平気だよね?




