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ハズレスキルが有能だったので辺境で領地改革するぞ  作者: まめ大福


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プロローグ

 IT企業の役員兼エンジニアである館野健樹56歳は起業するにあたって、税理士資格を取る為に税理士資格受験をして4科目の合格をしたが、最後の1科目で不合格が何年も続いたので諦めて起業した。そのIT企業で重大な問題が起きてエンジニア達と深夜まで残業をしていた。明け方になって問題を解決し、安堵していたら急に目の前が暗くなり意識を失った。

 健樹が目を覚ますと、そこには机が1つと椅子が2つあった。その1つの椅子に純白のドレスを着た女性が座っていた。

 ?????「館野健樹さん、目が覚めましたか。」

 健樹「ここは会社じゃないのですか?それに貴女は誰ですか?」

 スペクトラ「私は時の女神スペクトラ、貴方はもう既に亡くなっていてここに来たんですよ。」

 健樹「えっ?死んでいるんですか?」

 スペクトラ「そうですよ。」

 健樹「みんなは大丈夫なんだろうか。」

 スペクトラ「貴方が亡くなったので大騒ぎになってますよ。」

 健樹「みんなに申し訳ないな。」

 スペクトラ「貴方に選択肢があります。元の世界に戻り輪廻に入り再生を待つか。私の世界に行き新たなスタートをするか。どうしますか?」

 健樹「いきなりなんですね。それでは、どうしようかな。」と考えていると

 スペクトラ「私の世界に来るなら、全ての魔法が使える様にします。容姿も若返ります。異世界言語翻訳も付けます。他に欲しいスキルがあるのなら付けられる範囲で付けますよ。」

 健樹「そうですね。それでは貴女の世界に行きます。スキルで収納も出来れば欲しいです。」

 スペクトラ「収納ですね。分かりました。後は適当に何か差し上げますね。それでは時間なので、私の支配下を復活させて下さいね。お願いします。」と言うと、光に包まれた健樹を転移させていた。


 健樹が目を覚ますと、寂れた遺跡の中にいた。立ち上がろうとすると四つん這いになり視点が低かった。健樹が自分の手を見ると、手のひらに肉球があった。毛も生えていてこれって猫の手? その場に座り込んで自分自身をよく観察するとやはり猫であった。

 健樹がスペクトラとの会話の中で容姿の事は何も言っていなかった事を思い出した。でも、普通に考えたら猫でなくて人としてこの世界に来ると思っちゃうでしょ、と自問自答していた。

 自分の能力がよく分かっていなかったので、見る方法はないのかと考えていた。そういえば、社員で異世界物をよく見ている者がいて、ステータスボードだったかステータスだったか言うと自分のその時の状態が見られると言っていたな。

 健樹「ステータス」目の前に板が出て来た。

 氏名 館野(たての) 健樹(けんき)

 年齢 15

 種族 ケットシー

 スキル 全属性魔法、収納、大賢者の知恵

 パッシブスキル 異世界言語翻訳、魔力量∞

 加護 時の女神の加護(幸運値MAX補正付)


 健樹「この種族は何だ?ケットシーって何?それに魔力量∞ってヤバくないのかこれは?」とついつい独り言を言っていた。

 健樹は立ち上がり2本足で歩き始めた。遺跡の中を歩いていると、スペクトラの像が立っていた。その腕に抱いているのは猫であった。その時に自分はその抱きかかえている猫が元になっているのかと思った。そのまま、歩いて探索するといろんな部屋があったが誰も住んでいる気配が無かった。誰も住んでいないからこの遺跡というか神殿が寂れてしまったんだろうと思った。そこで、使った事も無い魔法を使ってみようと思ったが、魔法の知識も何もないのでどうしようか悩んでいたが悩んでも解決しないので、打開策を探るために適当に魔法名を言っていたら、「クリーン」と言ったら、周りが綺麗になったので、「オールクリーン」と言ったら、神殿全体が綺麗になった。

 所々、壊れていたので、「リペア」を唱えたら建物全体が修復された。扉も固く閉じていたが、「リペア」で扉も綺麗に直ったので、簡単に開くようになっていた。正面の扉を開けたら、神殿の前は木があったというよりは森の中に埋もれていると表現した方が正解かもしれない。

 神殿の周りをサーチを唱えて調べてみると何やら生体反応があったが、何故か危険を知らせる様な赤だった。とりあえず、神殿の中に戻って食べる物や水があるかサーチで調べてみたが、何も無かった。いくつかの部屋を覗いていた時に厨房らしき場所があったのを思い出したので、その厨房らしき部屋に向かって行った。

 厨房らしき部屋に入って周りをよく見るとコンロ等があった。何やら箱があるので開けてみると何も入っていなかった。瓶があったが、中には何も入っていなかったので、ウォーターと唱えて水を出したら、溢れるほど水が出た。これで水は確保出来たが、食い物が無いと途方に暮れた。


 何やら、神殿の正面の扉が開いた様な音が聞こえたので、正面の扉に向かって歩き出した。

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