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50過ぎでも裏社会で現役の邪悪なオッサンは別れた元カノと娘。それに2000万ドルの為に異世界でヤマを踏む事にした様です  作者: 幽霊@ファベーラ


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フィルム式写真は強力なり

すんげぇ久しぶりに更新する


 銃器の手入れを終えたラリーが煙草を燻らせていると、ビアーヌがやって来た。

 そんな彼女にラリーが煙草を差し出すと、ビアーヌは「ありがとう」の言葉と共に受け取って咥え、火を灯す。

 2人で静かに煙草を燻らせると、ビアーヌが口を開いた。


 「あの(エレナ)……貴方の娘なのね」


 ビアーヌから問われると、ラリーは煙草を燻らせながら返す。


 「すぅぅ……ふぅぅ……逃げた元カノとの娘だがな」


 「貴方と彼女の親娘喧嘩見てたけど……良い娘そうね。貴方と違って」


 ある意味で酷い事をビアーヌが言えば、ラリーはさも当然の様に返す。


 「そりゃそうだ。アイツは明るい表の世界で真っ当に生きてきたカタギ。俺はこの歳になっても未だに裏の世界を生きるロクデナシ……違って当然だ」


 自分と違い、娘であるエレナは表の世界で真っ当に生きてきた。

 だからこそ、ラリーは自分とエレナが出会う事を避け続けて来た。

 しかし、ソフィアはエレナに自分の事を話していた。

 それ故にちょっとした衝突(親娘喧嘩)が起きてしまった。

 そんな様子を察するからこそ、ビアーヌは好奇心から尋ねる。


 「あの娘に父親として振る舞う気は無いの?」


 「17年も放っておいて今更?父親面する?冗談だろ?」


 「でも、あの娘は貴方を父親と認めてるわよ?」


 エレナが去る間際。クソ親父と呼んでくれた事から、エレナがラリーを父親と認めてくれた事を触れれば、ラリーは呆れ混じりに返す。


 「俺みたいなロクデナシに娘が居ると知られたら、クソ面倒になるし、俺を怨んでる連中が手を出すのは火を見るより明らかだ」


 ビアーヌもそれなりに裏の世界を生きてきたからこそ、その理由に納得せざる得なかった。

 そんなラリーにビアーヌは尋ねる。


 「真っ当に生きる気は無いの?」


 「今頃か?無いし、過去の色んな過ちが俺を逃がしてくれる気も無さそうなんでな」


 最近ではチャイニーズマフィアを盛大に怒らせている。

 ソレ以前にはチャイニーズマフィアすら霞む邪悪な者達を盛大に怒らせもしてきた。

 そんな過去が己を縛り続けるが故に、ラリーは父親として共に暮らせない。そう返せば、ビアーヌがコレ以上の事を言う事は無かった。


 「お前さんも休んどけ。明日には移動して、準備に取り掛からんとならんからな」


 「そうさせて貰うわ」


 その言葉と共にビアーヌが煙草を燻らせながら立ち去ると、独り残されたラリーは静かに煙草を燻らせながら物思いに耽ってしまう。


 18年もほっぽってた娘から父親として認められたのを、年甲斐も無く少し嬉しく感じてる。


 エレナが自分を父親として認めた事に対し、嬉しく感じている事にラリーは何処か恥ずかしいものを感じてしまった。

 そんな彼は自分が違う道を歩んでた場合の事を空想していく。


 俺が18年前にソフィアと共に在る事を選んでたら、どうなってたんだろな……

 真っ当な父親をしてる自信は無いな。

 俺の知る父親ってのは飲んだくれのアル中で、自分の子に盗みをさせるようなとびきりのクソ。

 俺自身も、くたばって地獄にいるだろうクソ親父を輪にかけたロクデナシのクソだし……

 つーか、お袋(母親)も何だってあんなクソと結婚したんだよ?

 毎日アホみてぇに煙草バンバカ吸って何十年だってのに肺癌になってねぇ。その上、今も元気なのも含めて大きな謎だな。


 どう考えても、ラリーは自分が良き父親として振る舞う姿が思い付かなかった。

 自分が真っ当なカタギとして、表の世界で生きるのも含めて。


 あの頃の俺が真っ当なカタギになってたら……ってのも浮かばねぇな。

 あの頃は鉄火場とかに立つのが愉しかったし、今でも生命の遣り取りを楽しく感じてる。

 そんな愉しみを自ら棄てようって気になれないのは人として当然の感情だろ?

 だから、俺は今でもロクデナシをしてる。


 考えるだけ無駄。

 そう思うと共に煙草を燻らせてる頃。

 ロクデナシのジジイの娘はクラスメイトに痣を癒されながら、語っていた。


 「小さい頃にパパの事を聞いた時、ママは何て答えるべきか?悩んだ末に私達の為に姿を消したと言ってたわ」


 エレナの語った言葉に対し、思った事をそのまま言われる。

 そんな言葉にエレナは「私もそう思う」そう返すと、言葉を続けていく。


 「去年の誕生日にママは私にパパの真実を語ってくれた。私のパパは私達を助けてくれたあの男で、アイツはカネ次第で正義の味方をしたり、悪党になる凄腕の工作員だってね」


 ソレを聞くと、金子 彰はヲタクであるが故に好奇心から尋ねる。


 「もしかして、元スパイだったりするの?」


 「元CIAの工作員で諜報や準軍事活動ってのをしてたそうよ。その前は75レンジャーって所で兵士をしてて、初めての戦場はイラク戦争で、イラクの他にもアフガンに派兵された事もあるって聞いたわ」


 エレナがラリーの過去の一端を口にすると、金子 彰は驚きを露わに思った事をそのまま口にしてしまう。


 「マジか……筋金入りのヤベェ奴じゃん」


 彼独りだけラリーのヤバさを理解し、周りの女子達がキョトンとして理解出来ずに居ると、金子 彰は早口気味に説明した。


 「エレナさんのお父さんはエレナさんが言った75レンジャーって言う、米軍の特殊部隊の一員で、CIAのスパイだったんだ」


 「スパイって007とかみたいな?」


 女子の1人が直ぐに思い付いたスパイを口にすれば、金子 彰は訂正する様に返した。


 「どっちかと言うと、ジェイソン・ボーンかな……75レンジャーからCIAって事は偵察中隊に居たのかな?」


 ヲタクとしての知識から予想を口にすると、エレナは肯定すると共に母親の事も語った。


 「ママはそう言ってたわ。因みにママはウクライナ人の振りをしてるけど、実際はロシア人でパパみたいに軍人からスパイになったと言ってたわね」


 「エレナさんのお母さんは何処に所属してたの?」


 母親の事を金子 彰に問われると、エレナは正直に答える。


 「FSBって所。其処に居た頃にパパと出会ったって……その前は空挺軍に居て、チェチェンゲリラを始末して回ってたそうよ」


 「エレナのパパとママの話で映画とか出来そう」


 茶々にも似た事を言われると、エレナはゲンナリとした様子で「私もそう思うわ」そう返すと、話を続けた。


 「ママは私のパパである、あの人が父親をしない理由に私やママを護る為と言ってて、どういう事なのか?聞かされたときは解らなかった。今でも解らないけど……」


 エレナが正直に吐露すると、周りの面々はどう答えるべきか?解らずに沈黙してしまう。

 そんな面々を他所にエレナは溢す。


 「ママは私に万が一の事が起きたら、パパが必ず助けに来てくれると言ってたけど……まさか、異世界にまで来るとは思わなかったわ」


 「でも、エレナのパパがこの世界に来れたんなら、帰る方法があるって事よね?」


 1人が当然浮かびあがる可能性を口にすれば、周りは希望で明るくなる。

 そんな面々にエレナは告げる。


 「えぇ、さっき車内で聞かされた様に他の皆の生命と引き換え。ソレが絶対条件だけどね……」


 エレナから告げられた非情とも言える条件が皆に重く伸し掛かる。

 そんな重い事実を自ら告げたエレナは真剣な面持ちになると、更に言葉を続けていく。


 「こう言う事を言ったら本当は駄目なんだろうけど……他のイカれた連中と引き換えに私達が助かるんなら、それで良い。そうも思ってる」


 エレナの真剣な面持ちから本心と感じたのだろう。

 エレナの言葉を聞いた面々は信じられない。そう言わんばかりの様子でエレナを見詰めてしまう。

 そんな面々にエレナは突き付ける様に改めて告げる。


 「あの男……面倒臭いからパパって呼ぶけど、パパの語った言葉が事実なら私達が安全に元の世界へ帰る方法はパパの仕事が完了する事。ソレ以外は哀しいけど多分無い」


 「でも、ソレだと他の皆が死ぬ事になるんでしょ?」


 「えぇ、私達以外を皆殺しにする。ソレがパパの仕事だからそうなるし、ママから聞かされたパパの事が事実なら必ずやり遂げる」


 其処で言葉を切ると、エレナは指揮官として言う。


 「何か気付いたら、私がリーダーみたくなってるし、皆が私をリーダーとして扱ってくれるから、敢えてリーダーとして皆に命じさせて……他の皆の死を()()()()()。そのお陰で助かって、帰れるなら安いモノだと」


 エレナの冷酷非情極まりない言葉に皆は言葉を完全に失ってしまった。

 そんな皆に向け、エレナは更に言葉を続けていく。


 「私が言ってる事は人として最低最悪なモノなのは理解出来てる。本当なら、私だってこんな選択肢は嫌。でも、他に選択肢が無いし、帰る術も見当たらない」


 エレナは自身にもラリーという冷酷非情な男の血が流れてる事を理解すると共に「蛙の子は蛙なのね」そう心の中で自嘲しながら言えば、長谷川 千束は尋ねる様に言う。


 「なら、草薙さえ殺れば良いんじゃないの?」


 「それは……」


 エレナが返そうとした矢先。面々の視線が扉の方に集まり、場の空気が変わった。

 ソレを察して扉の方を向くと、其処には短くなった煙草を燻らせるラリーの姿があった。

 エレナも含めて皆が警戒すると、そんな面々を気にする事無くラリーは手にしていた書類の束を差し出して告げる。


 「依頼人から提供された資料だ。此処に君のお友達がしでかした事が記されてるから興味があるなら読むと良い……文面は英語だが、写真はフィルム式だから流行りのAI加工品じゃない」


 そう告げて書類の束を放ると、ラリーは用が済んだと言わんばかりに煙草を燻らせながら部屋を去った。

 そんなラリーから提供された書類を恐る恐る取り、皆は読み始める。

 書類には英文ではあるが、自分達以外のクラスメイトの面々がしでかした悪行が多数のショッキングな写真込みで記されていた。

 そんな写真を目の当たりにすると、エレナ以外の面々は何も言えなかった。

 そんな面々に向け、エレナは改めて問う。


 「皆、どうする?パパの言葉に従って帰れるまで大人しくする?それとも、こんな酷い事を平気で出来る様になった連中と心中する?」


 フィルム式写真の力には恐るべきモノがある。

 その証拠にラリーが差し出して来たクラスメイト達による多数の悪行を写し出す多数の写真は、直ぐに皆の意見を変えさせた。


 「エレナの意見に従うわ」


 「こんな酷い事を平気で出来るなんて信じられない……」


 そう言う事になれば、皆は問題を起こすことなく思い思いに過ごすのであった。




フィルム式写真なのでAIによる捏造皆無

多分、裁判の証拠とかでも今後はフィルム式写真とかじゃないとAI加工とかによる捏造だ!!とかって面倒臭い事になるだろうなぁ……攻殻機動隊かよ(攻殻機動隊でもデジタル系の画像は証拠能力低い扱いだったりする


揺れ動いてる所を見計らって証拠を叩きつければ、大概の奴は都合良く転ぶのでラリーは娘に助け舟を出す為にやった…娘の為ではなく、仕事の為にね

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