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取材という名の探偵ごっこ  作者: チョコパン
高校2年生 8月
40/50

合宿先へ

「いまどこらへん?」

比呂斗母は車を運転中、比呂斗にバスがいまどこにいるかを聞いた。

「2つ目のサービスエリアにいるって」

それを聞くと比呂斗母は笑った。

「なら追い付きそうね」

笑っていたのを不安そうに感じた十六夜は念を押す。

「変に事故ったりしないでくださいね」

信号で止まったと同時に左手を上げた。

「大丈夫よ。それは一番に考えてるから」

そういって彼女は信号をみた。



「大丈夫かしら。2人とも」

瑠衣はスマホを眺めながら心配していた。

「だいじょう・・ぶじゃね」

バスに酔ったのか壁に寄りかかり目を瞑っていた。

「2人よりこっちが心配かも・・・吐かないでね」

微かに距離を取り、瑠衣が声を掛けるとゆっくりとガッツポーズをみせた。



____プルルルルルルル!

もうすぐ高速道路に入るという時に比呂斗母のスマホが鳴った。

「ヒロ、電話に出て!多分お父さん」

それを聞いてすぐに電話に出る。

「もしもし、お父さん?」


『その声はヒロか。家に誰もいないけどどうした?』

いま目が覚めたのだろう。この時間はいつも比呂斗母が朝食を作っている。


「合宿行くバスに遅れて、今送ってもらっている。そしてお母さんは運転中」

ざっくりと比呂斗父に伝えると、すぐに納得した。

『なに~』

少しショックを受けていたようだった。だが比呂斗はなににショックを受けているのかわからなかった。



『ならこれだけ伝えておいてくれ』

そして最後に一つ伝えて電話が切れた。

『お土産頼む』



「ではとりあえず一旦トイレ休憩にしたいと思います」

一方バス組は3つ目のパーキングエリアでトイレ休憩となった。

「トイレトイレ」

智は降りた途端すぐにトイレに走っていった。一度来たことがあるのか真っ直ぐ向かって行く。

「相方さん大丈夫?」

水泳部部長が瑠衣に声を掛けた。彼女は一番前にいるが時折立って乗っている人全員を見ていた。

「多分大丈夫ですよ。一応袋もあるのでもしものときは」

瑠衣がポケットから袋を取り出すのを見て少し安心したようだった。

「それなら、彼は任せるわ」

その姿は瑠衣にかっこよく見えたが、次に彼女がダッシュでトイレに行くのをみてジト目になった。

「あなたもですか」



「もうすぐ3つ目のパーキングだけどどうする?」

1つ目、2つ目のパーキングエリアを止まらず走り続け、3つ目も通りすぎようとしたが比呂斗が限界だった。

「止まって・・・・」

比呂斗母はすぐに左に合図を出してパーキングエリアへ入っていった。

「トイレェェェェェェェ」

止まった瞬間扉を開けて出て行った。その時、奥の方で大型のバスが発進していった。



「めっちゃ走っている人がいる」

バスが発進する瞬間、水泳部の部員が急いでトイレに向かっている高校生をみて笑っていた。

「ほんとだー」

水泳部員たちは走っている高校生を見ているが、瑠衣は智を心配してみていなかった。

「う・・・・ゔ・・・」

智が限界に近い。瑠衣はそろそろかと身構えている。

「吐かないでよね・・・」



「さて、行きますか」

比呂斗が返ってきてすぐに出発した。

「十六夜ちゃんはいい?」

比呂斗母が十六夜に確認を取った。

「大丈夫です」

それを聞いて比呂斗母は安心した。

「では、目的地まで一気に行くわよー」

と言ってとても張り切っていた。



「せんせートイレ行きたいです」

水泳部の生徒が手を挙げた。

「さっきいってこいよ~」

と笑いながら花田先生はいって、運転手に次のパーキングエリアで止まるように指示した。

「次で泊まるからちゃんとトイレ行けよ~」



比呂斗たちは最後のパーキングエリアを止まらずに進んだ。

「もうすぐ着く?」

比呂斗はあくびをしながら言った。2時間ほぼ車に乗りっぱなしだった。

「もうすぐよ~」

その後5分後に着いた。

「ありがとうござました」

十六夜がお礼を言って車から降りる。

「どういたしまして」

比呂斗は車から出るとあることに気づいた。

「あれ、みんなは?」

合宿所の駐車場にバスが一台も見当たらない。場所間違えたのではないかと瑠衣に連絡を取った。


『ついたけどここでいいの?』

と画像付きで送る。

『はやくない?』

まだバス内なのか智の画像が送られてきた。

「とても吐きそうにしている」

その画像を十六夜にも見せると彼女も笑った。

「私はお土産買ってくるね~」

比呂斗母は合宿所に入っていった。入口から見えたがちゃんとお土産屋があるらしい。



「やっとついた・・・・」

バスからよたよたと智が降りてくる。

「お疲れ」

降りると比呂斗が待っていた。

「早くない?何分待った?」

後に降りてきた瑠衣が聞いてくる。

「5分前くらいかな。びっくりしたよ。着いた時誰もいなかったんだもん」

「おーい」

合宿上から十六夜と比呂斗母が出てきた。十六夜は途中からお土産の買い物に付き合っていた。


「「「「「こんにちは」」」」

バスから降りてきた部員たちが比呂斗の母をみるなり挨拶した。それに驚いた比呂斗母は戸惑い軽く挨拶する。

「こ、こんにちは」

さらに大きな買い物袋を二つ持っていたので微かに恥ずかしさもあった。

「じゃ、私帰るね」

早々と車に乗り込んだ比呂斗母で車を発進させ比呂斗の近くで停止した。

「俺の分も残しといてね」

比呂斗の問いに「わかった」と答えて顧問の花田先生をみた。

「息子をお願いします」

そういって比呂斗母は合宿所を去っていった。



次回は水泳部の練習風景を撮影のはずが・・・

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