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12 『色無し』の秘めた可能性

今年最後の更新です。

来年度は不定期更新になります。

「アリアとは違う『色無し』…?」


アリアの発言の内容に俺は少し気になった。

彼女自身も『色無し』だし、何か違いがわかるのだろうか?


「アルト君の場合は、まず先ほど言ってた失われた属性色…つまり『黄』の技や魔法が習得可能だということだね」


「その色って何を象徴としていたんですか?」


すかさずノノが聞いてくる。

やぱり気になってるんだろう。


「『黄』はいわゆる雷や電撃を象徴するもの。 でも、使い方次第で最悪の結果になりえるからね」


「最悪の結果って?」


「かつて、その電撃魔法の使い手の人を集めて、一定の時間経過で3つの国を一度に滅ぼした広域殲滅用の魔道具を作ったのが原因なんだよ」


え…、なにそれ?

失われた理由がそんな恐ろしい理由とか…。

この属性はなるべく使いたくないと思わざる終えない。


「次はこれだね。 『合体魔法(ユニゾンキャスト)』。 二つの魔法を一つに融合してひとつの新しい魔法として繰り出すものだね」


「お兄ちゃんすごい! そんな事まで出来るんだ!」


「あまり持ち上げるなよ。 計ったのは初期能力ってだけで、実際に強くなるかは今後の俺たち次第なんだぞ」


そう、アリアに測定してもらったのはあくまでも『初期能力』。

そこから強くなるのは俺たちの意思や行動次第。

今後はこの世界で生きていくことになるのだが、今のままでは生き抜けないと考えている。


「アルト君の言う通りだね。 今後のためにちゃんと鍛えないと意味が無いしね。 とりあえず、最初は風の魔法を教えてあげるね」


魔法を教えてあげるとアリアが言う。

しかし、いきなり風の魔法か…。


「火の魔法じゃないのですか? 魔法といえばそれを思い浮かぶのですが」


ノノが聞いてきたが、たしかに大半のファンタジー小説なんか読んでると火の魔法が先に思い浮かぶ。

一部例外はあるだろうけど。

きっと、何か理由があるのだろうな。


「火の魔法じゃ制御に失敗したら周囲が燃えちゃうからね。 風ならボクのスカートが捲れる程度で済むし」


「最後の発言ちょっと待とうか」


アリアがとんでもない発言をし、頭を抱える。

しかし、理にかなう理由だった。

確かに火だと別のものに燃え移る可能性も否定できない。

下手したら、他人に燃え移る可能性だってありえる。 だから、風魔法を先に教えるのだろう。

魔法の制御も風のほうが失敗の被害が抑えられるうえ、習得しやすいのならそれで練習するのも悪くはない


「まぁ、確かに火じゃ失敗して燃えた挙句に死んじゃったら意味がないし、いいんじゃない?」


ナナも理由を知り、納得の様子を見せる。


「そうですね。 周囲のことを考えたら風魔法がいいでしょうしね」


「理解してくれて助かるよ」


ノノも理解を示し、安堵するアリア。

これで最初のプランは固まったようだ。


「それじゃ、もうお休みして、活動は明日からにしましょうか」


メルルが締めくくって、今日はお休みすることになった。

ここまで1日が長く感じたのは初めてだったかもしれない。

明日から、忙しくなりそうな予感がするからなぁ…。



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