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誕生日その2



 あれ?いつの間に寝てたんだろう。


 たしか、ご飯を食べた後、街に行ったはず、お姉ちゃんが僕と白を引っ張って、ひらひらのかわいい服を見て、僕と白をお人形のように着せ替えをさせられてたような……。


 その後は……どうだったっけ?



「ひゃう!ふぇ?」



 ……周りが何も見えない真っ暗な中、身体が窮屈になるのを感じた。

 目に魔力を集めると、少し周りが見えるようになった。


 今の僕には背中あたりから太ももくらいまでに絶対離すまいと言わんばかりにしっかりと抱きつかれている白と、その上から覆いかぶさるように、僕の首に手を回したちを抱きしめられているお姉ちゃんがいる。


 お姉ちゃんは成長が早いらしく、僕たちと比べると一回り大きいため、二人もいるにもかかわらず、すっぽりとお姉ちゃんの手の内(物理)に収まっている。


 白が甘えるように僕に抱きついていて、それを温かく見守るようにお姉ちゃんが覆っているって感じ。


 横を向くと、お姉ちゃんの顔があって、頬を緩ませて気持ち良さそうにスヤスヤ寝ていた。……ピンクに染まった“柔らかいもの(ほっぺた)”が可愛らしさを引き立てている。……いや、むしろ、保護欲を掻き立てられる。


「えへへぇ〜、おかしのおうちだぁ〜。いただきま〜す」



 なんて、幸せそうな夢を見ているのでしょう。とても微笑ましいです!


 お姉ちゃんの幸せそうな寝言を言いながら、首に手を回している手を引いてお姉ちゃんが身体を寄せて来る。



 …………うん?寄せて?



 ……はわわわわ?!お、お姉ちゃん?!それ以上くっつかないでもらえます?!それ以上近づくと僕の顔に“柔らかいもの(くちびる)”が当たって、僕のライフがゴリゴ擦り減って大変なことになるので!



 僕は布団から抜け出そうとして右手を動かすと、白が「んっ」と言う短く小さな声が聞こえ、背中に回された手に力を入れられ抜け出せなくなった。




 それより、今、迫り来るお姉ちゃんの柔らかいもの(くちびる)から逃れる作戦を僕の頭の中で緊急脳内会議が開かれることになった。


 そして、投票の結果。

「そのままでいいんだよ((自信たっぷり」が三票。

「上を向いたら?((オドオド」が六票。

「はぁ〜、ばかじゃ?((呆れ」が一票。


という多数決の結果で、上を向くという行動を取った。


 しかし、その行動は少しの間、僕を苦しめることになった。


「ひゃぁぁぁぁああああっ?!」


 そう、上を向くということは、“耳を向ける”と同義であるため必然的に……そのぉ〜「ぱくっ♥️」っとされたのであった。



 思わぬところからの精神攻撃(物理)で(ひめい)を抑えることが出来なかった僕。思わずピクッと身体が跳ね、声を上げたにもかかわらず、この姉妹(ふたり)は全く起きる様子がない。



「……は、やく、おきてっ……ひっ! あっ! やああぁぁぁあっ! えっ?! し、舌?! やぁ、い、入れちゃ、ダメぇっ…………」


 か、華白かしろさん?!絶対に起きてるよね?! 寝てたらそんな力でないよね?!お兄ちゃん、ちょーピンチなんですよ! その手を離してくれないかな? 



 ーーそう、白は起きていた。 しかし、悪戯半分の生半な気持ちでしがみついてはいなかった。 “次こそは、もうあのようなことが起こらないように”必死の思いでしがみついていたのだ。



 何故、そんなことをすることを知るのはこの世界にはいないだろう。ーー華白以外には……


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