第4話 ギルドはとても良い所です!
外は、人が無秩序に流れていた。
鉄でできた防具や身長くらいのある武器をしている人が俺の前を通った。
俺より身長の高い人はほとんどいなく、防具をしたせいで短くて大きいイメージの俺の思っていたファンタジーとは何か違うその姿は少し残念。
彼女について歩いていく。
歩いていく途中でやっと気付いたが、これまでの夢でもな現実で、なにもしなくて生きていけるようなゲームの世界じゃない。流石に、早く現実というか元の世界に帰りたい。しかし、今は目の前のことを片付けねば。杞憂は無意味だが、予測も思考も無駄じゃない。
「ついたわ。」
彼女は唐突に立ち止まって俺に言った。そして、その場所はこの辺りで一番大きい建物だ。しかし、やはりまわりの建物と同様、木材と少しの石でできたお世辞にも綺麗とはいえない外観だ。
「あなた、何もやることないでしょ?」
「え、まぁはい。」
「ここがさっき説明したギルドよ。
ギルドは基本的に誰でも受け付けてくれるんだけど、その前に大まかな等級のようなものを決めるの。
そして、その試験を今日やるのよ。」
「え」
外に設置された受け付け口で受け付けはすぐに終わった。
そして、もうすぐ試験が始まるっぽい。
そういえば、学ランだから武器も何もないじゃん!
まわりの人たちは大きな棒みたいなのとか、明らかに身長に合わない大きな剣とか持っているが、なんも持っていない人は俺以外に2〜3人くらいで、とても恥ずかしい。
そういえば、彼女には俺の力は
「黒くした所を切り取る。」
とかいうすごい適当に答えてしまったが、もちろんそれだけが俺の力じゃない。
まず一つ、黒くする。
この力はまず、俺の体のどこかを力で黒くする。(この際、黒くした所はとても痛くなる。他人も同じ。)
そして、その黒くした所でものを触る。そうすると、そのものも黒くなる。
ここで重要なのは、黒くなったものの特異な性質だ。黒くなったものは形が変わらなくなり、重さもなくなる。
そして、俺の意思で自由に
キ リ ト る
ことができる。
つまり、今手元に武器がないが俺が本気を出せばそんなことは全く関係ないのだ。
地面をできるだけ大きな剣の形に切り取る。それだけで切れ味最高の大剣の完成だ。
「はじめまーす!」
受け付けの大きな声が聞こえた。
しかし、一向に自分は呼ばれない。
他のを見るに試験は、自分の力というか魔法を試験官に見せつけて行われるようだ。
一列に並ばされてそれぞれ行われるそれは、ちょっとしたショーみたいで、魔法をみたことのない俺からしたら、そこそこ面白かった。
しかし、見物しているのは俺以外いなく、他は体操などをしていた。
この世界にも体操があったとは、なんだか意外だ。
ところでだが、気付いたことにギルドというのはなかなかに、黒い所っぽい。
彼女の説明から、ギルドについて聞いたことは
「ギルドというのは、身寄りのない奴や、都から落ちてきた奴なんかのどうしようもできなくなったのが、命かけた仕事をするものだった。
しかし、3年前くらいから仕事が増えたり、国じゃあ抱えれない大物の仕事が出てきたせいで、ギルドは儲かりに儲かって、今はギルド街ができるだけ重要な存在になった。
もともと一つだけだったギルドは、今や国を持たない一大勢力にのぼりつめた。」
という、結構な組織らしい。
試験官の服装といい、ギルドの充員の服装は明らかに宿屋のおじさんなどの庶民よりはいいものだったし、建物は外からは分からなかったが、革の品が多かった。
ギルドは、魔獣なども引き取るそうだが、それで商業や飲食業などもしているのだろう。
ゲームの中の親切なギルドはどうやら利用されている奴目線だったようだ。
「ユウさん! 次です!」
愛想の良い元気な女の子は俺の試験が次だと知らせてくれた。
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