#813 それは、ルミ・カント学長です
#813
「まあ座ってくれよ、ミーナミ社長?」
「はい、お話ってなんですかね?」
ミーナミにとってハルトは意地悪な相手ではない。むしろハルトの願いはなんとか実現したいと常に考えている存在なのだ。
そして今日はハルトの近くにはルミナとティアナも座っている。これはとても重大な話だと推測がつく。
「実はな、スペースレスキュー隊フェニックスの人材募集を実施しようかと思ってるんだ」
「えっ?、それはいいですね、でもなんで私が呼ばれたのでしょうか?」
「うん、合わせてスペースレール㈱の社員も見つかればなって考えてる」
「それはありがたいですが、どこで人材は見つけますか?」
「宇宙はとっても広いけど、募集広告をまずは宇宙大学生対象にしようかと思うんだけど、どうだろうかな?」
ハルトはそこで言葉を切ってミーナミの反応を待つ。
「はい、とてもいいです、スペースレスキュー隊フェニックスは宇宙大学生憧れの的なんです、私が真っ先に応募したいくらいです」
「それはうれしいことだな、じゃあ、スペースレール㈱の希望者も見つかるんじゃないかなあ」
「そうであればうれしいですね」
ハルトはミーナミの言葉を聞いてほっとする。フェニックス隊などというどうみてもブラックっぽい職場に応募したい若者がいなかったらどうしようかと内心どきどきしていたのだ。
「それでミーナミ社長、宇宙大学に有力者の知り合いはいないかね?」
「はあ、まあいないことはないですが、知り合いと言えるかどうか」
「それはどなただ?」
「それは、ルミ・カント学長です」
「ほう、えっ、学長?なのか?」
そこにエリオットが口をはさむ。
「今、ルミって名前が聞こえたが?」
「指令はルミ学長をご存じで?」
「ああ、やつとは古くからの知り合いでの」
「奴って、ルミ学長は女性ですよね?」
「確かに女ではあるがの、まあそんなことはどうでもいいじゃないかの」




