#809 あらー、ハルトさん、愛しのダーリン、ティアナのことを心配してくれてるのね
#809
辞令を受け取った二人は一歩後退して、そのままホールの後方に向かう。そこにはユナの母であるノバが、父であるミーナミが目をうるうるさせながら任官式を見守っている。
「チョコ中尉とユナ、正式任官おめでとう、旗艦ルミナスは二人の活躍に期待します」
そういって、二人と硬く握手しているのは艦長ルミナだ。
きっとルミナの脳裏には息子のレンガ同じように任官される日の光景を想像しているに違いない。
ばーん、そこにセレモニーホールの扉を元気よくぶち破って登場するのは、想像通り、ティアナだ。
「チョコちゃーん、ユナちゃーん、任官おめでとう!、これからは仲間だね~」
ティアナはそういうと、二人にどーんと抱き着く。
「ティアナ少佐、ありがとう、うれしいでござる」
「・・・ござりゅ」
その様子を見ていた夫のハルトがティアナに尋ねる。
「おい、ティアナ、そういえばここんところ姿を見なかったが、どこに行ってたんだ?」
「あらー、ハルトさん、愛しのダーリン、ティアナのことを心配してくれてるのね、うれしいな」
ティアナはそういうと、今度はハルトに向かって突進する。
「ティ、ティアナ、待て」
ハルトはそういうと、ティアナの熱い抱擁からするっと逃げる。
「あなたのティアナはそこにいる父王エリオットに密かに呼ばれて、先行していたんですねー」
ティアナはそういうとエリオット国王を不敬にも指さす。
「おい、ティアナ、仮にも国王を指さすんじゃない」
ハルトは一応注意するが、ティアナは聞いちゃいない。
「そうだ、ティアナはここへ戻る際に旗艦ルミナス内に姿が見えなかったが、どこに行ってたんだ?」
ティアナはその質問を待っていたかのようにしゃべりだす。
「あのですね、さぼっていたわけではなくてですね、スペースレールの営業運転開始にあたってですね、どのように警備をすればいいかをそこにいるエリオット国王と相談し、計画を練っていたというわけなんですよ」
「ほほう、それはありがたい、それでどうすることになったんだ?」
「はい、まずはですね、当面は警備本部を惑星オツキステーションに置き、パトロールをフェニックス1号が行うのが妥当という結論です」




