#804 おいらよりも旦那の方が往生際が悪いかもよ
#804
ノバはいつもの調子で隊長室に入ってきた。だが、ルミナも同席していることに気が付いて笑顔が消える。
「ああ、忙しいところ悪いね」
ハルトがまず切り出す。
「いえいえ、お気になさらずですねえ」
「実はノバに相談したいことがあるんだよ」
ノバはそこで少し身構える。
「・・・なんでしょう?」
「リリアとカノンが不在の間、チョコとユナを旗艦ルミナスの火器管制担当にしたいと思うだけど、ノバはどう思う?」
「え?チョコちゃんとユナを火器管制にですか?」
「ああ、そうなんだよ」
「うーん・・・」
ノバが腕組みをして考え込む。
「あのな、ノバ、チョコとユナをな、リリアとカノンがスペースレールに出向で留守の間、旗艦ルミナスの正規の一員として活躍して欲しいんだけど、どうかな?」
「え?そうなんだ?」
ノバは戸惑いが隠せないようだ。
「ねえ、どうかしらね?」
ルミナが口添えする。
「そうだよね、チョコはもう大人っぽいし、ユナは幼児だけど、SAIを経てRAIに成長する第一歩としてこっちからお願いしなきゃいけないくらいだよね、ルミ姉ありがとっ」
ノバはそういうと、以前のノバのようににかっと笑って承諾する。
「ノバが納得してくれてうれしいよ、ありがとね」
ルミナもほっとしてノバに笑顔を見せる。
「ただねえ、おいらよりも旦那の方が往生際が悪いかもよ」
「そうか、ミーナミ大尉か、父親は娘のことになると物分かりが悪くなるのが相場だからなあ」
「旦那の説得は妻の務め、ここはおいらに任せてもらうっちゅうことでどうかねえ」
ノバは最近チキュウの映画にはまっているらしく、妙な言葉遣いになっている。ハルト的にはノバにはヤンキー娘の言葉遣いをおススメしたくなるのだが。
「そっか、じゃあミーナミ大尉への説明の時に同席してくれないかな」




