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〈ユイ視点〉



「やっぱり結構な数がいるわ、えっと50、51、52、53人ね」



私は作戦会議室を出てママール城テラスから北の方角を眺め気配を探る。その気配は羽ばたきながらこちらに向かっている、暫く眺めていると黒い影がポツポツ見えてきた、私は軽く全身を伸ばし戦闘の準備をする。



「本当に大丈夫なのか?1人でなんだぞ。馬鹿げてる!!」



レオンが心配そうにユイを見ているが、気にしないことにする。私は早く学園に行ってみたい。



「大丈夫よ、レオン王子も見たでしょう。」



「そうだが、これとそれは、、ほら、男として、、。」



ーーめんどくさいわ。



レオン王子が何やら呟いているが、敢えて触れないユイだった。



 ◇




(数10分前)



コンコン!!と作戦会議室の扉をノックした私は、中からの返事を待って部屋に入った。



「ユイ・アユカワです」



中に入ると、バース陛下と宰相のハウスタ様、向かいに第一王子のレオン王太子殿下、王国騎士総督ダグス・マーキス(暁騎士団ローラン・マーキスの父)達の視線が私に集まった。



「おお、待っておったぞ、ユイ殿」



「ユイ殿、先ずはこちらに腰かけてくれ。」



はいと返事をした私がレオン王太子殿下の隣の席に着いた。



ーーなんで私がレオン王太子殿下の隣なのよ。



つい不満を顔に出しそうになったが、席に着いたのを確認したバース陛下が話し出した。



「ユイ殿すまない、時間がないので手短に伝える。」



「はい。」



「実はこちらに魔族が攻めて来ておるのじゃ。」



「魔族、、ですか。」



すっかり忘れていたけど、天魔族の部下には魔族がいたわね。魔力が多く魔法を使う厄介な相手だけど魔装すれば平気よね。



「うむ、そうじゃ、、、そして厄介な事に奴等は空を飛んで攻めて来ておる。」



「だから、陛下!!いくらユイ殿が異世界人で戦闘能力が高いっていっても空を飛ぶ魔族相手では部が悪いだろ!!」



バン!!っとレオン王子が机を叩き苛立ちをあらわにした。



ユイの戦闘能力は350ある。レオンは勿論とその戦闘能力を知っている。だが、それ以上に書物で魔族の強さを知っているレオンには納得出来なかった。

惚れいる女性を、ユイを最前線に送ることを。



「ユイ殿以上に戦闘能力が高い者は他にはいないのだぞ!!ここは協力を仰ぐべきだとワシは思うのだが。」



「王国騎士も優秀です。魔法と弓で打ち落とせば、、。」

「大丈夫よ。」



黙って聞いていた、ユイがレオンの言葉を遮るようにように口を挟んだ。



「何か言ったかユイ殿?」



「だから大丈夫っていったのよ、私も空を飛べるから。」



皆が何を言ってるんだと呆れた顔をし、バース王はやっとの思いで口を開いた。



「、、、、空を、飛べる!?じゃと。」



「そうよ、魔装すれば私空を飛べるのよ。」



「魔装とは何じゃ!?」



「魔装は、簡単に言うと魔法を纏うのかな、、。」



魔装の事を説明しようと考えたが、ユイ自身もよく分かってないので、直ぐに説明することを諦めた、そこで見せればいいかと結論づけた。



「うーん、見た方が早いわ。」



ユイは席から立ち上がると、皆から距離を取り魔力を練り始めた。



「ふう、はぁっあ!!魔装ジューク!!」



部屋に眩い光が溢れる!!光が治まると、そこには魔装したユイの姿があった。

 薄く明かるい青色のシンプルな鎧を纏い、特徴として脚と腕、肩には他より少し分厚い鎧を纏っている。辛うじて体のラインで女性が纏っているとわかった。

 そして右手にツーハンデッドソード、普通一般的には両手を使わなければ扱えない程大きい剣を軽く持っていた、ユイの魔装は防御力と攻撃力どちらも兼ね備えた魔装(もの)だった



「こんな感じね。」



どう?とユイが聞くも部屋にいた四人が目を見開いて驚き返事がない。どうしたもんかと考えていると、バース王が口を開いた。



「ユイ殿それが魔装なのか、、、」



「そうよ、そして、これが」



真っ白い羽を背中にイメージする。



「、、はっ!!」



バサッ!!っと音をたててユイの背中に羽が出現した。



「これで私は飛べるわ。」



ーーあ、ヘルムで顔が見えてないわね、



私は失礼かと思い、頭ヘルムを解除して顔を出し私は30センチほど浮いて見せた。



「な、なんと!!」

「天使様だ!!」

「美しい!!」

「はああ。」



四人の開いた口が塞がっていない。



「あのー分かってもらえましたか?」



はっ、と我に返った宰相が答えてくれた。



「おお、これなら」



「いや、それなら尚更危険です、1人で魔族を相手するようなものです。」



まだ、納得していないレオンがもう正直面倒くさくなった。ユイは、ふと、鑑定眼鏡があることに気が付いた、



「うーん、レオン王太子殿下大丈夫ですよ、、そうね、、そこにある鑑定眼鏡で私を見てみるといいわ。」



四人が言われるがまま代わる代わる、鑑定眼鏡でユイを見て、今度は青ざめてた。



「なんと、戦闘能力が1000になっとるわ。」



ーーあれ、私の戦闘能力1000じゃないんだけど、、ああ、鑑定眼鏡が1000までしか測れないみたいね。



「そう言うことだから、ね。」



ユイは魔装を解除し、レオン王太子殿下に軽くウインクした。



「それで私の魔法で、魔族を下に落としていくからその時は騎士団とお願いねレオン王太子殿下。」



「あ、ああ。」



レオン王太子殿下が顔を赤くしコクリと素直に頷いた。



「まさか、異世界人がこれほどとは。」



「もしや、クレアが連れてきたショウヤ殿もなのか!?ハウスタ」



「さあ、どうでしょう。魔装の事は何も聞いてませんので。」



ーーえっ!!



何、今ショウヤって言ったの?日本人の名前よね?レオン王子に向けていた視線を慌ててバース王に向けた。



「陛下!!今何とおっしゃいましたか?ショウヤとはもしや異世界人ですよね?」



バース王がしまった、と言うような顔をしてレオンを見ている、レオン王子は赤くなっていた顔がみるみる青くなった。



ーー私のクラスにショウヤっていたわよね、まさかとは思うが、確か。



「陛下!!ショウヤとは、、もしやショウヤ・トキトウの事ですか?」



「しっかり聴こえとるじゃないか、、はっ、はてワシは何の事やら。」



「そうですか、、陛下、シラを切るなら私は飛んで王国を離れるまでですよ。自分で捜せばわかりますから。」



「いや、今飛んで行かれると、、、、それは困る。」



「フッフッフッ、陛下」



ユイが首をかしげ可愛い仕草をしているが目は笑っていない、そしてその微笑みがバース王に向けられた、バース王も歴戦の王だが、逆らってはいけないと本能で感じたらしい。



「ぐぐっ!!、、そ、そうじゃよショウヤ・トキトウじゃったわい。最近王立学園の用務員になったと報告を受けたわ。」



「ぷっ、学園の用務員って、、、何やってるのよショウヤ君は、、、。」



ーーあら、また学園ね、光一君に似てるリオン様もたしか学園だったわよね。



「はぁ、、どうやら時間切れね。残念だわ後は帰って来てからね、、約束ですよ。」



「うむ」



額の冷や汗を拭うバース王と更に横でハラハラしていた宰相ハウスタだった。レオンは唇を噛み締めていた。



「では王国騎士団は北部の地上で待機してさせてください。直ぐに出番が来ますので、よろしくお願いします、ダグス総督!!」



「は、はい天使様!!私は騎士を率いて王国北部の平野で待機いたします。では失礼します」



王国騎士総督ダグスが、素早く敬礼をして作戦会議室を出ていった。



「うむ、よろしく頼むぞ!!」



「では私も失礼します。」



「ユイ殿ちょっと待って、、。」



ユイとレオンが出ていき静寂を取り戻した作戦会議室で安堵するバース王と宰相ハウスタだった。



 ◇



〈冒頭に戻る〉



「そろそろかしらね、それじゃ行ってくるわ、、レオン王太子殿下も参加するならダグス総督の所に行くといいわ。そこに落とすから。」



「落とす?、、ああ、分かった、気を付けてな。」



「じゃあね、魔装:ジューク!!」



ユイは魔族の方角に向き直ると魔装し、魔族に向かって飛び立った、飛び立った後、その姿をレオン王子は暫く眺めていた。



 ◇



私は素早く王都上空を通り過ぎた。それは王都上空で戦闘になったら大変だからだ。それから暫く飛んで行くと直ぐ下に王国騎士団が、平野に隊列を組んで待機しているのが見える。



「すごいわ、もう待機してる。ダグス総督って実はすごいのね、、あら、、魔族がもう来たわね。」



『何故だ、何故、人間が空を飛んでいる、、、さては貴様が上層部が話していた異世界人か!!』



「私は分からないよ、上層部が話していた異世界人とは違うと思うけど、。」



『まあ、どっちでもいいんだが、どうせ貴様が死ぬ運命は変わらないからな。』



「そうなの、でもね私も異世界人なのよ、、半分だけど、折角だから正解者には良いものをあげるわね。」



『!?』



私素早く重力属性の魔力を練っていく。



「さあ、皆で受け取ってね重力魔法(グラビィティプレス)!!」



魔法を唱えると同時に魔族が10人程いる場所に空間に歪みが生じ、10倍の重力が魔族にのし掛かる。



『グハッ!!』



魔族が飛ぶことも身動きすることも出来ず、真っ逆さまに落ちていく、すると下で待機していた騎士団が魔族に斬りかかった。



地面に激突した衝撃と、重力魔法を受けた後遺症でほとんど身動き出来ずに、斬られた魔族は光の粒子となり魔石だけが残った。



ーーそうだったわ、この世界の住人はみんな人も魔物も魔石になるんだったわね。



焦った魔族からの一斉魔法を受けるがユイの放つ重力魔法の壁に遮られ、魔法がとどく気配がなかった。



そんな作業を繰り返す事5回、残りは上級魔族ただ一人となっていたが、所詮はユイの半分も戦闘能力がない上級魔族。

 重力魔法でツーハンデッドソードを振り下ろす力を上げたユイによって上級魔族を真っ二つにした。気付けばあっさりと終止符が打たれた。



ーーもう魔族の気配はないわね。



「ショウヤの事、リオン・ガーディンの事、私には聞きたいことが沢山あるのよ。こんな所でグズグスしている暇はないわ。」



そこには希望を見出だし喜びに溢れるユイの姿があった。




◆レオン・ママール【戦闘能力280】

剣術:上 盾術:上 二刀流 剛力 光魔法:中

〈王族固有スキル〉 魔手(魔力の腕が2本発現する)



ーーーーーーーー学生証ーーーーーーーーーー


    異世界:重の勇者 

 名前 鮎川 唯 年齢 17歳 女性 


   戦闘能力 350

  重力魔装+800《1150》


 《スキル・魔法》

 ・重力魔法:極 ・光魔法:上 ・思い

 ・剣術:極 ・収納 ・気配察知 ・危険察知

 ・魔力回復:中

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ーーーーーーーギルドプレートーーーーーーー

  ギルドランク E 王立学園1年生

 名前 リオン・ガーディン 

 年齢 15歳 男性 


    戦闘能力 672

   身体魔強化時【1344】

 身体魔強化+無属性身体強化時《2016》

    暗黒魔装+1000《3016》


  《スキル・魔法》

  隠蔽・暗黒魔法:極 

  隠蔽・魔神:上

  隠蔽・同属魔法発動  

  隠蔽・合成魔法    

  隠蔽・並行魔法

  隠蔽・武神:中   

  隠蔽・二刀流 

  隠蔽・忍     

  隠蔽・超人

  隠蔽・身体魔強化 

  隠蔽・毒耐性:上

  隠蔽・大地の加護

    ・神聖魔法(魔神)

    ・料理

    ・収納 

    ・鑑定:下

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