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ワールド・セネカ  作者: FRIDAY
参 騎士(自称)
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38/51

勝負あり

「……お、終わった?」


 閃光に思わず目を覆っていた秋東(ときとう)が見る先、まだ宙にパルスの残る中。着弾の衝撃による粉塵が、徐々に晴れていく。

 爆雷の着弾点には、しかし無事な向日(むかえび)とクライトの姿があった。


 向日が防ぎ切った、というわけでは全くない。

 衝撃波は、まるで向日と狼をあえて避けるかのように、二者の周囲を壊滅させている。

 初めから、避けられていたのだ。


「……こんな、ことが」

 完全に死を覚悟したであろう向日は、己の生存を信じられないかのような顔のまま立ち上がれずにいる。

 その正面。

 晴れていく煙の中から、ふたりの姿が浮かび上がってくる。


 片や、さらなる魔光を掌に宿すセネカ。

 片や、そのセネカの肩に片手を置き、いつの間にやら回収したらしい雷撃の短剣を手に、切っ先を向日へ向ける吉野。


 向日とクライトは、動けない。

 その完全に制圧した状況の中で、吉野は笑った。

 ふっと、ウインクまでつけて。


「勝負あり、だよな」


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