#1:或るか無いかで言えば無いを望んだ。
見切り発車で無計画に書き始める小説Part2。
追記2026/04/19:タイトル下書き時のままだったので直しました。
あの夜。
あの公園に居なければ、未来は少しでも違っただろうか。
擦り切れそうな自分の心を閉じ込めて、
何も考えずあの家に帰っていれば、
あの子は、今も笑ってくれたかな。
◇ ◇ ◇ ◇
「今日はもういいわ。あ、動画のこと忘れんなよ?明日もちゃんと来ねぇと…わかるよな?」
「……わかって、る」
「良い子だ。じゃあなぁ〜」
手をヒラヒラと振ってあいつらは帰っていった。
バタン、と体育倉庫の扉が閉まる音。
私は倒れていた体を無理矢理起こして、体の砂を払う。
あいつらがいなくなるまでどうやって時間を潰そうか、そう考えていると。
ガチャン、と音がした。
「……嘘でしょ」
私はボロボロの足を引きずって、倉庫の扉の前に立った。
思い切り取っ手を引っ張ったが、扉はびくともしない。
鍵が閉められていた。
私は頭を抱えて、その場に座り込んだ。
「壊す……は、無いかな…」
本気を出せばこの程度の扉余裕で壊せる。
でも、それはよろしくない。
ならば助けを待つ?
今週は試験前の部活停止期間だから運動部の助けは期待できない。
叫んで外の誰かを呼ぶ?
さっきも言った通り、今週は部活停止期間。
そもそも18時に学校うろついてる生徒なんて普通いない。
そして場所も今は使われていない旧校舎の近くで人は滅多に通らない。
ならするべきことは、一つ。
「待つ、かな」
私はどうせ…そもそも人間一日放置されたくらいじゃ死なない。
今日中に誰か来なかったとしても、明日は体育の授業がある。
そこまで待てば必ず扉は開く。
じゃあそれまで寝てようかな。
おやすーーー
ガチャン
「…お?」
私は跳ね起きる。
ガラガラと扉が開いてそこから人が入ってくる。
それはうちのクラスの担任、浜岡先生だった。
「備品点検ですよっと……って、あぁ?」
「ども」
「どーも…じゃねぇよ、なーんでお前がここにいんだよ、茨木」
「それはどーでもいいです。開けてくれてありがとうございます」
「別に、お前を助けに来たわけじゃねぇから礼言われる義理はねぇよ」
「そうですか。では」
私は浜岡先生の隣を通って倉庫を出る。
後ろで先生が何か言ってるのが聞こえた気がしたが、気にせず私は帰路についた。
「………俺じゃ、そんなに頼りないかよ」
最後まで見ていただきありがとうございました。
期待せず続きを待ってくれたら嬉しいと思います。




