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第19話  途方に暮れる


「……信じられないわ。」


リリア様は、ぽつりと呟いた。


「お母様が、そんなことを言うなんて……。」


その表情は、ひどく傷ついて見えた。


私は、慌てて言葉を続ける。


「王妃様は、リリア様の将来を案じていらっしゃるのです。」


「……そうかもしれないけれど。」

「だからといって、会ってはいけない理由にはならないわ。」


その言葉に、私は何も返せなかった。


しばらく考え込んだあと、リリア様はふいに顔を上げる。


「……分かりました。」


「私が婚約者を見つければ、問題なく会えるのですね。」


ーーえっ?


私は、目を見開いた。


ーー何か、とんでもないことを言い出した!!


そんなことになったら、アルベール様のお気持ちはどうなってしまうの!?


私は慌てて声を上げた。


「り、リリア様っ!」

「も、もう少し、ゆっくり考えてみてはいかがでしょうか!?」

「アンナも一緒に考えますから!」


「うーん……。」


リリア様は、少し考え込む。


「……そうね。すぐには決められないことよね。」


よ、良かった……。


私は、心の底から安堵した。

ひとまず、考える時間はできた。


……けれど。


本当に、良い方法なんてあるのだろうか?


今度ばかりは本気で途方に暮れながら、私はリリア様を見つめた。



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