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第11話 娘ではありません。


ーーアルベール様が、リリア様を訪ねてくる。


この情報を聞いた料理長は、いてもたってもいられず、お菓子を差し入れする、という名目で部屋に近づこうとしていた。


 そこへ、リリア様からのお呼びがかかった。料理長は、さっと駆けつける。


「お呼びですか、リリア様。

こちらのお客様をご紹介していただけるのでしょうか?」

「……って、あなたは……もしかして、ルシアン様!?」


「えっ、ガストン料理長!?……お久しぶりです!!」


ーーなんと、2人は、知り合いだったらしい。


「ガストン料理長は、以前、私の家で働いておりました。彼の作る料理は絶品で……。退職をみんなが残念に思っていましたよ。」


「あの時のお坊ちゃんが、こんなに大きくなるとはなあ。」

料理長は、感慨深げだ。


 「リリア様のクッキー、とても素晴らしかったです。ガストン料理長の直伝なら納得です。」


うんうんと、ルシアン様が頷いている。


「そうだろう、そうだろう!

リリア様は、美しくて、優しくて、それはもう素敵な姫様なんだ!!」

「………だが、残念だったな。

いくらルシアン様でも、娘はやれない。」


ーーリリア様は、あなたの娘ではありません!


やっぱり、いつもの通りだ。


想像通りすぎる展開に、私は一人、頭をかかえた。



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