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ラフサーガ  作者: 笑太郎
二章 想像せよ、彼女の操る野望は其処へ
30/43

衝突する木刀、砕き穿つ木槍

「ねえハスナ、お兄さんってどのくらい強いの?」


「そうだな……紅制エビルウロスを2とすれば、兄さんは10かな」


「だいぶ格差ありそうだね」


「……奴の五倍は強いのか」


「それ以上と言ってもいい程だ……なんせ操像に抵抗している、ここの隊長だからな」


当然だろうと得意げな顔でヒルドを語るハスナは、その目の前で起きている闘いを見て尚誇らしげな面持ちを見せた。













「ぬおおおっ!?」


試合開始直後、閃光かと見間違える速度で木槍の猛攻を仕掛けてくるヒルド。突き、薙ぎ払い、振り落とし。様々なバリエーションの槍攻撃を幾度となく繰り出す。


何だコイツ……図体の割に一瞬の隙もない、それどころかこっちが自由に動けやしない。避けようと横に跳ぶとそれを追いかけるかのように槍を振るってくるし、攻撃なんか全く出来たもんじゃねェ!! せっかく木製包丁選んだってのにこれじゃ全然活用できねェな……

しかし一分半ほど経過したが、今のところ全て直撃は免れている。まだまだ反撃のチャンスはある……!


「どうしたァ! キミの実力はその程度かッ!?」


「そんな猛攻を続けてよくそんな体力残ってんなお前……!」


「とうっ!」


なんだ!? 高く跳び上がっ……うおおおっ!!

大ジャンプ後、木槍を下に向けて落下したヒルド。慣性によってプラスされた威力で着地地点には大きなヒビが広がっていた。


ひええ、なんて馬鹿力……修理代どうすん……って違う、動きが読めたから良かったものの、当たってたら大怪我だったぜ……だが、デカいモーションには隙が付き物!!


「ハッ、避けられてしまったか! ふぬっ……!」


地面に突き刺さった木槍を抜く暇があるなら前を見ろよ!


「隙だらけだぜヒルド、〝闘争より爆ぜよファイティングインパクト〟!!」


爆ぜる拳の闘気が光る。

食らったヒルドは後ろの壁に激突し、よろめいた。


「なるほど……」


どうやら直撃はしなかったようで、余裕のある表情で体勢を整える。

どうだ、次はどう来る? 大振りの隙を見て一撃ヒットさせることは出来たが、結局また振り出しに……そうだ、ちょっと挑発してみるか。


「ハッ、隊長さんよォ……一瞬の隙が命取……」


「これは予想外だ!! 本当に即戦力だぞキミ!!」


……アレ?


「闘気を使いこなせるなんて! こんな逸材、なかなかいないぞ!」


あ~、そういう感じか。闘気技を使ったからフラグが立っちゃったと。てかなかなかいないんだな、闘気を使いこなせる人って……いや俺も使いこなせているかと言われたらそんなに自信はないんだけど。


「お褒め頂き誠に光栄……ですわァッッ!!」


多分まだ戦闘は終了していないので、試しに木刀を振りかぶってみる。……おお、木槍で受け止めるか、流石だな。


「ハッハッハッ! 本当に……()()()、闘気が使えるとはな」


「へっ?」


あっこれ間違いなくやばいやつだ、ヒルドの掌が光っ


「〝闘争より撃ち砕けファイティングシュート〟ォォッ!!」


それは俺がよく使う……厳密に言えばミハエール王から主に教わった闘争(ファイティング)系列の必殺技。

その掌から発射された闘気の光……否、レーザーによって俺は丸焦げにされた。









「完敗です」


「いや、結構すごかったけどね」


いいんだサキ、慰めは必要ない。四天王にも対抗したレベルで負けず嫌いの俺は銀等級に完敗して悔しい……いやそれどころか今は飛び越えて清々しい気分なのだからな。

トカゲの丸焼きみたいになってるのはアレだけど。


「ハッハッハ! 俺もそう思うぞ、本気で闘ったらハスナに勝てるかもしれないな!」


「なっ、私に勝て…………いや、闘気を使いこなせているのなら可能性はある……か?」


悔しいかァ! 悔しいよなハスナァ! 分かるよ、その気持ち分かるよォ! 試してもないのに強さを決められるのは悔しいなァ!!


「いや納得いかない、何かイライラしてきたな……!」


やべェ、オーラが出ちゃってた!

そっちだってさっき俺が木等級だからって軽く見てたからおあいこだぞ!?


まあ俺が結構な実力を持つってのは分かってくれたようだし、結果オーライさ。

それより……銀等級の中でも結構な猛者っぽいヒルドと闘ってみて分かったことがある。悪樹やロマリウスとの戦いを経て実力がついたってのもあるかもしれんが……明らかに。明らかにヒルドはネルファよりも弱い。いやまあヒルドのレーザーでボコボコにされた俺が言うのも何だが、一通り猛攻を掻い潜ってみたけどただ素早さやパワーが凄い……ってくらいだった。ネルファのようなどれだけ隙を突いても本質を穿つことができない、あの非力感が無い。

それは技術的な面なのか、はたまた速度的な面なのか。

しかもネルファの時は二対一だ、そんでもって初見殺しのタッグ技・高速突撃でようやく直撃。

何だ、この違いは……ネルファお前何者なんだ……!?


「ところでキミ……ワロタ君だったかなッ? さっきの洗練された闘気は何処で覚えてきたんだッ!?」


思考と話のパートが繋がっている……ッ!? 丁度いい、王宮の話でもすっか!











「成る程成る程、そうか、だから……」


「…………」


なんかハスナが口あんぐりしてるけど大丈夫か? え、もしかして俺の話下手すぎた!?


「…………素ッッ晴らしいぞ!! ワロタ君!!」


「……ああ、ようやく気付いたか」


何、え何クチク、気付いたって何……え、目線……ああなるほど!! いつものやつか!!


「キミは勇者!! 選ばれし勇者じゃないか!! その黒い木刀は勇者にしか抜けないと言われていたあの……! それに王から直々に闘気を教わったと……! うおおおおおッッ!!」


「……こうなってしまっては、ヒルド兄さんは暫く収まらない。耐えてくれ」


俺達は小一時間、ヒルドの感動をその身に直で受け続けることとなった。

やはり戦闘シーンは書いていて楽しい……!

ちなみに大体の戦力差


タリオーラ≧ロマリウス≧エレム>レーフ>ヒルド>>ハスナ≧サキ=クチク=ワロタ


ハスナは対人戦苦手だからね……対魔物だったら主人公らより普通に強い


ネルファとミハエール王は秘密

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