あるぅひ~もりのなか~みんなで~たんけんちゅう~
「素朴な見た目だけど、なんだかほっとする味わいね。特にこのこし餡、口どけが良くていくらでも食べられるわ」
「ああ、確かに今までのスイーツとはまた違った味わいだな。俺はどちらかというとつぶ餡のほうが好みだ」
ふむふむ。アルベルトさんはこし餡派、ジンさんはつぶ餡派か。僕?僕は勿論両方派さ!
結局、和菓子を作るのは一旦保留にした。
何故なら、材料がないから。正確に言うと、小豆がないから。
あ、今は便宜上木の実の種のことを小豆と呼んでます。
とりあえず今は、皆でつぶ餡とこし餡をそのまま食べている。
「このあんこって、あのリスちゃん達から貰った木の実の種子から作ったのよね?」
「あい。だからいまはこりぇだけしかないの」
「しかし中庭にこんな実の生る木はないと思ったがな」
「もしかして森から採ってきたのかしら」
「その可能性は高いだろうな。研究所のすぐ側なら魔獣も近寄らないし、小動物の巣も多い」
「だったら、行くしかねえよな!」
◇◇◇
ということで。ただ今森を散策中なのであります!
メンバーは、僕とリスさん、ジンさんとアルベルトさんにベンジャミンさん、そしてもう一人
「可愛い!小さな体躯につぶらな瞳!つやつやの毛並みにもふもふの尻尾!最高に可愛い!可愛すぎる!食べちゃいたいくらい可愛い!」
はあはあと鼻息荒いこのお人はチャーリーさん。
動物が好きで好きで大好きで、動物愛が高じて研究者になったというモフラーさんだ。それだけ聞けば普通の人だけど、そうじゃないのよね。
背が高く、濃い茶色の髪は爆発コントのようにボワボワ。そして荒い呼吸とグネグネと奇妙な動き。はっきりいって変質者にしか見えない。
この前ベンジャミンさんが立てたフラグがしっかりと仕事してます。
最初は僕を含めた4人だけで森に入る予定だったのだ。
木の実の採集役にベンジャミンさん、もしもの戦闘要員としてジンさん、アルベルトさんは僕とリスさんの護衛担当。リスさんは案内役。
そしていざ森に入ろうとした時に突如現れたのがチャーリーさんである。
「動物のいる所に僕有り!動物と共に行動するというなら当然僕も共に行く!行かせてください!お願いします!」
そう言ってベンジャミンさんの足にすがり付いたその姿には皆ドン引きだ。
ベンジャミンさんはやっぱり来たかとため息をついてる。いや、そんな一言で済まさないで?こっちはこの状況についていけてないからね?
それにしても非常に慣れていらっしゃる様子。ということはこれ通常運行なのね。
「ノア君、こいつはチャーリー。正真正銘の変態だけどその変態性は動物だけに発揮されるから、安心して距離をおくといいよ」
辛辣!ベンジャミンさんが黒い!そんなベンジャミンさんもいいと思います。
「ひどいなベンジャミン、僕はただ動物を愛してるだけだよ!」
「ただの動物好きは生肉咥えて真っ裸で狼に突撃しない」
へ、変態だー!とんでもない逸話に再びドン引きした。
結局すったもんだの末に一緒に森に入ることになった。
「んふふふふ~♪グリーンスクアラルと一緒に散歩出来るなんて、僕は幸せ者だなぁ~」
「おいチャーリー、ちゃんと前を見て歩け。あと散歩じゃなくて採集だ」
いつもより砕けた雰囲気のベンジャミンさん。
どうやらチャーリーさんのお守りをする時は素に近くなるみたいだね。
さてはてこの珍道中どうなることやら。
またまた新キャラ登場です。
爆発コントって令和の読者様に通じるんでしょうか…
本日もお越しくださいましてありがとうございます




