あらぶるかみがみ
「ふ~ん、5人だけで楽しんだのね~。新しいスイーツを。5人だけで。どれだけ美味しかったのかしらね~新しいスイーツは」
「新しいスイーツを5人だけでなあ。俺とアルベルト以外の5人だけで。さぞかし美味かったんだろうなあ新しいスイーツは」
あばばばば。荒ぶっておられる。アルベルトさんとジンさんが荒ぶっておられる!
◇◇◇
イワンさんとクリスさんと一緒にタルトタタンを堪能したあと、改めてオリバーさんを訪ねて、クリスさんの配置移動と、スイーツ研究チーム加入の意思を伝えた。
その場にはたまたまおじいちゃんも居合わせたので、残っていたタルトタタンも進呈した。
今回は時間もなかったし、材料も残り少なかったので、小さなサイズでしか作れなかったのだ。
だから、ジンさんとアルベルトさんの分はまた今度作ってもらおう。
そう思っていたのだけども。2人のスイーツに対する嗅覚は想像以上だった。
つまり顔を合わせるなりバレた。そして洗いざらい話す事になった。
「まあまあ落ち着けって、2人とも」
「落ち着けるワケないでしょ!」
「アルベルトの言う通りだぞイワン」
2人がかりでズルいズルいと責め立てられて、イワンさんもタジタジになってる。
僕はイワンさんに抱っこされながらひたすら気配を消してる。イワンさんガンバ!
「ねぇイワン、貴方今日はもう仕事ないんでしょ?それにその新しいスイーツ、時間がかかる物じゃないんでしょ?」
だったらさっさと作れ。
という副音声が聞こえる。
ジンさんからも無言の圧力を感じる。
「い、いやぁ、それがなぁ…」
イワンさんが気まずそうに言いよどむ。何故ならば、
「今日はもうパイ生地が残ってねえんだよ」
イワンさんがそう言った瞬間、食堂が冷気と怒気と殺気の入り雑じった恐ろしい空間になってしまった。
僕らのテーブルを中心にどんどん気温が下がっていってる。
こ、これはまずい。このままでは死人が出るかもしれない。ここはひとつ、僕がなんとかせねば…!
「あ、ああアルねえしゃま、ジンしゃん、おにゃじのはむりだけど、ちがうスイーツならつくれましゅ」
震え声で告げた瞬間、2人の目が光った。
「違うってどういうことノアちゃん?全く違う、新しいスイーツってこと?」
「あう、あにょ、タルトタタンのもとの、りんごのパイでしゅ」
「たるとたたんっていうのね、今日のスイーツ。それはそれでまた食べさせてくれるのよね?」
「も、もちろんでしゅ」
「お、おいノア、パイ生地はもう残ってねえんだぞ」
イワンさんが焦ったように言うけど、大丈夫。
この窮地を乗りきるのにうってつけのスイーツがある。それは練りパイ!
荒ぶる神々よどうか鎮まりたまえ!ブルブル
おこ!です←
ノア君の下着は無事に済むのか…←
次回お楽しみに!
本日もお越しくださいました皆様に感謝いたします




