ぶらっくはんたい
「「はぁ…」」
イケメンはため息をついてる姿も美しいなぁ。
てきぱきと仕事をこなしてる普段の姿とアンニュイな雰囲気のギャップで色気すら感じる。
それが誰かといえば
「アルねえしゃま、エルしゃんどうしたの?」
「もうすぐ健康診断なのよ…」
「けんこうしんだん?」
「研究所にいる人達の体調なんかを調べるんだ。難しい仕事じゃないけど、人数が人数だからね。毎年大変なんだ」
「それに、何度言ってもすっぽかすバカ共がいるのよねぇ」
ガブリエルさんの説明に続いて魔王様の気配が漂ってきた。さ、寒い。プルプル。
「けんこうしんだんってなにしゅるの?」
「身長、体重、血圧、それから普段の生活や体調面で不安な事がないか話を聞くのよ。通常の仕事に加えて、一人ずつ付きっきりで記録するから、とにかく時間がかかるのよねぇ」
ふんふん。僕が知ってる健康診断そのまんまだね。
てゆーか、付きっきりで?何それそんなやり方じゃ時間がかかるの当たり前だよ!この研究所で働いてる人って3桁はいるでしょ!?
二人が憂鬱になるのも当然だ。
「さきにかいてもらえばいいんじゃにゃい?」
「「先に書く?」」
二人して首を傾げる。あら可愛い。僕の次にね。なんて。おっと話を戻そう。
イメージとしては病院に行ったとき、診察の前に書く問診票。
お絵描き帳を出して見本を描いてみる。
「なまえと、しんちょうと、たいじゅうと、けちゅあつをじぶんではかってもらってかいてもらうの」
普段の生活っていうのは、睡眠時間と食事量、運動量のことらしい。
その項目はあらかじめ選択肢を設ける。例えば睡眠時間なら、5時間以下、6時間前後、7時間以上、の三択とか。
最初から選択肢を用意しておけば、その場で一人一人確認なんてしなくて済む。
体調面についての項目は、病気の予兆になりそうな物を書き出しておけばいいよね。それについては本職のお二人にまかせよう。
「これをさきにくばっておいて、かえしてもらって、とうじつはおはなしをきくだけにしゅるの」
説明を終えて二人の反応を窺うと、口をあけてぽかんとしている。
かと思えばアルベルトさんがプルプルと震えだした。
「す…」
「す?」
「凄いわノアちゃん!なんて画期的なアイデアなの!天才だわ!この方法なら、仕事量は半分になるわ!キャー!ノアちゃんありがとう!貴方は天使よー!」
大興奮のアルベルトさんに、思いっきり抱き締められる。
いつもより力強い包容に若干命の危機を覚えた。ぐええ。
「ガブリエル!ぼーっとしてる場合じゃないわ!直ぐに準備にとりかかるわよ!」
「はい!」
そう言うと二人ともすごい勢いで仕事を片付けはじめた。
初めての試みだから、準備には時間がかかるかもしれないと思ったけどそうでもなさそうだね。
まあとにかく、二人の負担が減るなら何よりだ。ブラックな仕事は良くないよ!
健康診断の日は朝ごはん抜く派でした。
無意味と分かっていても抜くんですよねぇ…
皆様はどうでしたか?
今日も読んでくださる皆様に感謝します




