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スイーツかくめい☆せんせいにささげるチーズケーキ2

冷蔵庫でしっかりと冷やされ、美しくカットされたチーズケーキ。

金の縁取りのお皿に品良くのせられ、生クリームと彩りにミントの葉を添えられてる。

ピカピカに磨かれた曇りひとつない華奢なデザートフォークがケーキに刺さるその直前、


「ちょっとまっちゃー!まだたべちゃだめー」


そう言った瞬間、ジンさん、アルベルトさん、イワンさんの表情は絶望に染まった。


「なっ何でだ!?」


「どうしてなのノアちゃん!?」


「落ち着け二人とも。ノア、何か理由があるんだろう?」


一見してジンさんだけ冷静に見えるけど、肩が震えてる。


「このチーじゅケーキは、エリックしゃんのためにつくったの」


「「「エリック?」」」


「って誰だ?」


「ジンの所の副隊長よ」


「なるほどな。それでチーズと蜂蜜か」


「ん?どういうことだ?」


「エリックの好物なんだよ、チーズの蜂蜜がけ。それを見て余計なこと言う連中がいるんだよ」


「そういうことだったのね。んもうノアちゃんたら本当良い子なんだから!」


納得顔のジンさんにぽすぽす頭を撫でられ、アルベルトさんにはぎゅうぎゅう抱き締められる。

イケメンサンドのご褒美タイムいただきました。ふひひ。


「というわけで、あい、これどーじょ」


そういって3人に招待状と書かれた封筒をドヤ顔で渡す。

じつは今回のチーズケーキ作り、エリックさんへのお礼、そしてジンさんとアルベルトさんとイワンさんへのサプライズでもあるのだ!

招待状を渡すタイミングがおかしいことについては目を瞑っていただこう。

いやだって、今現在スイーツが作れるのはイワンさんだけだし。

1人でスイーツ作りが出来るようになるまではお茶会開始直前に招待状を渡す方式でいきます。悪しからず。


レターセットはエリックさんがプレゼントしてくれた物。

お陰でモチベーションが上がって、字の練習に力が入ったのなんのって。無事に象形文字を卒業したよ。いえーい。

今回選んだのは白から薄い水色のグラデーション地に青い鳥が羽ばたく柄の便箋。

空を飛ぶ青い鳥って"自由"ってカンジで、一目で気に入った。

なので初めての手紙は絶対にこの便箋を使うって決めてた。

只の手紙じゃなくてお茶会の招待状っていうのがまた、なんともたまらないよね!

3人の呆気にとられた顔を見てニヤニヤしてしまう。


「こいつは…ノア、お前が書いたのか?」


「あい。エリックしゃんとれんしゅうしたの」


「まぁぁ!ノアちゃんすごいじゃない!天才だわ!」


「おいおいノア、お前さんどこまですごいんだ!」


アルベルトさんとイワンさんが手放しで誉めてくれる。

ジンさんはというと、一拍おいて大声で笑いだした。


「ハッハッハッハッハッ!さすがだノア!お前ってやつは最高だ!」


そう言っておもいっきり僕を抱き上げた。

うひゃー!ジンさんテンション上がりすぎ!

見下ろすと男前の全力スマイル。眼福眼福。ありがたやー。


「これはエリックにも渡してあるのか?」


「あい。もうすぐくるとおもうー」


ジンさんに抱っこされたままわちゃわちゃしてると当人がやって来た。


「こんにちわノア君。隊長、アルベルト隊長、料理長お疲れ様です」


「エリックしゃん!」


「ノア君、ご招待ありがとうございます」


招待状を持って微笑むエリックさんに駆け寄りその手を取ってテーブルへと案内する。

給仕はイワンさん任せなのがホストとしてはちょっと情けないが、肝心なのはチーズケーキとお礼の気持ちだ。


「これは…?」


「エリックしゃんのためにつくったチーじゅケーキなの」


「チーズ、けーき、ですか?」


「あい。チーじゅとはちみちゅでつくったスイーツ、どーじょめしあがれ」


まじまじと見つめて、そっとチーズケーキを口まで運ぶエリックさんだが、口に入れた瞬間フォークを咥えたまま固まってしまった。

チーズケーキを作った理由を知ってるジンさん達は食べずにじっと待ってくれてる。こういうとこ、さすが大人だよね。


「エリックしゃん?」


呼び掛けると、エリックさんの背後にぶわっと花が舞い、キラキラと光輝いてるように見えた。

おおーエフェクト全開!これはつまり!


「美味しい!」


「やったー!」


喜んでもらえた!わーいわーい!


「「「いただきます!」」」

「「美味い!」」

「美味しい!」


わぁージンさん達我慢の限界だったのね。万歳してる僕の横ですごい勢いで食べてる。


「甘くて濃厚なチーズが口にどっしり来る!なのにくどく無い!まろやかなチーズと仄かなレモンの酸味、そして蜂蜜の甘味!ねっちりとしたチーズ部分とクッキーの土台のザクザク食感が交互に味わいを変化させている!」


「本っ当に美味しいわ!」


「美味い!美味すぎる!」


「本当に、とても美味しいです。ありがとうございますノア君」


にっこりと笑ってお礼を言うエリックさんの頬っぺたが赤くて、なんだか子供みたいに見えた。


「どいたしまちてー」


僕もにっこり笑って返事をして、チーズケーキにフォークを刺した。


数日後。

研究所内で、チーズケーキのお披露目をしてからしばらくの間、チーズケーキをじーっと見つめるだけで、食べようとしない、ゾンビみたいにやつれてる人達がいた。

オリバーさんにチーズケーキを作った経緯を話したんだけど、何か関係あるのかしらん?

そう言うとジンさんとアルベルトさんはケラケラと、そしてエリックさんも声を出して笑った。


骨董品をテーマにした番組で、古いカトラリーを見ました

あのカトラリーを使うに相応しいスイーツはいったいどんなものだろうと思いながら書きました

我が家には母が集めたティーカップがいくつかあります

皆様は食に纏わる何かお気に入りのアイテムなどお持ちですか?

今日も来て下さる皆様に感謝します

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